第五話、テイビト
四階層へ着いた二人、探し人は何処に、探してどうしよう、居たら何を話すやら
午後三時頃には四階層へ到達した。
「誰か若いカップルの冒険者見なかったか?」
「どうだろうな、そんなの多いからな」
「ボス方面で見かけたかもな」
「ありがとう」
流石にボス討伐は行かないだろうけど行ってみるか。
「とりあえずボス方面に行ってみよう」
「うん、そうだね」
安全地帯からボス前までは、魔物に会わなければ十五分位歩けば着く。
「四階層になるとスライムも強くなるから、体当たりされたら痣が残る可能性が有るから、気をつけてね」
「うん、スライムしか見てないね、色違いは居るけど」
「そうだね。四階層まではね子供の領域だからね」
「ふぅぅん」
四階層までは四階層ボスを除きスライムだ。ただ階層毎に強く成っている。
ドロップも一階層では水が多いが、四階層は炭酸水や強炭酸が多く出る。
「もう少しでボス前だよ」
「居るかなぁ?」
「い、居ると良いね」
「うん」
危ない危ない『生きてると良いね』とか言いそうに成った。冷や汗かいた。
でも、見かけたと言う情報も有るし探してみよう。
「あ! あれじゃないノーバン」
「そうだね。でも、ボス近くで何してるんだろう」
ダンジョンだから髪は纏めているが、あの可愛い子は間違いない。
でも、こんな所で何してるかは気になる所だ。
「よう! 久しぶり」
「こんにちはノーバン様」
「初めましてミミィです」
「ダンジョンに女連れかよ」
「あぁおまえもな!」
どう考えても男の方は馬鹿だろう。自分の事は棚に上げてるし。男女差別だ。
「俺達はそんなんじゃねぇ」
「そうか?どう見ても恋人同士とか婚約者にしか見えないがな」
まだ、告白してないってだけだろう。羨ましい。
男の方は身長百七十は有るだろうか、低くは無いし顔立ちもハッキリしている。
「すみません。今日は四階層ですか?」
「わるい。少し開けた所まで行こうか? ここじゃ危ない」
「はい、そうですね」
マエコちゃんは謝ってきてくれた。変わらず優しく礼儀正しい。
開けた所へ行く提案をし、少し歩き見晴らしの良い平原へ出た。
マエコちゃんを良く見たいが、ミミィちゃんの手前、我慢我慢。
「親友の兄とは話したかな?……ボス倒すの?」
「はい、話しました今日はボス戦に赴く方の装備を見にきました」
ボス前に居るが、ボスとは戦って無いと言う事か。
話はしたがボスに未練が有ると言った所か?冒険者なら仕方ない。
男の方は青い目で、俺をずっと睨んでいる。
「なるほどな。俺は今日ミミィちゃんの依頼でな」
「俺達の依頼は断ってその女の依頼は受けたのか!」
「ちょっ、失礼でしょ」
「気にしてない。本当の事だから」
まあ、そうなるわな、予想の範囲だから気にしない。
ここに来るまでにも、いっぱい報酬もらってるし。
「ミミィちゃんのついでだ、一緒にボス戦見てやるよ」
「報酬なんか、出せないからな」
「宜しいんですか?」
「え! え?」
ミミィちゃんは見に来るだけと思ってる筈だから、彼方此方見てオロオロしてる。
そもそも、手伝うとは言ってない。
「その前に男の方、剣振ってみろ」
「テイビトだ覚えとけ」
文句を言いながらもボス攻略に興味有るのか剣を素振りする。
やはり何処かで訓練を受けて来てる綺麗さだ。
体の見える部分でも日焼けが少なく、良い所の坊ちゃんは当たりかもと思う。
「綺麗な剣筋だ。軌道と剣が水平だし良い音も出ている」
「おう、当然だ。毎日訓練してる」
綺麗なんだよ。でも綺麗と強さは別な話だ。力強さが足りない。
力が無いから斬り返しが出来ない振り下ろした後の隙が大きい。
「だが、その重そうな剣に筋力が足りていない」
「剣が此れしか無かったんだ。今に筋力はつく」
完全に大人用の両手剣だ。重さと勢いで鎧ごと叩くような代物だ。
切ると言うより叩き潰すに近い戦い方だろう。四階層ボスには不向きだ。
ボスは力強い。斬れない剣を止められてからの力対力では勝ち目は無いだろう。
「じゃぁ次は、これを使え」
「なんだ、この変な剣は?」
俺は刀のレプリカを渡す。ステンレス製の物だ。本物は家が買える程高いがな。
「まだ、鞘から抜かず、足を入れ替えて振ってみな」
「足を入れ替え?鞘のまま?」
テイビトは片眉を上げ反対の目は睨むように細めて俺を見て、訝しんでいるようだ。刀を初めて見るのか説明しないと理解できてないらしい。
「右足を前で右上から振り下ろすんだ」
「何か意味があるのか?」
体の割りに重そうな剣を使うせいか流派なのか、踏ん張るような打ち込み方だ。
左足前で右上から打ち込みをしてた、そのまま刀を振ったら自分の足が無くなる。
テイビトは革の防具を身に着けているが、刀が相手では無いも同然に斬れてしまう。
「流派の違いと武器の違いだな。その武器は軽くて斬れるからだ」
「それでボスを倒せるのか?」
いやいや、それだけとは言ってない。他にも武器は有る。
「ああ倒せる。その剣は軽いから力んだり踏ん張ったりせず、なぞる様に斬るか手首を使い加速させて斬れ。突いて下げながら引き抜くも良い」
「ああ、それで倒せるならやってやる」
刀は突いて良し斬って良しだ。
しばらく鞘に収めたままで練習させる。ある程度型が出来た。
刀でも叩き切る事は可能だが兜割りは難しい。
「今度は鞘から抜いて練習だが、最初は軽くでな」
「おう、……本当に軽いな折れちまうんじゃねか?」
「薄くても折れないのが刀だ。が、安物のレプリカだから分らん」
「おい!」
一方その頃、ミミィちゃんとマエコちゃん
「ミミィさんも四階層攻略ですか?」
「いいえ、ミミィは付き合いと言うか、付いて来ただけだよ」
「そうですか? もしかしてノーバンさんのお友達ですか?」
「う、うん、そんな感じ」
「他にも聞きたい事が有りまして、質問ばかりで申し訳有りませんが宜しいですか?」
「いいよ何でも聞いて」
「依頼と言われてましたが、その……報酬は何を払ったのでしょうか?」
「……体?……かな?」
「えっ! 本当ですか?」
「体と言っても半日デートだけどね」
「成る程そう言う事ですか、やはり噂は嘘ですか?」
「どうかなぁ、今日付き合って分ったけど、『スケベで変態』は本当かも、何度もエッチな目で見てたから、くくく」
「その割に嬉しそうですね?」
「え!? さっきなんか、体まで触られたのよ」
「体……ですか?」
「そう私の事、お嬢様扱いしてまで、腕貫を足にも着せるとか言って足を撫でる様に優しく触るのよ。エッチでしょ、もぅ」
「ノーバン様はミミィさんの事が、好きなんじゃ有りませんか?」
「そうかなぁ……スカートの中覗こうとしたり、お尻や尻尾を見つめてくるのよ」
「え? ミミィさんズボンも履いていますよね」
「そうなの、それでも覗こうとするのよ変態でしょ、くくくく」
「そうかもしれませんね」
「でも、ちゃんと護ってくれる。……ただ今もチラチラこっちを見てるのよ。ミニスカートを、くくく、気付かないと思ってるみたいね。エッチでしょ」
最後、文字数調整に会話を入れましが、まだまだ文字数少なかったです。これからも頑張ります。
尚、振り仮名が多かったりで見にくいかも知れませんがご了承ください。




