10話 妖力の量
「ここがお主らにおすすめな場所だ」
来たのは妖魔がたくさんいると言われている妖魔街
目の前にあるのは大きめの一軒家だった
なんとも普通な・・・ってわけではなく、普通の家よりは大きいので3人で住むにはいい場所かもしれない
「随分大きめな家だな」
「ふん、それなりに防犯対策をしている。お前ほどの妖魔なら適当に改造していい。家賃滞納はやめてくれよ?友人だろうと家賃に関しては関係ないのだからな」
「それが常識だ。何も友人だからと滞納していいわけがないだろう」
『うんうん』
いくらなんでも家賃滞納は駄目だろ
「それで?家賃はいくらなの?」
「ってか、一軒家って家賃あるの?」
家賃ってアパートとかと思っているんだけど
「妖魔と人間を同じにするんじゃない。月に一度家賃を払ってもらう。雪女の質問を返すとしよう。妖力を数値化するとして月4800エネルギー。平均は1000くらいだがこれは八程度の妖魔が払えるレベル。一クラスのお前ら2人なら簡単に支払いはできる」
エネルギー数値化か・・・
「妖力量を教えとくか。2人は知らないようだし」
爺さんは教えてくれる
妖力量は
十 1〜200
九 201〜1000
八 1001〜2000
七 2001〜3000
六 3001〜4500
五 4501〜6000
四 6001〜7500
三 7501〜10000
二 10001〜15000
一 15000〜
となっているらしい
多くね?
差が大きくなっているし
この家の家賃を払えるのって七クラスからなんだな。あと、意外に安いんだ家賃
「家賃が安いな」
「そんなもんだ。お主らのような存在がこの街にあると思うか?一ランクなんぞそうそう会うことはないのだからな。ちなみに私は10000を超える2ランクだ。それなりの妖魔だと思ってくれ。力がないと反発する馬鹿どもがいるからな。妖力を家賃にしているから普通に払ってくれる人が多いがな」
まあ、お金ならまだしも妖力で支払うからね
それなりに楽なことだと言っても分かる分かる
なんで人間が支払う家賃よりも簡単なんだよとは思ってくらいにはね
「水晶で測ってみるか。妖力量が分かる物だ、これは義務だからな」
水晶を出す
不動産屋さんは自分の妖力を図ると現れたのは
14600
と後少しで一ってところまで来ていた
「あいからずの妖力量だな」
「ふっここ数年でそれなりに上げているのだ。妖魔になっても妖力を増やし続けることはできる。まあ、妖力を増やすには簡単なことでないがな」
できるんだ・・・固定かと思っていたわ
「さて、三人も計りなさい」
まず、触ったのは命
出てきた数字は2804
七として申し分ない数字だった
「ふ〜ん、そんな感じに表示されるんだ」
「若いのにここまであるのか。まあ、そんなもんだろう。次は貴様だ。風磨」
「分かっている」
爺さんが触ると現れた数字は21850
一の基準は15000オーバーなのでおもっきりオーバーしている
そんなに多いのかよ
次は俺か
俺も触ると出てきた数字は20220
爺さんより少ない
でも、多いなこれ
「ふむ、かなりあるな。今日、妖魔になったばかりなのにここまであるとは・・・親族に霊能力者でもおるのか?」
霊能力者?
いないと思うけど・・・
「居ないと思うけど・・・親族の職業を知っているわけじゃないからいるんじゃない?」
「ふむ・・・そうなのか。確かに風磨が気にはいるにはいい例だ。かなりの妖力を持っておる。下手に妖力を他人に見せるんじゃないぞ?お主には問題がないが見た者は気絶してしまう。それくらいの力を持っていると思ってくれ」
そんなのにか
まあ、命の7倍はあるからな
恐ろしいほどの力を持っていることが分かるし、気をつけないとな
「さて、家の中に入ろう。ここからが案内の本番。着いてこい」
こうして俺達は物件の家の中へ入った