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ユメネコ

ここは、喫茶店。街に行った時、ヒーナちゃんが歩き疲れたって言った。まあ、あれから一週間も歩き続けたもんな。ヒーナちゃんの気持ちもわかった。そこで、その街にあった喫茶店に入ったということだ。この世界の文字は日本で使われてる文字と同じだったので読みやすかった。この喫茶店の名前は「夢猫」というらしい。あれ?()視感(ジャブ)かな?どっかで見たことある気がするぞ。えっと、元の世界の小説で見たことある気がする。

「ヒーナちゃん、警戒を怠らないでね。」

「はい。」

 俺は異世界人(ならずもの)だ。俺と一緒にいるヒーナちゃんもこの世界から拒絶されるらしい。いつ、何が起こるかわからないので最大の警戒をしているわけだ。

「ご注文は?」

 中学生くらいの少女がここの店員らしい。あ、ものすごくかわいいわ。ぎゅってして、もふもふしてもいいかも。

「じゃあ、このブルーマウンテンで。」

「そちらのお客様は?」

「あ、わ、私はキリマンジャロで。」

「かしこまりました。少々お待ちください。」

 少女は店のカウンターへ行ってしまった。歩き方がきれいすぎるって。そのとき、ヒーナちゃんが

「あの、あそこで何か話していませんか?もしかしたら、五輝さんの正体をしっているかもしれないです。少し様子を見ませんか?」

 そう言って指した方向には、俺と同じくらいの人が二人と一人だけ雰囲気が違う人が座って何やら話しをしていた。

「そうだな、聞いてみるか。」

 二人で耳を澄ましていた。すると、

「あそこの人に聞いてみるのはドウデショウカー!」

 イントネーションが少し違うな、って指差してる方向俺達じゃん!

「あの人達に分かるのか?」

「いいんじゃない?」

 ちょっと、やばいって。何されるかわからない。

「逃げるぞ、ヒーナちゃん。」

「え?、は、はい。」

ヒーナちゃんの手を引きながら喫茶店から出ようとする。そのとき、後ろから声がかかった。

「あの、コーヒ淹れたんですけど、飲んでください。」

 さっきの少女が後ろにいた。う、かわいいよ~お嫁さんにしたいくらい。こんなことを思っていると燈花が怒りそうだな。そういえば家に帰れなかったけど大丈夫かな?何かしていなければいいけど。少女を見ていたら、出づらくなってきた。仕方がない。まだ少しいるとするか。

「わ、わかった。」

そう言って、元の席に戻ると早速三人に囲まれた。

「あの、教えてほしいことがあるのですけど。」

美少女で綺麗な黒髪の人が聞いてきた。

「な、何のこと?」

「そのな、ドイツ語って分かるか?」

「へ?」

 ドイツ語?ドイツ語ってあのドイツ語だよな。うん、あのドイツ語なら俺は分かるぞ。将来、通訳者を目指すものとして当然のことである。

「わ、分かるけど。」

 瞬間、三人の目が輝いた。雰囲気が変わってる人から

「Hallo, Könnten Sie mir sagen, die deutsche auf die beiden Personen?(こんにちは、この二人にドイツ語を教えていただけないでしょうか?)」

 うーん、別に悪い人たちじゃなさそうだし。教えてもいいか。

「es ist OK(了解です)」

 と言うと、

「オオ、アリガトウゴザイマス!」

 俺はよかったけど、ヒーナちゃんはどうなのかな?さっきから俯いてるし。

「ヒーナちゃん、この人達と少しお話するけどいい?ヒーナちゃんも加わる?」

「五輝さんがそういうのであれば、いいですよ。」

 話しかけてきた三人は柚希(ゆずき)彼方(かなた)、アリスって言うらしい。とてもいい人たちだった。しかも、学習能力もいい。めっちゃ覚えが早い。そんなところに

「私たちも教えてもらうか」

「お、いいね!」

「いいですね」

 さっきの少女の他にショートヘアの子とサイドテールの子もこっちに来た。

夢香(ゆめか)深雪(みゆき)梨紗(りさ)もおいで~」

 彼方が言った。なるほど、さっき注文をとってくれた子が夢香ちゃんでショートヘアの子が深雪ちゃん、サイドテールの子が梨沙ちゃんか。

「あの、ドイツ語ってなんですか?」

ヒーナちゃん、ドイツ語を知らないんだ。

「ああ、異国の言語だよ。」

 彼方さん、ヒーナちゃんともう話せるんだ。

 この世界に来てから初めて楽しいひとときを過ごした。こんな時間が長く続けばいいのにと思う。ヒーナちゃんも楽しげに笑っているところを見ると安心する。

「まず、キホンは、『Idiotバカ』デース。」

 アリスさん、何教えようとしているんだ?


ヒーナ「ドイツ語って難しいです。」

彼方 「これから慣れていけばいいよ。」

夢香 「私も苦労しました。」

柚希 「ロシア語ならできるんだけどな~」

五輝 「柚希さん、ロシア語話せるの!?」

夢猫 「俺は日本語しか話せない~」

マボ 「俺も~」

梨紗 「作者!?それも二人!?」

深雪 「賑やかだね~」

燈花 「お兄ちゃん、助けてよ!」

夢猫 「次回も喫茶店『夢猫』の人たちが出るぜ!!」

マボ 「よろしく!!」

夢猫 「あ、『俺のほのぼの生活に終止符が打たれた日』(http://ncode.syosetu.com/n5979eb/)もよろしくな!」

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