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薬の効きめ

 俺の希望で、薬の試しを引き受けてくれた看護師が、目の前に居る。

 そして俺は看護師に、痛み止めの薬を飲み仰向けに成るようにお願いした。


「仰向けですか?」

 マスクメロンを抱えた看護師の質問に、笑顔で頷いて見せる。


 仰向けである必要も無いが、胸に抱える果物が気に成る、仰向けの方が良いに決まっている。メロンが潰れたら大変だ。

 流石に俺も素直に思っている事を口に出しても、素直に納得されるか分からない、なにかしら説得は必要だ。白い布のかかった診察台の上に座った状態で、看護師が薬を飲むのを待ってから説得を試みる。


「薬を飲んで気分が悪くなる者も中には居る、仰向けに寝た方が良い」

「そうでしょうか?…………分りました」

 もっともらしい言い訳を看護師に語り、これでダメなら『俺の言葉は女王様の言葉と思え』と言えば何とか成るだろうと心の中で強権発動を考える。

 だが強権発動するまでも無く、普段俺が果物に向ける眼差しで、看護師の目を見詰めたら渋々では有るが納得してくれた。


 俺は看護師の首の後ろと額に手を当て、ゆっくりと診察台に寝かせ、看護師の立てた膝も細い足首を(つか)むと軽く引き伸ばす。

 俺が看護師の顔を見た後に、視線を胸の辺りに下ろすと、お腹の上で組んでいた手で胸を隠し、いや隠しきれて無いが……、果物を大切に守る様に抱えてしまった。


 だが俺は手で隠すまでの一瞬を見逃さなかった、仰向けに成り重力に引かれ、目減りすると思われたボリュームが、流石はマスクメロンと言った所か、重力に逆らい丸い形をそのままに、いや身に(まと)う服だけが重力に負け、普段は余裕の有る流線を描く胸下も、今は果物の形にそって綺麗な曲線を描き、美味しそうなメロンの丸みと大きさをを強調している。


 そして看護師の行動を見てか、エルフの族長は診察台の下から毛布を取り出し、看護師に掛けてしまった。残念。

 俺はゆっくりと観察したかったのにと思う、俺が診ていたのは胸だ……、そう胸を診ていたのであって、果物をだけを見ていた訳ではない。

 顔を見たのも、顔色を診たのであって、機嫌を伺っ(うかが)たわけでは無い。

 薬を飲んだ看護師に気遣い静かに寝かせ、顔色を伺い文字道理に色の変化を観察し、青く成ったり、真っ赤や黄色い変化の無い事を確認した。

 顔色の後は胸だ、そう呼吸の状態を観察した、いや、しようとしたら隠されてしまった訳だが、胸の上下運動で、ある程度の呼吸の状態は判るつもりだった。

 呼吸が浅くなったり、速くなったり、逆もしかり、又は横隔膜(おうかくまく)痙攣(けいれん)等も無いとは言い切れない。観察は必要だ。

 どちらに重きを置くかは別として、目の保養は副産物の様な物だ。

 だが隠されては仕方が無い、と思い俺は毛布の中に手を突っ込み、看護師の腕を取る。


「ヒャィッ」

「あぁごめんごめん、脈を診せてもらうよ」

「……は、はい」

 何も言わずに腕を掴んだのは俺が悪かった、謝りながら訳を言い許可を得た。

 これで合法的に、可愛い手が俺の手の内に(おさ)まる。

 俺は脈を診るとは言ったが、半分は本当で半分は(うそ)だ、脈が有るか無いか位は分るが、それだけだ、早いか遅いか、強弱や長い短い等、気にした事も無いので分らない、分るのは心臓が動いているかどうか位だ。

 それでも脈を取らないよりは良いだろうと、心の中で自分に言い訳をする。


 まぁ胸を見られなく成ってしまった分、可愛い手を握り、気づかれない程ゆっくりと摩りながら静かに柔肌を楽しむ。

 そして目を閉じて真剣な表情を作り、脈に集中していると思わせて、看護師の柔肌の感触に満足し楽しみながら、毛穴の一つ一つが分る程に集中した。


 目を閉じて看護師の柔肌を楽しんでいると、誰かに肩を叩かれ目を開けて振り向くと、そこには医師が立っていた。

「もう薬が効いている筈です」

「では確認してみましょう」


 俺は看護師の腕を左脇に(ひだりわき)抱え、自分の体で看護師から見えない様にして、手の甲を軽く(つね)ってみたら、看護師の手が微かに反応した。俺は慌てて聞いてみる。

「痛かったですか?」

「いいえ、ただ何か触られた様な感じはしました」


 なるほど痛くは無いと、飲み薬としては効きが良い方かなと思うが、もう少し確認が必要だ。今度は軽く腕に触れて撫でる様に手を動かしながら聞いてみる。

「何か感じますか?」

「いいえ、何も」


 これは良い薬を見つけたかも知れない、これを使えば相手を喜ばせる為ではなく、自分一人楽しみたい時に、相手に気付かれずに堪能出来るかもしれない。

 例えば夕食に混ぜてスチイに食べさせたらどうだろう?一緒に寝る頃には薬も効き、スチイに気付かれる事無く、可愛い体を触り放題ではないだろうか?

 などと少しは考えなくも無いが、自分と患者以外に薬を使うのは犯罪だ。

 スチイが、どんなに可愛くて魅力的でも、まだ子供だ、大人には守る義務が有る。そして男には女性を守る義務も有る。


「あのぅ……」

「あぁ手はもう良いよ」

 俺は薬の使い道について考えながら、看護師の柔肌を触り続けていた、上々の代物だと言ったら怒られてしまうだろうか?良い触り心地だった。


 次は看護師の足を確かめたいと思い、毛布の中に頭と手を入れて、看護師の足に触れようとしたら……、(ひざ)を曲げて逃げられてしまった。毛布が膝の形に沿って山を作る。


「あのぅ……、何をするつもりですか?」

「あぁ姫様の病気の患部が足だから、手だけではなく、君の足も確認したいと思ってね」

 看護師は上体を少し反らし、俺に冷たい視線向けながら聞いて来た。

 俺は何の事も無く在りのまま答えるのだが、顔を突っ込む意味は無かった、有ったとしたら微かにだが、看護師のほのかに甘い香りを俺が楽しめた事くらいだ。


「言って頂ければ自分で足を出します」

「いや、他の人にも見られたら恥ずかしいだろうから毛布の中で良いよ」

「その方が恥ずかしいです」

 看護師の提案に、俺が気を利かせた返答をするも、『恥ずかしい』と言い顔を赤くしたかと思うと、毛布で顔を隠してしまう。女性とは分からない者だ。

 皆に見られていたら俺も変に触れないし、看護師も皆に素足を見られる恥ずかしさを考えたら、俺が毛布の中に入り込むのが一番なのだが。


「では足を出して下さい」

「……はい」

 俺の言葉に看護師は一瞬戸惑った、やっぱり恥ずかしいんじゃないか、俺の言う事を素直に受け入れれば良いのにと思ってしまう。

 看護師は毛布を手繰り寄せるも、胸に抱えるメロンに当たり、胸下で波打つ様に留まる。メロンは毛布にも勝ると。

 顔を出した足に近付き足首を持った、看護師は若い女性だが、仕事柄なのか長ズボンを履いている。俺は仕方なく足首から手を()わす様にして、看護師の顔を見ながらズボンをズリ上げてゆく。


「ノーバン、手伝ってあげるわね」

「いえ……、ああぁ」

 俺が看護師の顔を見ながら、ゆっくりとズボンをズリ上げていたら、エルフの族長が何を勘違いしたのか、ズボンを丸める様に綺麗に(めく)ってしまった。

 確かに俺は看護師の脚の触り心地を楽しんではいたが、これも医療行為の一環だと言いたい、顔色を伺い反応を見ながら、足の感触が残っているか見ながらズボンを捲ろうとしただけだ。すでに診察は始まっている。と自分すらも(だま)す。


 看護師の足首は細いが、脹脛に(ふくらはぎ)は筋肉が程よく付いていて、それなりの掴み応えを感じる太さだ。弾力も有りプリップリのプルンプルンで、足とは思えない程にスベスベで最高の触り心地だ。

 きっと二人きりだったら、看護師の御御足(おみあし)の魅力に負けて頬擦(ほおず)りしていただろう。

 俺が足を触るも、看護師は自分の双丘、メロンのせいで、見えてはいない筈だ。

 触っても何の反応も示さない、それなりに薬が効いているのだろう。

 今度は脹脛を軽く抓ってみると……、足を引っ込めた、手と同じで少しは感覚が残っている様だ。


 俺はダメだと首を左右に振り、医師の方を向いた。それだけで医師には通じた様で、小さなビンと刷毛(はけ)を持ち出して来た。

「これは一種の(しび)れ薬で、塗って使う物です」

「ありがとう」


 医師は薬と言っていたが、痺れると言うのなら何かの毒だろう。俺は刷毛に薬を付けて指先に少しだけ塗り、舌先に付けてみた、少しピリピリする感じがしてスグに口を(すす)いだ。

 医師に痺れ薬を返し、看護師に塗って貰えるように頼んだ。医師は看護師の許可を得て薬を脹脛に塗布する。

 俺は薬の塗る量を見逃さない様にと、本人が恥かしがる程に、看護師の魅力的な足を見つめていた。

 ちょっと練習代わりに、乾いた刷毛で首筋や足の裏を(さす)り回したいものだ。

 頭の中で薬の塗布量を反復し覚えながら、少しだけ妄想していると声がかかる。

「もう効いた筈です」

「分りました」


 俺は薬匙(やくさじ)を借りて手で暖め、脹脛を少し強めに押して聞いてみる。

「何か感じますか?」

「微かに痺れが強くなった気がします」


 なるほど大分効いている様だ、看護師には少し横を向いてもらい、俺の方に脹脛が向く様にした。


 俺は看護師に見えない様に消毒した細い針を借りる、膝の裏辺りの血管を押さえ、脹脛の血管を浮き上がらせようと思ったが上手く行かなかった、それでも脹脛に針を一cm位刺し確かめた。

「痛くは無いですか?」

「痛みは無いですし、先程よりも痺れた感じは無いです」


 良い感じに痛覚が麻痺する事が分ったが、俺はもう少し試してみる事にした。

 薬を塗った部分を、薬品棚に有った『酒』消毒液で痺れ薬を拭き取り、十分程経ってから同じ検査をしたが、痛覚は麻痺したままだった。

 どれ程の持続時間が有るかは分らないが、取り敢えず良いだろう。


 薬の試験を終えた後に俺は看護師の手を強引に掴むと、両手で強く握手をしながら何度も御礼を言った、そして両手を広げ抱き締めようとしたら……、逃げられた。


「あらあら、逃げられちゃったわね、うふふ」

「恥ずかしかっただけですよ、きっと」

 族長の嫌味な笑いに、少し怒った口調で勝手な思い込みを口にする。そうだと良いな的に希望的観測と言うのだろうか。


 そして恥ずかしかったのは、女性看護師に逃げられた俺の方だ。

次話、治療です多分。

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