30話 世界樹
俺は引き続き《アイテム召喚10連チケット》を使って当選したアイテムの内、効果をまだ確認していない
☆5 ミスリルナイフ
☆5 鑑定メガネ
☆6 霊薬エリクシル
☆7 世界樹栽培キット
について確認することにした。
☆5《ミスリルナイフ》については、名前のとおりミスリル製のナイフで、刃から柄までミスリルでできており、白銀に輝いていた。
魔力伝導率が高く、魔力を込めて使用することで斬れ味と強度が高まるらしい。
ご丁寧に植物の意匠が施されたおしゃれな革製のナイフケース付きだったのはありがたい。
試しにナイフに魔力を込めて使ってみたところ、そこら辺の石ころはスパッと切断できてしまった。
うん、普通に当たりだな! 斬れ味が良すぎる!
色々なものを加工したりするのに使えそうだ。
☆4までのも悪くはなかったんだけど、やっぱりレア度の高いアイテムはいいな!
《ミスリルナイフ》の思った以上の性能に喜びつつ、次のアイテムを確認した。
☆5《鑑定メガネ》
前から欲しいと思っていた【鑑定】スキルが付与された眼鏡で、銀縁の小洒落た丸眼鏡であった。
眼鏡に魔力を込めるとレンズ越しに見た物の名称と説明、レア度が表示されるらしい。
説明については【召喚】で当てたアイテムやスキルみたいに効果や使用方法等が表示され、レア度についても同様に☆1から☆7までで表示されるみたいだ。
ただし、生きている生物には使えないが、死んだ生物には使えるという謎仕様。
たぶん、プライベートの保護だろう。
これが当たっただけでも今回は当たりだな。
ゲームみたいに他人のステータスとかは見れないけど十分すぎるほど便利だわ。
これで魔境内で使えるものや食べれるものが色々わかるようになるし、倒した後なら魔物の名前等も知ることができる。
まあ、ポメラ達の種族名はわからないままだけどね。
【召喚】で当たったアイテムだからこそ、この性能ってこともあるかもしれないから、同じような魔導具等が存在するなら確認しておきたいな。
続いて☆6《霊薬エリクシル》
これはどんな万病や怪我をも治すポーションで体の欠損も治るらしい。
若返ったり、不老不死にはならないらしいが十分すぎる効果だろう。
俺はゲームとかだと、ラスボス戦でも勿体なくてレアな回復アイテムを使えなかったので今回も【研究】して製作できる目処が立つか、また【召喚】で引き当てたりしない限りは使うつもりはない。
さすがに現実だから自分かポメラ達が死にそうになったら別だけどな。
そして最後に☆7《世界樹栽培キット》
世界樹といえばファンタジー定番の超巨大樹。
前の世界ではいくつもの世界を内包する存在として語られたり、ゲームだと世界樹の雫や葉っぱで回復から蘇生までできたので期待できる。
神話だと枝が神槍の柄に使われていたもんな。けどあれは枝を折ったところから、腐食して木が枯れたんだっけ。
乱暴にしないように気をつけた方がいいかもな。
そんなことを考えながら、《世界樹栽培キット》を確認すると、ガジュマルみたいな見た目をした世界樹の苗が入った鉢植えと謎の緑色の液体の入ったジョウロ、そして世界樹を栽培するための説明書が付いていた。
世界樹の効果としては、周囲に結界が張られ、世界樹やその所有者に害意を持つ者はその結界内には入れない上に攻撃も防いでくれるらしい。
また、結界内の空気には魔力の素となる魔素が含まれるらしく魔力の回復が若干速くなる上に、浄化作用もあって病気にも罹りにくくなるという至れり尽せりの快適環境が作り出されるみたいだ。
成長するにしたがい、その範囲は拡がるらしく、現在の苗の大きさだと半径10m程効果があると説明書に書かれていた。
成長の過程で自然に落ちた葉はポーション等の材料にもなるらしいが、残念ながらゲームみたいに蘇生効果はないみたいだ。
ただし、1年に1個だけなる実はエリクシルの材料になるとも書かれていたので、いずれエリクシルが製作できるようになるかもしれない。
そして、地味にすごいのが一緒に添付されていた謎の緑色の液体の入った銅っぽい輝きを放つジョウロ。
これは植物成長促進剤であり、植物の成長速度を高めるらしい。
何故か使った分だけ補充される不思議仕様だ。
原液のままだと1000倍の成長速度を促すらしいが世界樹だと成長するまでに数百万年掛かるみたいなので、たとえ1000倍で成長させても生きているうちに成長しきった世界樹を拝むことはできないみたいだ。
ただ、何よりすごいのは世界樹以外の植物にも使えるという点であり、原液だと栄養過多で植物を逆に枯らしてしまうが、薄めて使えば即座に植物を育てることも可能らしい。
欠点としては、地面の栄養を大量に使うことから、同じ場所で連続して使うと草木が生えなくなってしまう土地が増えるという点だろう。
一度使ったら、肥料を撒いて土地を休ませる必要があるとも説明書には書かれていたが、なぜか世界樹には土地の栄養を気にすることなく1日にジョウロ1杯分だけ撒くように推奨されていた。
きっと世界樹だから、逆に土地に栄養でももたらすのだろうと思うことにして深く考えるのはやめた。
いやー、さすが☆7アイテム、チートだよな!
けどおかげで安全に拠点を構えることもできるから地下生活ともおさらばかな。
ただ、今いる場所に植えてしまっても大丈夫か?
あまりに成長すると、フレスタの町とかからも見えるようになってしまったり、折角の景観がなくなってしまうかもしれないよな。
だからといって、今いる場所より魔境の奥にすると強い魔物が増えて行動しにくくなるし、距離的にも不便だよな。
さすがにずっとひとりで居たいわけでもないし、最低限の利便性は確保しておきたい。
今いる場所でさえ、徒歩だと3、4時間かけないと魔境の入口まで行けないしな。
まあ、最低でも魔境の巨木くらいの大きさにはなるかもしれないけど、俺が生きているうちにはそこまで巨大にはならないだろう……
……なってしまったら、その時に考えよう。
後は他の場所にも世界樹が存在するのか冒険者ギルドで確認してみるか。
それでわかればこの世界の世界樹の大きさもわかるかもしれないもんな。
この国の東にある大森林地帯にならエルフが住んでいるからありそうな気がする。
俺は世界樹を植える場所を考えながらも、これからの生活の変化に思いを馳せるのであった。




