1話 青野雪死す
時は20XX年
「お〜い!行こうぜ」
「うん、わかった」
とある日の朝、中学生の2人は下校していた
その日は春だった
しかし、春より夏じゃないかと太陽が曇りなき空を見せる。
汗をかいてタオルで汗を拭き取る人達が多くいる。
周りを見るだけで誰か1人でもタオルを持っている人がいるのは見えていた
「今日は暑いな〜学校の中はクーラーがあって良かったよ」
「暑いのは勘弁して欲しいのは同感。4月のくせに30度近くとかどやしてんねん。分かんなんやわ」
「何を言っているんだお前」
いつものように話している2人
そんな何でもない日常
2人が日常の中で普通に下校する姿はどこにでもいる学生だ
「今日はゲームしようぜ」
「家に帰ったらな」
「分かっているさ」
歩いていると幾つかの方角に道があるところまで歩いて止まる
「それじゃここで別れだな」
「ああ!また明日」
「また明日」
2人は別れてそれぞれ家に向けて歩き始める
何とも普通の日常、いつものように学校に行って友達と一緒に帰る。別に特別なことをしているわけではない、偏差値はそこまで高くなく、下から数えたほうが早い学校に入学して高校でできた友達と帰る。普通とは何か、それはいつも同じことをしてそんな同じをことをすることが普通なんじゃないかと思う
「何とも言えないな」
普通って言っても何が違うなのか分からないだろうし
俺の名前は青野雪、高校1年生だ
なんとも普通な名前・・・ってわけではないがな
4月に入学してまだ数日も過ぎていないピチピチの高校生と言おうか
「さてとゲームを早くするために走るか」
体力が多くない俺の走りは数十mくらい走ると疲れる
体力が無さすぎるが流石に荷物が多すぎる。自衛隊は担いている今のリュックの何倍も重い物を持って何十キロも走っているという話だ。俺からしたら想像つかないことだよ
「はあ・・・はあ・・・この距離で疲れているとか体力ないよな俺・・・」
部活は運動部だったから体力には自信があると自負しているようなもんだったが受験勉強でだいぶ落ちたな。全盛期の10分の1もないんじゃないか今の体力
「はあ〜・・・まあ、ゆっくり歩くとしようか」
ゆっくり歩いて一軒家に着く
普通の家って感じの家屋があるがここが俺の家、俺の家族は父、母、姉、俺と4人家族だ。俺の姉は俺と7歳差の22歳、両親は年齢をあんまり教えてくれないが姉の年齢から考えて最低40歳以上、50代ではないと答えていたくらいなので姉が生まれた頃は18歳から28歳の間となる。ってことは俺は今15歳であり、俺が生まれた頃とその時の両親との年齢差は最低でも23歳差となる
そんな話は置いといて家の中に入るか
「・・・・・・は?」
家の玄関の扉を開けた先にあるのは血痕だった。目の前に血が流れていた
誰の血だ?
「・・・確か家の中にいるのは母さんだけだったよな。まさか・・・!」
奥に流れている血が母さんってわけじゃないよな!?
いやいや、絶対にない。ケチャップの可能性がある
走って奥の部屋に入ると
「・・・母さん・・・?」
血を流している母さんを発見した
最悪な想像が現実となっていた
すぐに駆け寄って動かすとまだ意識がある
血がついているところを触ると切られているわけでもなく、母の血ではなかった
どう言うことだ?
母さんの血ではないならやはりケチャップが流れているだけ?
いやいや、マジでそんなことがあるのかよ
疑っている俺は周りにケチャップがあるのか探しているとケチャップがあった
しかし、中身は満タンでケチャップから出ているモノではないことがわかる
なら、これは何なのか
「なら、誰の・・・ん?」
何が落ちて付着した
「なんだこれ・・・」
頭に付着した何かを撫ぜて触り、見ると血のような赤色の何かだった
「なんだこれ・・・上から落ちたよな?」
上を見ると
悍ましい姿をした怪物が天井にくっついていた
「ギャァァァ!?化け物!?」
誰だお前ぇぇぇ
「ギャ?ケヒッ」
化け物は俺の前に落ちる
天井に張り付いていた化け物は笑っていた
顔が幾つもある足が何本もある蜘蛛の体をした化け物。牛鬼かと一瞬思っていたが違うと思う
「なんだよ・・・俺を食おうでもしてんのか?」
頷く怪物
マジか
「食われるかぁ!!」
そんな馬鹿なことをさせるわけがねえだろ!
台所にある包丁を手に怪物の相手をする
奴の足は光っている
刃物類の足と言うところか、一撃でも貰ったら終わりだな
冷や汗をかくがマジでどうにもならない
逃げようとしたらこいつは母を殺すだろう
間違いなく、母を殺して俺のところへと行くだろう
犠牲者を少なくするには俺の身を賭けないといけない
勘弁してくれよと懺悔しても意味ねえだろうな
「やってやんのぉぉぉ!!!」
こうして俺は怪物を相手に挑んだ
その結果
「何だこりゃ」
なんと幽霊になってしまいました
オンマイガー!!
軽くないな〜俺
いやいや、考えてくれ、奴の足は6本、新情報であるが奴の足は6本もあるんだぞ?
しかも、変な攻撃をするし、ジャンプするわ、どうしろと?
呆気なく、絶命したわ
俺が死んだことに満足したのか帰って行ったけど俺は死亡
母を助けられたから良かったが一体これからどうしようか
輪廻転生して別の人間とか他の生物に生まれ変わるのだろうか?
「いや〜どうしようか〜」
このまま地縛霊とかありかなと思うけどそんなことをしたら俺のプライドが許せないし
まあ、プライドなんてほぼ価値のないクソですから何も価値はないですよはい
幽霊なって彷徨う
何もすることがないから成仏するんじゃね?と呑気に言っていると家の外に出られた
うん、どうしようかな
とりあえず、どこかに行っているか
空を飛ぶことができるんだし、好きなことができるかもしれない
しれないと言っても死んでいるからできるんだろうな
「んじゃ、行きますかね」
これからどうなるのか分からない
死んでいるからこれからどうなるやら〜