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吊り橋

 中学最後ちゅうがくさいごということで、冬休ふゆやすみのわりに隣同士となりどうしいえ旅行りょこうしようということになった。実際じっさい親父おやじどもが温泉おんせんはいって将棋しょうぎをしたいだけだ。


高校別々(こうこうべつべつ)だね。」

 オウメが旅館りょかんのそばのはしうえった。親父おやじたちは将棋しょうぎ、おふくろたちは温泉おんせんあとのマッサージ。夕飯ゆうはんまでには、まだ時間じかんがある。やることのないぼくらは散歩さんぽた。

 二人ふたりきりであるくなんて、何年なんねんぶりだろう。ぼくだまったままあるいた。ここには、ぼくらの名前なまえでからかうやつもいない。よくおんな間違まちがわれるほどの華奢きゃしゃぼくだ。まわりは女子二人じょしふたりあるいているとおもっているのかもしれない。


「すぐさきに、有名ゆうめいはしがあるんだ。ってみない。」

 オウメからのさそいだ。あかくなりそうなかおをうつむきながらかくす。5ふんほどがりくねった坂道さかみちを歩いたろうか。

 ふるはしえた。ばしだ。かなり年季ねんきはいっている。『危険きけん注意ちゅうい!』の看板かんばんがある。

はやくおいでよ。」

 彼女かのじょおくすることなく、はし中央ちゅうおうまでいく。


 あしがすくむ。よくこんなとこあるけるなあ。両手りょうてでロープをしっかりとにぎりながらよこすすむ。かぜいのに、突然とつぜんはしれる。オウメがわらいながららしている。

「ヤメロー!」

 こわさでなみだそうになるのを必死ひっしおさえる。それでもなんとか彼女かのじょよこまでやってきた。

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