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ゾンビポイント

「やった!やったわ!」


かわいらしい女の子の声がする。


「この肌!この髪!レイスよ!やっとわたしの神殿にも上級モンスターが来たんだわ!」


発言はなんとなく変態臭い。


「え、何」

「喋った!そうね喋るわよね!だってレイスなんだもの!」


目を擦って声の方を見ると、コスプレイヤーが着るような派手な服に紫の髪の少女が立っていた。こちらに手を差し出して言う。


「これからよろしくレイス君!わたしの名前はプルセルポナ!死の国の女主人にして不死者の女王!全ての死せる者は私の前にひれ伏すのよ!」

「いや俺レイス君じゃないけど、置栖遥人だけど」

「何言ってるの?召喚されたてのモンスターに名前なんて…」


少女は空中で指を回し、驚愕の表情を作って一拍置いて、叫んだ。


「はぁぁぁああ!?人間!?人間って、素材じゃない!!」


*


「納得がいかない…。だって魔石もたっぷり使って、持ってるレア素材全部投入したのに。たかが素材の人間一体だなんて。こんなの絶対おかしいわ!!」

「置栖遥人。十八歳。いつものように部屋でゲームをしていた俺は、真っ白な光に包まれて、気づけば知らない場所に座っていた。目の前にはわけのわからないことを口走る不審な女。ここがどこか何故こうなったのかまだ何もわからない」

「魔石がグール十体分。霊障石が一つ。異界の羽衣一枚。人間の死体が一体。ほらおかしい!何で素材の一部と召喚されたモンスターが同じ訳!?」

「俺が言うのもなんだけどあんた人の話聞かないな。それと死体ってそれのことか」


プルセルポナ…長いのでプルセと呼ぶことにする。決めた。彼女と俺の間に置かれたそれを指差す。死体だ。


「そうよ!って何、消費されてないじゃない」


死体は、若い女性のようだった。目の荒い布を体に巻いて布で縛ったような服装をしている。動かない。


「それに、それにあなた!なんで従属してないの!?」

「いや知らんし」

「モンスターでしょう?従属しなさいよ!」

「いやモンスターじゃないし。なあそれ、ほんとに死んでるの」

「そうよ。当たり前でしょ。よく見なさいよ」

「いや嫌だけど」

「ほらぁ!契約してないから命令拒否したりとかするぅ!」


死体を直視するのが嫌で、回り込んでプルセに近寄る。


「そのさ、召喚とか従属?って何」

「なんで言うこと聞かないの?モンスターがマスターに質問っておかしくない?召喚は、素材をこう並べて、実行…実行!」


プルセは床に散らばった黒い石と布と死体を指差して、空中を指で押す仕草をした。何も起こらない。


「なんで実行されないの!?」

「召喚っていうより合成じゃないのかそれ。叩いてるとこ何があるんだ?」


軽い気持ちだった。まるでそこに壁があるように叩くので、指で突いてみたのだ。


「おっ」

「えっ」


プルセと俺のいた部屋の柱の根本が光り輝いた。光は上に登って天井に達し、黒い石と布と死体に降り注ぐ。おさまったときそこには、セーラー服を着たゾンビが立っていた。


「なんでよぉぉ!?」

「いやうん。なんでだ」


*


「異界の羽衣が減ってる!あれすごくレアなのに!ゾンビ!?ゾンビは好きだけど!なんでこんな低レアのために異界の羽衣使わなくちゃならないわけ!?」

「ゾンビ好きなのか…」

「ア゛、ァア゛」

「喋った」

「鳴き声よ!自我なんてないわよ!だってゾンビなんだもの!!」

「そうなのか」


ゾンビは金髪だった。死体が金髪だったからだ。ボロ布を着た死体も怖かったが、見慣れたデザインの服を着たゾンビも怖い。


「待って。特殊スキルのあるレアモンスターの可能性も…何もないわ!ただのゾンビよ!」

「ただのゾンビ」

「しかもこっちも従属してないじゃない!!もう、なに、なんなの…ちょっと待って、嘘でしょ」


突然たじろいだプルセは悲鳴をあげて地面にへたり込んだ。空中の、ぱしぱしと叩いていたあたりを幽霊でも見たかのように凝視している。


「どうした」

「権能が…なくなってる…」

「は?何」

「権能よ!神を神たらしめる異能!人の限界から外れた御業!それが、それがなくなってるの!」

「おおう」

「早い話が神たる証…なによ。わたしは用はないわよ。うるさいわねそんなわけないでしょう!」

「何だどうした」


突然怒りだしてにらむ先にはやはり何もない。


「ちがうってば!あなたと交信してる暇なんてないだけよ!」

「『交信』?」

『やだぁ必死。なら、見せてごらんなさいよ』


口に出して問返した瞬間、目の前に半透明のガラスみたいなものが浮かんだ。文字と図が描いてある。それに重なるようにして、プルセと同じくらい派手な青髪の少女が映っている。


『本当に失敗するなんて。ねぇ。何体捧げたの?あなたのことだもの。全部って言っても驚かないわ』

「ちがうって言ってるでしょ!それに、それにもしそうだとしてあなたには関係ないことよ!」

『ばかねぇ。まともな神なら、そんな状態の神殿を放っておくはずないじゃない。戦線布告するわぁ。せいぜい眷属にされるのを震えて待って』


ごきげんに微笑んで青い髪の少女は消えた。どうやら浮かんでいる画面はテレビ電話らしい。

プルセは泣き崩れた。


「もうだめ。すべて終わりよ。やっとうちにも上級モンスターが出て、近隣の神を攻め滅ぼせると思ったのに」

「なあプルセ」

「プルセルポナ!死の国の女主人にして不死者の女王!死ぬ予定があるなら従いなさい敬意を払いなさいっ」

「いや予定とかはないけど」

「生き物はみんないつか死ぬのよ!」

「厭世的だな。いやその」

「なによ」

「ここ」


目の前に浮かぶパネルを指指す。


「ここ『権能』って書いてないか」


パネルの左には俺の顔。右には日本語でこう書かれていた。


======


置栖遥人


所属:プルセルポナ神殿

種族:人類

力階:1

力量:

 膂力 11

 体力 14/14

 魔力 1/1

技能:異界語 Lv. 2

従属:なし

眷属:なし

権能:死者隷属

装備:異界の普段着


======


「…ちょっと、そこのゾンビに『契約』って言ってみなさい」

「『契約』」


ゾンビが光った。パネルをいじって確認すると、表示が少し変わっていた。


======


置栖遥人


所属:プルセルポナ神殿

種族:人類

力階:1

力量:

 膂力 11

 体力 14/14

 魔力 1/1

技能:異界語 Lv. 2

従属:なし

眷属:(名無し)

権能:死者隷属

装備:異界の普段着


======


パネルをフリックすると画面が切り替わる。ゾンビの画像の横にはこう書かれていた。


======


(名無し)


所属:プルセルポナ神殿

種族:ゾンビ

力階:1

力量:

 贅力 1

 体力 2/2

 魔力 1/1

技能:不老不死

従属:置栖遥人

眷属:なし

装備:異界の制服


======



「なんでよぉぉ!?」

「いやうん。なんでだ」


*


「青髪の女はアンリタリテ。近在の神。立地と神殿の規模が近いからってたびたびちょっかいかけてくるの。早い話が抗争の相手ね。わたしの神殿が弱体化したと思って攻めてくるんだわ」

「抗争って」

「そ、こ、で!神の証たる権能をわたしから奪った!あなたが!代わりにあいつを迎え討つのよ!」

「いや奪ったって。そんなつもりないし」


暗闇の中で灯りを探す人のような動きをしているゾンビを避けて移動する。肌の色が青白い。


「奪ったのよ!わたしの権能がなくなってあなたに移動してるじゃない!それに!わたしがあいつの眷属と化したらあなたもただじゃ済まないのよ!よくて改造!悪くて解体!解体ってわかる分解されて素材になるのよ!」


プルセ曰く、戦線布告してきた青髪の少女はプルセと同じく神らしい。


「それを防ぐためにも!ちゃっちゃとゾンビを増やしなさい!防御を固めるのよ!」

「まさかまだ死体があるのか」

「死体はないわ。でもゾンビポイントがあるから」

「ゾンビポイント」

「ゾンビが何かしたときにもらえるポイントよ」

「お貯めになると100ポイントで100円としてお使いいただけます…?」

「なによそれ」

「さっきから気になってたんだけど。ここって地球じゃないよな」

「地球ってなによ異界のこと?ならそう。ここはパトレアムスフィア。神々の治める桃源郷」

「よし夢か」

「夢じゃないわよ」

「服装が派手すぎる。それでいて顔とスタイルが服装負けしていない。ゾンビが好き。これが想像の産物でなくて何というのか」

「神でしょう」


プルセは髪飾りを揺らして話を続けた。


「とにかくこのポイントで呼び出せるだけゾンビを出して、死体を拾いに行くのよ。ほらメニュー見て、ここよ」

「え、やだけど」

「すぐそうやって反抗するー!」

「いや普通そうだろ死体拾うとかやだぞ」

「だったらどうやってゾンビを増やすのよ!」


何と言われても嫌だ。現代日本人なのだ。

目の前に浮かぶパネルを撫でる。フリック操作で画面が切り替わるあたり、タブレットに似ている。


「ゾンビポイントを増やすにはどうしたらいいんだ」

「ゾンビがなにかしたら増えるわ。ものを壊したり、モンスターを倒したり。最近はもっぱらグールね。神殿前まで来るのよ」

「何だっけそれ。ゾンビみたいなもんじゃなかったか」

「あいつらは敵よ。ゾンビを食べるんだもの。あ、人も食べるわよ」

「じゃあその、グールを、こいつが倒せばポイントが貯まるんじゃないか」

「無理よ。だってその子、レベル1じゃない」

「ァ、ぅあ゛」


水を向けられたことがわかったらしく、セーラーゾンビは鳴いた。


「この辺にいるグールはだいたいレベル6だから、一撃で素材になっちゃう」

「もうゲームだろそれ…」

「抗争だって言ってるでしょ遊びじゃないわ」

「じゃあこれは?」


俺が指し示したパネルを見て、プルセは目を瞬かせた。


*


「よし行けセラン」

「ぁ、あウ゛、ア」

「ねぇ、ほんとにやるの。あの子レベル1よ?」

「大丈夫だろ。そのためにゾンビポイントを使ったんだから」


神殿の入口に立つセーラーゾンビの手には武器が握られている。2ゾンビポイントで『交換』した刺叉だ。装備するとステータスが少し上がる。贅力というのが攻撃力と防御力を合わせた数値らしい。


======


セラン


所属:プルセルポナ神殿

種族:ゾンビ

力階:1

力量:

 贅力 4 (+3)

 体力 2/2

 魔力 1/1

技能:不老不死

従属:置栖遥人

眷属:なし

装備:

 異界の制服

 刺叉


======


ただし目的は攻撃力ではない。柄が長い武器を装備するとリーチが延びるのだ。


「グールは神殿に入って来ないんだよな」

「ええ。神に使役されていないモンスターは神殿の加護にはじかれるから」

「よし、だからな。ちょっと間合いを延ばしてやれば、こっちの攻撃は当たって相手の攻撃は当たらない。見ろよ、1体倒したぞ」


セーラーゾンビに突き刺されたグールが光の粒子になって消えた。実にゲーム演出である。


「ゾンビも武器を持つと強いのね」

「いままでどうしてたんだ」

「囲むのよ。グールを1体倒すのにゾンビが3体犠牲になってたわ」


ポイントが貯まらない訳である。


「ゾンビポイントが24になったわ。新しいゾンビを交換しましょ!」

「いや、まずは地形からだ。守る気ないだろ奥まで一本道って」


宙に浮かぶパネルには大きく分けて機能が5つあった。

『召喚』が最初に見た、アイテムを積んでモンスターに変換する機能。細かい設定があるらしいが詳しくはわからない。

『交換』が、神殿の設備や装備、『召喚』に使えるアイテムをゾンビポイントと交換する機能。

『構築』は『交換』で獲得した設備で神殿を組み替える機能。神殿の様子を見るに、ほとんど使われていないらしい。

『参照』はモンスターやパネルの使い方を見ることのできる電子辞書のような機能。

『交信』はプルセの使っていたテレビ電話だ。


「だってゾンビがいたら負けないんだもの。ばらばらになっても死なないし。休憩もいらないし。グールに食べられたら死んじゃうけど」

「天敵ってやつか」

「だからあいつら神殿にたかるのよ」


プルセの神殿は、神殿というのは名ばかりで、ほぼほぼただの洞窟だ。一本道を真っ直ぐ行くと俺が呼び出された部屋に着く。そこの壁と柱だけは白い石でできていて、それ以外は岩だらけで真っ暗だ。


「入口から二股にして。というか、これ相手が歩いてるとこ狙って道を潰したりすれば勝てるんじゃ」

「『構築』は他の神の眷属が神殿内に存在すると使えなくなるからだめ」

「そう簡単にはいかないか…」


セランがまたグールを倒した。ゾンビポイントが増える。


「お、また倒した」

「すごいわね。でもこれで神殿前にいたグールはいなくなっちゃったわよ」

「そうか。レベルも上がったし、外に出したいな。この辺はグールしかいないのか?」

「だいたいね。あとは獣系のモンスターがちょこちょこ」

「レベルは」

「だいたい3か4」


セランは大体2撃でグールを仕留められるようになっていた。贅力は刺叉の効果を含めて7。つまり14くらいあれば一撃でグールを倒せる。

武器の欄を探すと『異界の反刀』という武器があった。見た目は赤い鞘の日本刀で、贅力にプラス12。消費ゾンビポイントは10だ。


「よしセラン。これを使え。外のモンスターを狩って、危なくなったら戻って来い。死ぬなよ」

「うぁ゛、アぁ」

「えっあなたそんなの渡して」

「ポイント高い分パラメタ上がるし。いいだろ」

「ううん。そうね、まあ」


======


セラン


所属:プルセルポナ神殿

種族:ゾンビ

力階:3

力量:

 贅力 16 (+12)

 体力 3/3

 魔力 1/1

技能:不老不死

従属:置栖遥人

眷属:なし

装備:

 異界の制服

 異界の反刀


======


セーラーゾンビはふらふらとした足取りで森に消えた。


「で、その攻めてくる相手はどんな敵なんだ」

「海の神。眷属は水棲生物。ここまで来るのは魚人ね。他は歩けないから。水浸しの神殿を攻められる神が少ないからって、攻め手が貧弱なくせにいっぱしの神みたいな態度とるのよ。あの女」

「魚人、と」


宙に浮かぶパネルを操作してモンスターの情報を見る。


======


魚人

召喚力階:10〜20

基本素材:闘魚の鱗、海獣の鰭、魔石


海洋の神アンリタリテの眷属。

上半身が魚、下半身が人のモンスター。腕力が強い。鰓と肺を持ち水中と地上の両方で呼吸できる。


======


比較のためにゾンビの項を見る。


======


ゾンビ

召喚力階:1〜2

基本素材:死体、魔石


死者の神プルセルポナの眷属。

生ける屍。浄化と捕食以外の手段で殺すことはできない。噛みつかれた生者はゾンビになる。


======


「ゾンビ弱いな…いや、死なないなら魚人には負けないのか?」

「魚人には負けないけど、聖なる武器を持たれたらだめね。浄化されちゃう」

「この神殿って属性悪役だよな」

「属性は『死霊』よ」

「悪役じゃねーか」


神同士の争いでは、神本人が死ぬか、祭壇と呼ばれる奥の部屋を取られるかしたら負けらしい。


「ねえ、さっきから何考えてるの。さっさとゾンビを召喚しましょ。あの女の軍勢を迎え撃つのよ」

「いや、ゾンビはなしだ」

「なんでよ!ゾンビのなにが悪いってのよ!」

「お前がゾンビ好きだからだよ」


パネルをいじくる。


「ここがゾンビ神殿だってことは知られている」

「そうね」

「当然対策もされてる。俺なら魚人にゾンビに効く武器を持たせる」

「まあ、そうかもね」

「ゾンビじゃ勝てない」

「…」

「かといってゾンビ以外のモンスターも微妙。低ポイントじゃゾンビとゴーストの2択だし、高ポイントのやつらも似た系統。あとは、罠か。地味に高いんだよな」

「ならゾンビのがいいわ」

「なあ、相手の神殿からここまでどのくらいかかる?」

「前に宣戦布告されたときは2日くらいかかったわ」

「あったのか前。ならそれまでに、セランがどのくらい稼げるか…」


ゾンビポイントを確認しようとしてパネルに触れた指が止まる。


「なあ、プルセ」

「なによ」

「グール1体で何ポイントだ?」

「大体12かしら」

「10体で120。50体で600」

「そうなんじゃない。それがどうしたの」

「今ポイント979あるぞ。あ、増えた」

「…986ね。これグールじゃないわよ」


*


巣に逃げ込んだモンスターの群れを跳躍して跳び超える。

索敵部隊だっただろうそれはどよめいて、今来た入口へと逃げ出した。捨て置いて奥へ進む。

岩穴を掘って作られた巣の上部にはところどころ明り取りの穴が開いているが、今は夜。月の角度も悪くて巣穴の中は真っ暗だ。

セランは死者の神の眷属なので、周りに光がなくても見えなくなることはない。

けれど獲物はそれを知らないので、なるべく暗いところから奇襲をかけようとする。

見えていれば何ということもない。石の鏃と曲がった枝で作られた槍ごとあの方にいただいた武器で切り伏せる。

逃げなかったモンスターはどんどん減っていく。

一際大きい獲物を切伏せた先に、更に大きい獲物が待っていた。

これまでの獲物とは明らかに違う。そいつはセランの腰ほどもある太さの棍棒を肩にかつぐと、笑った。これまでに何匹も殺したことのある相手だと、見くびったのだ。

セランはそれを見て踏み込んた。

セランのことを人間の娘だと、その程度の速度と贅力しか持たないと見誤った相手は、何もすることができないまま鼻先に刃が迫るのを見た。


*


「ますたぁっ!」


外から帰ってきたセランは凄い見た目になっていた。返り血が頭から足まで滴っているのだ。そして俺に抱きついてきた。


「自我なんてないんじゃなかったのか」

「え、だって。ううん」


目の焦点が合わず口も開いたままだったゾンビらしい顔が、にこにこと笑うまるで生きているかのような顔になっていた。少し血色が悪いのを除けば、まるで普通の女の子のようだ。

パネルを操作してパラメタを見る。


======


セラン


所属:プルセルポナ神殿

種族:ゾンビ

力階:11

力量:

 贅力 22 (+12)

 体力 8/8

 魔力 1/1

技能:

 不老不死

 異界の剣術(v1)

従属:置栖遥人

眷属:なし

装備:

 異界の制服

 異界の反刀


======


「ずいぶん上がったな。グールはたくさん倒せたか」

「いいえますたぁ。外にはもうグールはいませんでした。なのでセランは、ゴブリンの巣を襲撃してきたのです。ゴブリンの巣は木陰にある岩穴に作られるので、見つけやすいのです」

「おいお前より賢いぞ」

「失礼ねっ」


パネルを操作すると倒したモンスターの履歴が見れた。どうやら、倒すのと別に、巣を壊滅させるとポイントがつくらしい。セランはゴブリンの巣を3つ殲滅していた。大量のゾンビポイントはゴブリンを殲滅したためだったらしい。


「あとこれ、剣術って何だ」

「ああ、それは、武器の特殊効果ね。専用の武器を使うときに能力と成長にプラス補正。それ以外の武器でマイナス補正」

「マイナスって」

「珍しい武器にはよくついてる効果よ」

「先に言えよ」

「ゾンビだからいいかと思って」


ゾンビの扱いがひたすらに雑である。


「セラン」

「はいますたぁ」

「よくやったな」

「えへへ」


撫でてやるとセランは嬉しそうに笑った。


「おかげで、何とかなりそうだ」

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