第四章 用語及び登場人物纏め
第四章が思いの外、時間を要してしまっている為、
登場人物紹介ぽいものを置いておきます。
(随時追加予定)
こちらは読まずとも本編には一切支障はありません。
百十九話については、今週中に投稿予定です。
* 用語 詳細
・【ダンジョン】
この世界に存在する魔物の住処として知られる場所。
暴走した神、イヴを封じる為に同じ神であるアダムが創りあげた場所であり、最下層にはダンジョンコアと呼ばれる物が存在している。
イヴを封じる過程で生み出されたダンジョンの心臓部であるダンジョンコアには膨大な力が内包されており、その為、それによって生み出された武器などは〝古代遺物〟にも劣らない性能を有している。
ダンジョン自体がダンジョンの力を内包しなければ壊せない理由も、イヴの事が深く関係している。
ダンジョンコアを失ったダンジョンは、残滓によって魔物は生み出され続けるものの、フロアボスのような強い力を有する魔物は存在しなくなる。
・【大陸十強】
今でこそ、イヴの力はダンジョンに完全に封じる形で落ち着いているが、数100年前まではその封印も不安定であった。
文明のレベルも今よりもずっと劣る上、戦争さえも頻繁に引き起こされていた時代に、度重なる大戦にて名を挙げた十人。
研究者。戦人。聖者。狂人。
戦う人間に限らず、様々な能力面において、明らかに常人の枠から逸脱した者達。
彼ら彼女らが、大陸十強と謳われた。
そして、それゆえにある神に目をつけられ、
〝呪い〟を受けた人間達。
神に憎悪を抱くテオドールを含め、存命している大陸十強その全てが、〝呪い〟と〝真実〟については口を閉ざしている。
・【魔眼】
ユグレットの血を受け継ぐ人間の中でも一部にのみ現れる一種の異能。
その能力は、固有魔法と呼べるものばかりで、その一つに、「時間を固定」するアリア・ユグレットのものがある。
異能と呼ばれる能力は、ユグレットの魔眼に限らず、他にも複数存在している。
その代償は、不明。
・【呪術刻印】
刻印によって、無理矢理に固有魔法に限りなく近い魔法を使えるようにする所謂裏技。
ただし、適性が足りない者には扱えず、その技術は過去の遺物ゆえに、現存する刻印は十数ほど。
神の〝呪い〟によって魔力を全て奪われた大陸十強によって確立された技術である。
憤怒。嫉妬。怠惰etc.
呪術刻印が七つの大罪を冠する理由は、〝呪い〟を与えた神への憎悪から創り出された技術故に、製作者が罪を冠する呪術刻印しか生み出さなかった故でもある。
・【ホムンクルス】
賢者の石と呼ばれる錬金術による奇跡によって生み出された人工生命体。
世紀の大天才であるワイズマンが近年においては一番近い完成形を生み出したが、その製法は、大陸十強の一人の手によって編み出された。
・【楽園】
神と名乗る少年、アダムの住まう地。
どんな願いであっても叶えられる果実が、その地にのみ自生する。
それを与える代わりに、〝望む者〟と呼ばれる存在に、ダンジョンコアを集めさせ、いつか【楽園】に辿り着いてくれる事を心の底より祈っている。
その目的は、未だ不明。
・【迷宮病】
ダンジョンに長く滞在した冒険者にあらわれる一種の呪い。不治の病。
発現した人間は、魔人と呼ばれる人外の存在に堕ちてしまう。
その実態は、ダンジョンの本質であるイヴの封印が深く関わっている。
神降ろしを行った研究者、リクは、神についての知識を得ていた事もあり、【迷宮病】を意図的に引き起こす事。人工的にダンジョンコアを作り上げる事が出来ていた。
その詳細は、不明。
* 登場人物
・【カルラ・アンナベル】
王立魔法学院学院長にして、大陸十強の一人。かつて受けた〝呪い〟により、魔法学院の外へ一切出ておらず、創設以来、学院長の座に就いている事からつけられたあだ名が妖怪(オーネスト命名)
また、故人であるアリア・ユグレットとも親交があり、ローザ・アルハティアのような訳ありの人間を学院に招き入れてきた謎の絶えない人物。
・【ヨハネス・ユグレット】
旧名 ヨハネス・ヴァン・イシュガル
イシュガル王国の元王子であり、剣の腕は一度としてその底を見せた事はないものの天才という言葉が生ぬるいと思わせるレベル。
アレクの母であるアリアの為に名前を捨てて以来、ユグレットを名乗っている。
アリアが過去、己の体質である【魔眼】によって苦しんできた事を知っているからこそ、アレクの体質を必至に隠そうとしてきた。
メイヤードにいた理由もそれ故であり、その過程で賢者の石について調べていたカルラと行動を共にする事となる。
・【ヴァネサ・アンネローゼ】
クラシアの姉。
錬金術師の一族、アンネローゼの人間であり、メイヤードには賢者の石の生成を止める為にあえて内部に潜り込んでいた。
その中でロンと記憶を失ったグランと出会う事になる。
ワイズマンの過去と賢者の石についてよく知る人間のうちの一人。
・【ガネーシャ】
Sランクパーティー ネームレスのメンバー。
何もかも運任せの傍迷惑な人間。
好きな言葉は、明日は明日の風が吹く。
無類のギャンブル好き。
如何にして楽に金を稼ぐかを常に考えている。
・【ローゼンクロイツ・ノステレジア】
造られた国、メイヤードの人柱。
人柱になる為に生み出された存在で、チェスターの友。
その実態は、かつてテオドールを殺す為、「賢者の石」という禁忌に足を踏み入れたワイズマンが制御しきれなくなり、暴走を始めた彼女から賢者の石を取り除く為に、身を犠牲にした一人の天才、アゼル・ノステレジアが受けた「賢者の石」による汚染によって変化した体質が受け継がれてしまった事から始まっている。
・【チェスター・アナスタシア】
メイヤードに存在するスラム地区、通称、裏街出身の人間。現、カジノの管理者。
元々はこの腐った世界を変えたいと願っていた人間だったが、ローゼンクロイツとの出会いが全てを変えた。
この世界は救えない程に腐り切っていると気付いて以来、メイヤードを壊し、二度とローゼンクロイツのような犠牲者を生み出さないようにしようと決め、テオドールの手を取った。
それだけが、自分という碌でなしを友と呼んでくれた人間に対する償いだと思っている。
・【ロン・ウェイゼン】
かつては最強の騎士と呼ばれていた人間。
だが、娘であるメアが患った「迷宮病」にて、全てを失った。
尽くしてきた祖国によって娘を殺されたことで、夢魔法が発現し、メアを生き返らせる為にテオドールに利用される事を選んだ。
・【ワイズマン】
賢者の石のほぼ完成形を作り上げた世紀の大天才。錬金術師。
異種族であった吸血鬼によって育てられた人間であり、神に連なる全てを憎悪していた当時のテオドールによって全員殺されている。
その際に、賢者の石に手を出したことで、命を落としてしまう。
錬金術師として優秀過ぎたゆえに、当時の権力者によって彼女の成果の多くは横取りをされ、吸血鬼の虐殺の事実をなすりつけられて大罪人の烙印を押される事となる。
ただし、それはあくまでワイズマン本人も望んだ事であり、その不名誉な歴史を残す事にアンネローゼの手を借りている。
・【■■■■■】
大陸十強の一人。
闇ギルドの創設者で、かつて神の操り人形であった人間。
本当の名前は■■■■■であり、名前は勿論、■■■■■■■■も捨てている。
その理由は、■■■■■■であり、テオドールのみが唯一の■■■■■■とも言える存在だった。
テオドールは、■■■を殺した神を何よりも恨んでおり、その為にどんな手を使ってでも殺そうとしている。
神を憎悪しているにもかかわらず、他の大陸十強のように呪いと、この世界の真実について口を噤んでいる理由は、■■■■■で、■■■■■■■■ようにしたいという根本にある願いが他の大陸十強と一致していたが為に、誰もが皆、お互いに距離を置いていた。
そして、望んだ結果を得る為に自分自身と、その他全てを徹底的に使い潰している悪党。
それだけが、あの時、■■■から■■■を助けられなかった■■■■■に出来るたった一つの■■■■だと思っている。
同時に、救えない程に惨い■■■■■でもあった。