22話 風磨の奥さん登場
「なんかごめんなさいね・・・」
姉さんが謝ると爺さんは苦笑する
「何、昔の話さ。気にすることではない。俺は妖魔との交友が多いのは昔から妖魔との交流があったと言うことだ。俺は育ての親の娘さんと結婚して半妖の子が4人・・・孫・・・ひ孫と生まれて最終的にな。囲まれて死んだからな。死んでも幽霊なったが妻とは交流はあるし」
あんたの奥さん、妖魔なのかよ
妖魔なら死んで幽霊になっても交流はできるか
「5年くらい人と話していなかっただけかよ」
『いいじゃろ。20年も幽霊になっていたら幽霊の友人はできるかと思っていたんじゃがなかなか友を作ることができないての〜お主と話したのは良かったんじゃ、5年ぶりの会話じゃし』
あれは人間との話をするのが5年ぶりってことなのか?
あと、墓にいたのは地縛霊とかそう言うのではないんだな
「何やら爺さんは大変だね」
「若く亡くなった2人には言われたくない」
『あはは・・・』
なんとも否定できない言葉だ
「奥さんと交流しているならこの家にいないわけ?」
姉さんが言うと爺さんは首を振る
「居ないぞ。だが、そろそろ場所がバレると思うな。竜磨との交流をしているなら竜磨から教えているだろうし」
他人任せなのかよ
でもまあ、妖魔なんだし、妖魔街に来てもおかしくないか
「そろそろ来るだろう・・・」
『?』
気配を探ってみると家の玄関の前に誰かいた
「・・・今気配しているのが?」
「ああ、そうだ」
俺の言葉に反応して答える爺さん
するとピンポーンと鳴る
爺さんが言ってお客さんを招いてリビングに来る
現れたのは20代くらいの美女
青の髪に少し白色が入っていて目が青と赤のオッドアイに顔が整っている人
ケモ耳が生えていることから人ではないことが分かる
「こんばんわ」
『こんばんわ』
俺達は答える
「紹介しよう。俺の妻である優だ」
「私の名は優。風磨の妻で猫魈で妖魔です」
猫魈?
聞いたことがない妖魔だな
「猫魈と聞いて分からないだろうから教えよう。猫魈は強力な霊力と人間を凌駕する知識を持ち、化け猫や猫又を従えるボスともいえる妖魔。俺の育て親も猫魈だ」
猫に育てられたのかよあんた
「・・・どこかで見たことがあるような・・・」
姉さんは何か言っている
どこかに会ったことがある?
姉さんの知り合いか?
「皆さんこんにちは。私は風磨とは生まれてからの知り合いでね。私はまだ110年くらいしか生きてない新参なの」
「100年以上生きている妖魔が新参扱いなのは嘘でしょ」
冷静にツッコミする命
100年生きている妖魔が新参とかどんな世界だよ
「冗談はやめとけ、優。俺の可愛い妻だろ。言うのは」
「あら、嬉しいことを言うわね」
イチャイチャしている
老人夫婦とは思えない外見をしているからか新婚夫婦に見える
カップルと言われてもおかしくない
「貴方・・・もしかして・・・」
何やら姉さんが思い出した様子
やはり、知り合いのようだ
「昔、母方の祖母から見せてもらった写真にあった高祖母じゃない?ケモ耳はないけど・・・」
『え?』
なんて言いました?
「あら、正解よ。雪ちゃんと夜ちゃん。貴方達の高祖母なの」
『・・・・・・』
固まる俺達
今なんて?
「俺の末裔になるな。しっかし〜俺達の子孫とこんな形で会うとはな。雪が妖魔になっている姿はお前に似ているんじゃないか?」
「そうね〜鬼になるとは思わなかったけど先祖で妖魔の姿が決まるわけじゃないから仕方ないわ。でも、似ていると言われたら似ているわね。髪色は違うけど顔立ちは2人とも私と貴方に少し高い顔をしているし」
2人はなんやら話しているが・・・それは本当ですか?
まさか爺さんが俺の先祖とは思わなかった
ってか、俺の血縁って妖魔の血入っているのかよ!?
そりゃ、妖魔になったら強くなるわけだ
爺さんが久しぶりに話した幽霊とか言っていたけど俺と一緒に行動している理由が俺が子孫だからと言う理由があるぞ
・・・マジですか・・・