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 軍靴を鳴らす音と、発砲音。それと悲鳴。

 地獄という言葉をおおよそ詰め込んだような惨状は、周囲を見渡せば血だまりしかない。鉄でできた壁には赤黒い血が付着し、昨日は会話していた誰かが物言わぬ物体に変貌する。


 誰かが言った。

 ――どうして、こうなったのだろう。

 誰かが嘆いた。

 ――どうして、死ななければならないのか。

 誰かが願った。

 ――どうか、この地獄を終わらせてと。


 神の国を関するこの場所は、まさしく地獄になったのだ。

 だから、平和のためにと武器をとる。あの狂った神に一矢報いるためにと、誰かが願った平和のためにと武器をとる。

 おれは、そのためにいる。


 おれは――

 おれは、だれだ。


 なんだそりゃ。

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