グループワーク編4
よろしくお願いします。
佐名優希
馬来田朝七
元山高生
俺
でグループワークのミーティングに
集まっていた
「あと1人来るんだよね?」
黒髪ポニーテールの朝七が訪ねた
「そうなの…」
スポーティなショートヘアの佐名は
浮かない表情だ
「源道寺千加さんⅫ学生統括委員の1人だよね?ユウキちゃんは面識あるでしょ?」
高生は今風のちょいチャラな見た目で割と女子からモテるらしい…
「でもⅫ委員が2人も入るなんて凄く偏ったグループ編成になったね」
「まぁくじ引きだからな、こうゆう事もあるんじゃないか?」
仙眼の源道寺
サーチ系能力最強ランクの能力者
とは聞いた事はあるが、あった事はない。
実技系はみんな受けるべき講義が違うため
スケジュールが合わず今日、初顔合わせとなっていた。高生はくじ引きと信じているようだが
多分、この人事は作為的に選ばれたと
考えるのが妥当だな。
学生主任からの"お願い"からもわかるように
テロリストに狙われるであろうⅫ委員を
互いに保護しあう為に固めたのだろう。
Ⅻ委員全員が戦闘系能力では無いからな。
「ごきげんよう」
俺たちが待っていた教室に金髪ツインテールの女の子が入ってきた。
「これで全員揃ったな」
「自己紹介から始めようさ」
「そうだな」
「自己紹介が必要かしら?皆さんワタクシの事はご存知でなくって?」
「なんでも見通せる仙眼の能力者でⅫ学生統括委員の源道寺千加さんだろ?」
「ご名答、ワタクシも皆さんのことは存じ上げおりますわ、光エネルギーをコントロールする佐名優希さん、全国空手大会で2位一撃必殺の馬来田さん、あと…放出系能力の方お一人と、サイコキネシス系能力の方お一人ですわよね」
「そうだね」
「そうだな、ではこれから何をするか決めていこう」
「源道寺さんいくらなんでも失礼よ!春市も高生くんもあっさり受け入れてるんじゃないわよ!!」
「能力者の社会貢献と国民との融和かどうする?」
「社会貢献と融和、簡単ですわ!の…」
「無視するなー!」
ドゴン
光の槍が俺の腹部に直撃する!
「ゴブふゥ!!」
「佐名さんいくらなんでも暴力は良くないと思いますわ。はしたない能力なのは理解してますが、春市さんが可哀想ですわ」
「はしたなくない!!あと名前知ってるんじゃない!初めから言いなさいよ!」
「能力に貴賎は無いですものね、はしたないのは使い手の性格の方ですわよね♬」
「なんだとー!!この、言わせておけば!」
「来るのですか?よいのですか?私も能力を使いますわよ」
「いいわよ!かかって来なさい!」
「そうですか、では私の眼で遠慮なくあなたの心拍数や眼球の動き、能力の本質すべて見切って差し上げますわ」
ヤバい!このままだとまた、グループワークの内容が決まらない!!
「見切られても構わない!全力で圧す!」
「ふふふ、構いませんわ。それよりも佐名さん、あなた意中の殿方いらしたのですね。可愛いィ♫伝えて差し上げましょうか?お2人ともとってもお似合いだと思いますわ♫」
「!!ひゃ!ひゃにいって…言ってるのよ!しょんな、そんな嘘、誰もしんじ…信じないわ!」
佐名、動揺し過ぎだ。
「ふふふ嘘かしらね?でも嘘だとして仙眼の私が申し上げた言葉、どのくらいの方が""信じてくださらない""か試してみたいと思いませんか♫いいですわよね佐名さん、だって当たってないのでしょう私の仙眼が。」
「あ、あの!え!その、嘘はダメだと思うの、信じる人に迷惑になるし!」
「嘘はダメねー♫嘘はダ・メ♫私も同意ですわ特に好きな人を"好きじゃない"なんて嘘は本当に良くないですわよねー♫幸せが遠のきそうでわたくしも怖いですわ♫」
「あう、あの、だって、その違うし!違うく無くもないけど、だけど…あの、その」
「ふふふ、うそよ!わたくし能力は使ってませんわ。」
「へ?」
「わたくしたち、仲間ではないですかぁ、ですからぁーただのおふざけの会話ですわ」
佐名は泣きそうな顔で口をパクパクさせている
「ふふふ、佐名さんこれからもよろしくお願い致しますわぁ」
ヤバい!凄い嫌な予感がする!この2人に巻き込まれて痛い思いを一杯する気がする!
予感というにはあまりに具体的な不安が心を埋め尽くした。
くるり、と源道寺がこちらに振り向いた。
いちいち怖い、本当に佐名に対して能力を使ってないのか?それすら読ませない不敵さがある。
味わった事の無いプレッシャーに緊張し身構えてしまう。
「あらぁ、イヤですわぁー本当に能力は使っていませんわよ。佐名さんには必要有りませんから♫」
「!!!!」
読まれてる!?
「そんな表情、乙女に向けるものではありませんわよ。」
「!!!!」
さすがⅫ委員の1人、一筋縄には行かない奴だ
「そんな事ありませんわぁ、ただの日常会話ではありませんかぁ、ですけど佐名さんよりはお話が楽しめそうですわ」
なるべくならご遠慮ねがいたいな
「そんな事おっしゃらないで♫」
…
…
…
「そろそろ心を読んで会話するのはやめてくれまわりが混乱する」
「ふふふ、わかりましたわ2人きりの会話わぁーまた今度ですわね」
「佐名パクパクしながら光だすな!戻って来い!」
「(パクパク)」
「あはははー凄い子だねー」
朝七すら飲まれてる…
前途が多難だ!!!
ありがとうございます!