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【完結】暗がりの向こう側 ~怪物が蔓延っていた世界で、生き残るために戦います~  作者: よぎそーと
2章

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37 いまさら家族への想いはないけども

 翌日。

 学校が終わってから、すぐに怪物退治に乗り出していく。

 今までなら、怪物のいる場所を探って突撃していたのだが。

 この日は姉のいる場所を探していく。



 姉が家の戻らなくなって結構な時間が経つ。

 最後に見たのが、何ヶ月も前だ。

 学校にも通ってない。

 出席日数が危うくなった時点で休学にしてあるのだが。

 これだけ通ってないのだから、留年は避けられない。



 そんな姉がどうなってるかは今まで気にもしてなかった。

 家族関係が崩壊した時点で、カズヤも家族への思いを失っていた。

 そもそも、かなり前から家族の間はおかしくなっていた。

 父の会社の経営がおかしくなったのがきっかけで最悪の事態に陥ったが。

 それ以前から、おかしなところは幾つもあった。



 もう何年も前からだ。

 父と母の関係が妙によそよそしくなったり。

 姉の様子がおかしかったり。

(ずっと前からだったんだろうな)

 怪物の影響があったのだろうと今なら考えることが出来る。



 この何年分もの積み重ねがあるから、カズヤの家族への思いは淡泊なものだった。

 ことさら恨んだり憎んだりという事は無いにしてもだ。

 特に誰がどうなってようと全く気にしなくなっていた。

 それどころではなかったからでもある。



 特にここ一年二年は学校における虐待の対象になっていた。

 脅迫・暴行・障害などは当たり前。

 そんな状況で家族の事など考えることなど出来なかった。

 今はそれをやっていた連中を軒並み処分したので快適に過ごせてるが。



 そんな時期があったせいで、家族との関係など考えてる場合ではなかった。

 これがカズヤの家族への思いを喪失させる事になっていた。



「本当にろくなことしねえな」

 原因を作った怪物共への怒りがこみ上げてくる。

 人面花や人面虫がいなければこんな事にはなってなかっただろう。

 もっと昔の、まだ家族が家族だった頃の状態が続いていたかもしれない。

 そう考えると恨みしか抱けなくなる。



 その恨みを拳や蹴り、投げ飛ばす気にのせて、怪物共の女面に叩きつけてやりたかった。

 実際、今日も巣を幾つか破壊するつもりでいる。

 姉を探しながら。



 姉が今どこにいるのかは分からない。

 だが、今のカズヤなら見つけるのはそれほど難しくはない。

 姉の部屋にあった姉の持ち物。

 それに残ってた気を手がかりにして探していく。



 気は一人一人性質が違う。

 波長というか、色合いというか、それこそ気配というか。

 微妙なものだが、個人差がある。

 それを元にすれば、同じ性質を持つ者を探すのは楽になる。



 今も姉が使っていたペンケースなどをもとにして気配を辿っていく。

 完全な位置は分からないが、だいたいの方向を見つける事は出来た。

 そちらの方向に向かっていく。



 それに、赤の他人と同じくらいに思えるほど他人扱いではあるのだが。

 姉の部屋を探った時に知ってしまった。

 姉がどんな境遇にいたのかを。

 残っていた物とそこにのこっていた気から、当時の様子を探る事が出来た。

 姉もまた、散々な目にあっていた事を。

 家族としての絆はもう感じない。

 だが、同じように虐げられていた事に親近感を抱いた。

 他人事とは思えない。



 そんな姉が今どうしてるのか。

 ほんの少しだけ心配にはなった。

 今もまだ悲惨な目にあってるなら、そこから救出したいと。

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