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2話 進化

死亡したから数日過ぎた

何もすることもなく、彷徨い続けている俺は適当にブラブラと空を飛んで色んなところに行っていた

夜の街に彷徨ったりとか墓に行ったりとか

他にも幽霊がいてびっくりしたがそれなりに交流した

そんなある日、俺はある幽霊の方からとある提案を言われる


「妖魔?」


目の前にいる爺さんから提案された


「そう、妖魔じゃ。妖魔とは幽霊の上位互換と言われており、お主を殺したのは妖魔になった元人間か蜘蛛ではないかと儂は思っておる。かれこれ、20年以上幽霊として過ごした儂の情報じゃ。儂もなってみたいからならんか?」


どんな提案だよ

俺を殺した奴って怪物なのはあっているけど妖魔という妖怪のような存在なのかい

なら、あいつ牛鬼に近い分類の妖怪だったってこと?

そりゃ、勝てないわけだ

幽霊だけでもヤバいというのに妖魔となれば人間ではどうもこうもできないだろう

何で負けたのか分かったし、あの化け物の正体も分かった

仇を討つとしてもできんのかそれ?


「そんなすごい方法とやらを数日しか経っていない俺に教えていいんですかね?」


「いいじゃろ。20年も幽霊になっていたら幽霊の友人はできるかと思っていたんじゃがなかなか友を作ることができないての〜お主と話したのは良かったんじゃ、5年ぶりの会話じゃし」


「なるほどね・・・」


5年も会話していなかったらそりゃ教えるよな

5年も会話しないなんてどんだけ1人で生きてきたーいや、死んでいるからどんだけひとりぼっちだったんだよこの人ってことになるな


「その方法ってなんだ?」


方法とは何か気になる

人間に卒業しろというのはわかる

いや、人間じゃなくて幽霊だから何か言っても幽霊が何を言っているってなるよな


「その方法は



覚醒じゃ」


「だからその方法がなんだよって言っているんだよ!」


方法が覚醒なのは分かってんだよ!


「まあまあ、落ち着くんじゃ。覚醒の方法は幽霊にある霊力ってもんを使用する」


霊力?


「それってどうやって使うんだ?」


使い方なんて知らないぞ俺


「こうじゃ」


見本を見せてくれると近くにある椅子が宙に浮く

おお!


「これが霊力。魔力みたいなもんじゃ」


「なるほど」


魔法みたいに使えるということかな?

俺もやってみよう

うおおおお!!!


念を与えると宙に浮いた

少しだけだけど


「おお!すげぇ!!!」


まさかできるとは思えなかったぜ!


「そうじゃ、それができるなら霊力を持っているということになる。妖魔へと進化する方法は自身の霊力を自分の周りに膜のように作る。想像力が必要なところじゃが膜を作り、繭として作る。それによって覚醒すると過去に妖魔になった者からの話じゃ」


そんなんで覚醒できるの?

驚いたわ・・・


「それできるの?」


「方法としてはな。しかし、どんな姿になるのかは分からん!性格も変わってしまうかもしれないのじゃ!」


それはもう心配しかないぜ

怪しいがこの人が言っていることを実践することになった

まさか妖魔になることになるとは・・・幽霊になっただけでも驚きなのに俺を殺したあの怪物と同じ妖魔になるということになるとは・・・人生何が起きるのか分からないな


「やってやる」


膜というか繭か。虫のような繭を想像してみよう

やってみると糸みたいな物が俺の周りを包む

あっできた

糸が俺の周りを囲んで繭になった

ん?なんか眠くなったような・・・


「ふわぁ〜眠い・・・」


死んで眠気という睡眠欲が無くなったと思ったが死んでもある・・・・・・スピ〜スピ〜・・・





1日後


「ふむ・・・そろそろかな」


黒髪の男?は人の背の倍以上のある眉を見て呟く

白髪の老人の姿は見えず、彼と話していた老人はどこにもいない

そろそろかなと呟いていたところ繭が何者かによって裂かれる

出てきたのは


銀色の髪を持つ背の高い男性

180を超える高身長の男が現れた





ふ〜う・・・ようやく出られたぜ

何やら視界が高いように感じるが一体どれくらい寝ていたんだ俺?


「ふう〜・・・出られたがいいが・・・ん?」


周りを見ると爺さんがいない

どこに行ったんだあの人


「逃げたのかあの人」


非情な人だ、俺を置いていくなんてよ

周りを見ると黒髪の男がいた


「随分と変わったではないか」


誰だお前


「・・・あんた誰?」


誰なのか分からない

見た目は20代後半、俺よりも身長があり、190は超えているだろう、スーツ姿が似合っている謎の男

誰なのか分からない

見たことがない人物だ


「俺の姿では分からないか。お前と一緒に妖魔になると言ったと思うが?」


!まさか


「はあ!?まさか・・・!白髪の爺さん!?」


全然姿が違うじゃねえか!

種族が妖魔になると姿が人間ではないとかなんやら言っていたがそこまで変わること!?


「ふっ生前の頃の姿になった。20代・・・全盛期の頃の姿かな」


嘘だろ。そんなに姿が変わるのかよ

歳を取ると同一人物とは思えないほど姿が変わるのか

驚きだよ


「なら、あんたも成功したってことか?」


「ああ、そういう事になる」


そういう事ってね・・・確かに変化は個人差があるとは言っていたけどそこまでとは・・・


「ほら、鏡だ」


どこから用意したのか分からない鏡を出して俺の顔が映る


「・・・・・・は?別人じゃん」


銀髪に赤い目、黒髪黒目の日本人としての容姿から大きく変化している

しかも160前半くらいだった背が高くなっているような気がする

鏡を見て分かるってわけじゃないが背が高くなっているように感じるのは本当だったようだ

体格が大きくなっているから落ちているボールを片手で・・・流石に無理でした


「妖魔になったとは思えないな」


人間に近い姿

ツノが生えているとかはないようだが


「俺って人間なん?」


「いや、人間は卒業している」


あっ卒業しているんですね・・・


「んじゃ、俺は何者なんだ?」


「お前は



悪魔だ」


「え?」


悪魔?


「冗談だ冗談」


冗談なんだ・・・悪魔と言われた時は驚いたけど違うんですねはい


「お前の種族は人間から鬼になった」


「・・・・・・え?」


鬼?

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