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【完結】暗がりの向こう側 ~怪物が蔓延っていた世界で、生き残るために戦います~  作者: よぎそーと
2章

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32 巣に入る前、思わぬ事実を探り当てる

 怪物を追い込み、ほとんど倒しきった頃。

 巣の方も完全に消滅していた。

 本来あった建物がそこにあらわれる。

 巣が覆っていて見えなかった部分が。

 その中に入り、仕上げにかかっていく。

 建物の中に入り、地下部分の入り口へと向かう。



 レベルが上がった事で、様々な感覚も向上している。

 直観や第六感というべきものもその一つだ。

 これが発達したのか、怪物や巣の位置などを正確につかめるようになった。

 いわゆる千里眼や透視といった事すら出来るようになっている。



 この能力を使って地下の本拠地への出入り口を探す。

 たいていは地上部分の巣の直下にあるので、そこを探せばいい。

 今回の場合、大きめのスーパーの中にそれがあった。



 因果なものだと思った。

 そこは母のパート先だ。

 縁のある者が巣の中心地ともいうべき場所にいる。

 運命というには大げさだが、何かしら関係があるのだろうかと思った。



 そんな事を考えながらスーパーの中に入っていく。

 時間が止まったままの空間の中。

 動きを止めた客や店員がそこかしこにいる。

 その間をぬってカズヤは店の奥に入っていく。

 事務所や在庫が置いてるそこから、出入り口の気配を感じた。



 そちらに入るとすぐに思いがけないものを目にした。

 母の姿だ。

 ここで働いてるのだから、どこかで遭遇する可能性はある。

 だが、それなりに広い店内だ。

 出会う事になるとは思わなかった。



 もちろん母は動きを止めている。

 カズヤに気付いてるわけもない。

 それでも見知った顔に出会って少し驚いた。



 何より驚いたのは、その表情だ。

 家では見せない楽しげな顔をしている。

 笑顔を浮かべている。

 それを誰かに向けていた。

 誰もいない空間に。



(なんだ、おかしくないか?)

 即座に違和感に気付く。

 何もない空間に笑顔を向けてるのだ。

 誰かと話してるならともかく、何もない空間に笑みを浮かべるだろうか?



 鋭敏な感覚が違和感を読み取る。

 それは超能力にも似ているが、そうではない。

 基本的には相手の動作から様々な事を読み取るものだ。

 態度や仕草、ちょっとした表情に言葉遣い。

 それらがどういう心理状態で行われるのか。

 それを掴み取る事だ。



 そういう意味では、プロファイリングに近いものでもある。

 それだけでも多くの事をカズヤは読み取れるようになってる。

 加えて、今は本当に超能力が使える。

 魔術と言っても良い。

 相手の意識を読み取る事が可能なのだ。



 母の表情や態度にあらあれる違和感。

 それが気になって意識を覗いていく。

 能力の強化によって、いわゆるテレパシーといわれる事も可能になってる。

 それを使い、笑顔をうかべる母が何を見てるのかを探る。



 結果は嫌なものだった。

 母の意識を、記憶を読み取る。

 そこには、母が見てる者の姿があった。

 若い男だ。



 その男をどういう気持ちで見てるのか。

 何を考えてるのか。

 それを読み取っていく。

 その全てを知ったカズヤは、嫌な思いをした。

 だが、同時に「ああ、やっぱり」とも思った。



「こいつとデキてたんだ」

 母が見つめていた若い男。

 それは、母の不倫相手だった。

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