ハジマリ
俺には他の人にはない能力がある。この能力は、俺が5歳のときに目覚めた能力だ。俺はこれでたくさんの旅をしている。この能力の名は、
異世界跳躍
はじめはとても戸惑ったが、今はこの力を大いに活用している。とにかく、この力はとても楽しい。ときにバトルに負けて悔しい思いもするが、そんなことはあまり関係ない。だが、この能力によって人生最大の苦難になるとは思いもしなかった。
あれは、2017年8月3日。俺は小説を書いていた。正面にはパソコン、左手には氷をむちゃんこ入れたカルピス。一ヶ月前に行ったことを書いていた。
「お前は誰だ!」
「我こそは爆炎の獅子の子、黒炎獣」
「ほう、貴様をここで潰せば俺はいいんだな。よし、参る!」
今読んでいる人はこのことが実際に起こったと思わないだろうが、実際に起ったことだ。これが俺の能力。その名も・・・・
「お兄ちゃん、ご飯~」
言わせてよ!二回目だけどさ。せっかくカッコイイ名前なんだから、たくさん言わせてよ。
しかたないので、ご飯を食べに二階に降りた。階段で転んで妹にめっちゃ笑われた。夕食を食べながら
「もぐもぐお兄ちゃん、どんな世界に行ってたっけ?」
食べながら言うなよ。兄の顔が見てみたい。
「なんか、剣と魔法がたくさんあった。」
「それって、ドラ◯エ?」
ドラ◯エは行ったこと無いな。あの青いのと戦ってみたい。
「違う。」
とりあえず否定してみた。すると、妹の顔が赤くなって
「お、お兄ちゃんってあまりこっちの世界にいないよね。わ、私、お兄ちゃんと一緒に過ごしたいのに。」
妹ってなんでこんなことを平気でいえるのだろう。今この場所に親がいたら絶対にやばいだろ。でも、ここに親はいない。親は海外に仕事に行っている。少しさびしいけど、もう慣れたことだ。
「い、いや。こっちの世界だってかなりいるぞ。」
すると、いきなり近づいてきて上目遣いで俺のことを見てきた。顔近いって。
「やっぱり、向こうの世界の女の子のほうが好きなの?」
なんでそんなことを言うの?異世界じゃなくても普通、女の子と話すし、恋愛だってするだろ。
「む~、いいよ。もう知らない!」
怒られました。なんで!
「燈花、何か言いたいことでもあるのか?」
ちなみに、俺の名前は五輝だぞ。
「鈍いお兄ちゃんなんて知らない!」
鈍いって何だよ。
そんなことを思っていたら燈花は自室に逃げてしまった。燈花ってなんかいい香りがするんだよね~。甘い匂い。
そんなことは気にせず、(燈花はもっと話したかった)五輝も自室に行き、小説を仕上げた。
「暇だなぁ。」
今は夜だ。編集部はもう閉まってるし、何もすることがない。ふと、異世界に行こうと思った。暇だから。そう思った俺は早速準備を始めた。今まで行った世界とは違う世界に行くので、それなりの準備がいる。まず、鏡、歯ブラシ、パン、剣(以前行った世界で手に入れた物)そのくらいあれば十分。鏡は意外に高価格で取引ができるのだ。100円で買ったものだけど。
「これで準備よし。さて、始めるか。」
まず、手を片方前に出す。そして、
「ゲートオープン、アクセス、ニューワールド。」