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ある日、子どもが不登校になりまして  作者: 千東風子


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18 高校一年生の五月と六月

 

 高校一年生の五月と六月

 終診



 中学校の不登校が嘘だったかのように、片道一時間半近くかけて満員電車に揺られながら娘は毎日学校に行っている。

 朝、娘の顔色はまだ少し青いけれど、休んだのは一回だけ。


 中学校時代は本当に何だったのさ。喉元までせり上がる怨み節。

 言わないけど。


 登校だけではなく、お小遣いがもっとほしいと自分からアルバイトを探し始めた。


 待て待て。もう少し学校に慣れてからにしなさいと宥めながら時が過ぎ、六月終わりの通院。


「うん、良好ですね。今日で終診でいいですよ」


 診察室に入って、娘の顔を見て、二、三、問診しただけで医師は笑顔でそう言った。


 終わり? え、あっさりじゃね?

 終わりでいいの?

 治ったってこと?


 先生曰く、完治というか、もう治療は必要ないほどに回復したとのこと。今後もなんとなく調子が悪かったり頭痛が出たりすることはあるだろうが、うまく付き合っていくしかないので、市販薬の頭痛薬を鞄に入れておくと気持ちが楽になってお守り代わりになるとのこと。

 逆にとれば、娘の身体の調子は、ただそれだけのことになった、ということだ。


 もしもまた何か不安に思ったり眠れなくなったりしたら、高校生のうちは再来で受診できるので、紹介状がなくても電話予約が可能。このフォロー体制があることに娘も安心しているようだった。


 最初に学校を休んだ日から終診までの日数、六百三十三日。

 朝が辛くなったのは最初に休んだ日よりももっと前だろうから、娘が闘った日々はそれ以上。


 よく頑張った、娘。


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