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体育祭編8

よろしくお願い致します

細々と続けております。

直行の攻撃を邪魔しないように距離を取る。

先生と直行の打ち合いの途切れるタイミングで突きを入れて先生のカンウターを潰して行く。


残り2分


時間がない、このままでは成功者ゼロの全員リタイアになる。


先生は2人がかりの打撃を全て余裕で捌く、最小のモーションで攻撃をずらしてカウンターのボディを的確に決めていく。


決して大技は出さないがキッチリと反撃を決められるのでこちらはそれ以上の追撃は出来ずに打撃のプランと相手との距離感をリセットされる。


再び距離を測り初弾を浴びせる為の立ち合いからやり直す羽目になるので時間ばかりかかる。


「奥戸!残り時間、相手の実力、自分達の目的、この状況、考えろよ。それでいいのか? 」

「僕は先生を乗り越えてみせる!」


ダメだ直行は熱くなりすぎだ。


「ところで春市この義足に巻きつけてある糸はなんだ?足でも引っ張るつもりか?」

「はははっ気づかれていたんですね流石に」

「おいおい、もう少し粘れよお前たち」


先生は直行の突きに対するカウンターとして出した蹴りの軌道を上方向に変化させて膝から下をくるりと回し、空振りさせて地面を思いっきり踏みつける動作をした。


ガクン! と直行が前方に倒れる。

左手首に糸を巻かれて下方へ牽引されたのだ、そこに先生のショートフックが待ち構えていた。


バゴン!


顔面に先生のカウンターがクリーンヒット。


「策に溺れたな、罠はバレたら相手に利用される事もある、これではダメだ」


打撃を浴びて前に崩れそうだった直行が踏み止まり立ち上がる。

印旛がギリギリでズラしていたのか!

立ち上がると同時に正拳突きを放つ!


ドグン!!


「くっ!」


先生の胸元に拳がめり込み思わずよろけていた。


今しかない!!


「彩乃頼む!」

「うぁ、え、え、えぇーーい!!」


部屋全体に強風が吹き荒れる。

先生のジャケットがたなびく、内側のポケットがあらわになっている。

そこに全力で手を伸ばす!


先生はステップを踏み逃げようとする。

だが… 思うように動けない。


直行とよろけていた先生2人に粘着性の糸の網が大量に覆い被さっていた。


「ほう… 糸を床に伸ばしていたのか!」


足につけてある一本の糸に、もう一本の糸を巻きつけるように限界まで糸の網を生成してもらっておいた。


粘着する大量の糸が先生目掛けて覆い被さる。


その隙に先生のポケットを縫い目から"外し"糸の網に巻き込まれる前にギリギリで横に飛ぶ!

掴みとった物を確認しながら出口に走る!

しかし… 足首に激痛を感じ景色が回転する。


ドン!


思いっきり床に倒れこむ。


「簡単には逃がさんよ」

糸の網にぐるぐる巻きにされ、ほぼ身動きの取れない先生に足払いされていたらしい、鍵をいいんちょへ投げる。


「受け取れ!」


その放物線の軌道上に黒い尻尾の様な物が現れ鍵をインターセプトされる。


「なっ!」

「さすがだね源道寺さん、ここまで予測通りに事が運ぶとは"仙眼"には本当にかなわないよ」

「床に付箋程度の粘着力の糸があれだけ見えれば誰でもこの程度の"見通し"はできますわ」


黒い尻尾がほどけて散らばり辺り一面を影で覆いつくす。


「タァぁイム! アウトォォ!!」


建物内に音質をすて音量だけに特化した安いスピーカーから発せられた声が響きわたる。


「エスケープの結果はなんとおぉ!墨俣・源道寺ペア1位、残り全チームはタイムオーバー!!!」



いつもありがとうございます!

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