悲劇の始まり
──僕は、荒井亮介
中学一年生の頭悪いやつ、運動もできないな。
文才はないが小説を書くのが趣味だったりする、読む方が好きだけど、大体ファンタジー系を読むかな。
親父と婆ちゃんとの3人暮らしだ。母の顔は見たことがない、どうやら僕が産まれたと同時に亡くなったらしい。親父とはあんまり話したことはないし、婆ちゃんはめっちゃ投げやり。
テストの点数は赤点ギリギリ、友達もいない、学校では陽キャ達にいじめられる、いわゆる負け組ってやつ?
それでも必死こいて勉強する訳でもなく今日もスマホを弄り回してるけど。
最近はSNSにハマっている、すぐにでも切れそうな細い線でネットの人たちと繋がっているが現実のやつらよりもネットの人たちの方が好きだ。そこでなら沢山の友達がいる。前はみんなで誰が1番上手い絵を描けるか勝負してて僕の絵はめちゃくちゃすぎて笑いものにされたがとても楽しくて本当の友達の会話のようだった。
なんかどことなく安心感があるというか?快く僕のことを受け入れてくれるからというか?まぁそんな訳で僕はSNSに依存していた。
そんなある日のこと、僕が1番信用していた人の様子が変だった。その人のSNS上での名前が愛さん、ほんとに仲が良く信用している。通話を1週間に4、3回くらいする。多分だが愛さんの方からも僕を信用してくれてるとは思う、そうであって欲しいな。
愛さんはこんな投稿をしていた、
「世の中理不尽ばっか…」とか「なんでこんな目に…」とか悲しみと怒りの言葉だった。
愛さんはいつもこんな投稿はしない、のほほんとした日常生活の投稿をしたりしている。愛さんはポジティブ精神だし、こんなことは本当に珍しいのだ。
何か相談に乗れないかと思い、「なんかあったなら相談乗るよ?」と送った。
だが相手に既読をつけられる前に睡魔に襲われ、
不安に思いながらも僕は眠りに落ちた─。
アラームの音が鳴り響き、ベランダから光が差している、僕は真っ先にスマホをつけた。
スマホには返信の通知が来ていた、その送り主は愛さんだ、どうやら深夜に送られてきたもののようだ。
その内容を見て僕は後悔した。
あの時無理矢理睡魔なんか気にせず起きていれば良かったとかもっと相談に乗ってあげるべきだったとか色々思った。
そう彼女は、愛さんは……
自殺した。
連載する予定ですが途中で飽きることもあります。続きは気長に待ってください。