14 元の世界に戻るために、怪物と住処を破壊していく
ありがたい事に、男という先輩がいる。
一人だけで戦ってるわけではない。
やり方も教えてもらえる。
全てが最悪というわけではなかった。
男に教えてもらいながら、カズヤはやり方を身につけていく。
怪物の倒し方から気の使い方。
怪物達の活動の中心になってる巣の見つけ方も。
短時間に様々な事を教えてもらいながら、巣を巡っていく。
巣の見つけ方は、それほど難しいものでもない。
巣からは蔦や根が伸びている。
巣に近づくにつれて太くなるので、分かりやすいものだ。
それを辿っていけば、たいていは巣に辿りつく。
そうして見つけた巣の中に入り、奥深くに挑んでいく。
全ての中心になる巨大な人面花は、たいてい巣の奥深くに咲いている。
それを潰せば、確実に巣を破壊できる。
遭遇する怪物を倒す事でレベルを上げることも出来る。
おかげで、進めば進むほど作業は楽になった。
能力が上がれば、作業もそれほど手間ではなくなる。
二つ三つと巣を破壊した頃には、カズヤも単独で戦えるほどに強くなっていた。
さすがに単独で巣を破壊するには至らないが。
それでも男と一緒ならば簡単に撃破できるようになっていた。
巣を破壊する事で得られる経験値が大きかった。
それ一つが巨大な怪物だ。
倒して得られる経験値も大きくなるというもの。
そして、経験値と呼んでる光の粒。
それもどういうものか分かってきた。
言うなれば、生命力と言うべきものだ。
霊魂そのものといってよい。
怪物が持つ、怪物が食ってきた生命のエネルギー。
それをカズヤ達は吸収してるのだ。
もとを辿れば、他の誰かから吸い取ったものだろう。
それを怪物から取り戻してるといえる。
怪物を育むために使われていた、どこかの誰かの命の欠片。
それがカズヤ達を強くしていった。
そんな命を手に入れて強くなって。
怪物の巣を破壊していく。
はびこる怪物も撃破して、飲み込まれていた命を取り戻す。
どれほどの人が命を奪われていた事か。
普通に生活していればそのうち元に戻ると男は言う。
だが、奪われてなければ、もっと健康的に、快活に生きていられたはずだ。
それを奪って生きてる人面花と人面虫に腹がたってきた。
カズヤも命を奪われていた。
取り憑いた人面花に吸い取られていた。
もしかしたら、そこから命を吸い上げた人面虫もいたかもしれない。
それらを取り返さない事には怒りがおさまらない。
奪われてるのは命だけではない。
命と共に様々なものも奪われてる。
「運気も下がるからな」
様々な説明の中で、男はそんな事も口にした。




