幸せ
一人でいるのが好きだ。誰にも邪魔されず、自分の好きなことをできる。そんな時間が自分にとっての幸せだ。
でも、みんなは分かってくれない。こんなに楽しいのに。こんなに素敵なのに。
小学生の頃、先生から言われた。
「どうして一人なの?誰かからいじめられてるの?」
中学生の頃、先輩から言われた。
「みんなと一緒にいた方が楽しいよ」
高校生の頃、同級生から言われた。
「ぼっち」「陰キャ」
会社に入り、結婚している同僚から言われた。
「寂しくないの?」
そんな言葉に対して、私はいつもこう返す。
「どうしてそう思うの?どうして一人にしてくれないの?」
そして、私の周りには人が寄り付かなくなった。私はボソッと呟いた。
「ああ、なんて私は幸せ者なのだろう」
誰かが遠くから私に指をさして言った。
「あの子はなんて不幸なのかしら」