スチイ(挿絵)
ポイントを入れて下さった方、応援して下さる方、ありがとう!
今後も頑張って書いていきます。
少女とのご対面です。
期待に胸を膨らませ孤児院へ
今日は日曜だがシスターとの約束が有る、昼前から気合を入れて身嗜みを整えると冒険者ギルドへと向かった。
「おはようノーバンだが、ギルド長は居るかい?」
「おはよう御座います少々お待ちください」
「午後からは予定が有るそうですが其れまでなら平気だそうです」
「ありがとう大した時間は掛からないから」
ギルド受付にてギルド長に連絡を入れて貰うとギルド長室への入室許可が出た。
広い部屋にはテーブルとソファーが有り、武器が沢山飾られている、美術品は無い、本?資料は広い執務机に少し有るだけだ。
本が少なく武器が多い、どんな仕事をしてるかと聞きたい。
「おはようギルド長」
「おはようノーバン」
ギルド長は何だか訝しげに俺を見てくる。
「文句を言いに来た訳じゃないから安心してくれ」
「お!そうか良くわからんが良かった」
「いや良くねえよ!」
ソファーに座りながら周りを見るが儲かって無いのかお茶が出てくる気配が無い、少しだけ毒づいてしまう。
「おいおい文句を言いに来たんじゃないんだろ?」
「昨日シスターが来たよ」
「やっぱり、その件だったか」
なるほど予想出来たって事はシスターは此処に来た後、すぐに俺の所に来た感じか。
「注意喚起と御礼だ」
「注意喚起?お礼?」
「あぁダンジョンにガキが一人で入るかもしれないから、職員に職質や子供相手の訓練でもさせて体力測定と称し、足止めして二人以上で許可するようにした方が良いかも知れん」
「だいたい分かった孤児院の子って事だな」
「さぁな」
「おいおい」
注意喚起はしたし後はギルドと本人次第だ。
「それからシスターへの紹介には礼を言うよ有難うな」
「面倒な依頼だと思ってノーバンを紹介したが、そんなに良い依頼だったか?」
「おい!やっぱり面倒を押し付ける気で居やがったな!」
「悪い悪いこっちも忙しいんだ」
「俺だって忙しいけどな、何やら面白そうな依頼だぞ」
少し顔がニヤけ、笑いを堪えながら話してやる。
ギルド長も身を乗り出して興味深そうに聞いてくる。
「ほう紹介料代わりに終わったら依頼完了報告はしてくれるんだろうな?」
「まだ話せる内容か分からんが良い店にでも連れて行ってくれたら、話せる範囲で酒の肴代わりに話してやるよ」
面倒を押し付けようとしたくせに図々しい事言って来るから、只じゃ話さないと言ってやる。せめてもの意趣返しだ。
「そりゃ楽しみだな、ノーバンが面白そうと言うなら普通じゃないだろうな多分」
「どうだろうな今から孤児院へ入って来る、再来週ぐらいまでには結果が出るはずさ」
「分かった情報提供ありがとう」
「じゃぁまた、邪魔したな」
「あぁまた」
冒険者ギルドを後にしたあと軽く食事をしてから孤児院へ向かう。
孤児院は教会の裏手側だ、教会は大きいが孤児院は大きくも無く入り口すら分らなかった。
女性なら若い司祭でも探したのだろうが、俺は教会に入り若いシスターを探し孤児院へと案内してもう事にした。
司祭やお年を召したシスターは居た、が若いシスターが少ない様で探すのに若干時間を要した。話を聞くにも案内して貰うにしても若い女性の方が良い。
若くてもシスターだ嫌な顔一つせずに対応してくれて嬉しい。
シスターの服は黒に白い襟で首と胸周りが清められ、それ以外にも所々に白い線が入り、露出部分は顔と手だけだ、が胸に抱えている物の大きさ位はわかる。と言うか強調されている気がする。
胸に抱えたリンゴの先端まで白い襟が掛かり服の黒との明暗にて、形と大きさが強調され、首から掛けられた十字架のネックレスはリンゴの中腹で挟み込まれつつも少し上方を向いている。
「こんにちは孤児院の院長はおられますか?」
「ノーバン様で御座いましょうか?」
「はいノーバンです」
「シスターマリアより伺っております」
昨日のシスターは確か二人ともシスターらしい名前だった筈だが思い出せない。
院長室への招待だから院長で良いだろうと若いシスターに声を掛けてみた、確認も取れたし名前も聞けたので良しとする。
シスターが先導して案内してくれる。俺は後ろを付いていくが、ココは教会だ疚しい心は持ち込んではいない。
布の節約の為に、絞っているのだろう事と綺麗な無地の黒い服だ、シスターの腰からお尻の曲線まで良く分る。が……下着の線が浮き上がらない、どうなっているのだろう?、まさかとは思うが、つい凝視してしまい、お尻が右へ左へ、左へ右へと目で追ってしまう。
シスターが足を運ぶ度に、太腿とお尻の付け根から、お尻が『キュッキュッ』っと締まりながら跳ねる様に動いている。
楽しい時間はあっという間だ、いつの間にか孤児院の院長室に着いたようだ。
俺は美味しそうなリンゴと可愛いお尻に、いや優しいシスターにお礼を言う為に近づき深く頭を下げた、俺の頭がシスターの胸のリンゴに『ポヨン』と当たるも笑って許してくれる。
右のリンゴが当たったなら、左のリンゴも差し出す、と言う教養は無い様だ、残念。
シスターに触れ雑念を取り払われた?俺は院長室の扉をノックしてから開ける。
「『コンコン』、失礼します」
「お待ちしておりました、ノーバン様どうぞお掛け下さい」
昨日会ったシスターだ間違えない。執務室兼応接室だろう机も有るが、ソファーとテーブルもある。
「有難う御座います」
「お茶をお持ちいたしましたどうぞ」
お茶が出て来たからといって冒険者ギルドより孤児院の方が儲かってるなんて不謹慎な事は少ししか考えていない、このお茶は神の恵みに決まってる間違っても聖水では無い。
「淹れ方がいいのでしょう良い香りのお茶ですね」
「お褒めに預かり光栄です」
お茶お良し悪しは分からないが適当言っておく、が孤児院だからお茶では無く淹れ方を褒めておいた。
「昨日の件ですが苛めの理由からお伺いしたいのです」
「分りました、ノーバン様は御伽話などにはご興味がお有りでしょうか?」
言い難いのか中々口を開かないから俺から切り出したら嫌でも期待させる答えが返ってきた、御伽話に出て来るような少女が居るらしい。
「はい人並み以上には」
「そうですか御伽話にある程度信仰の様な気持ちがある方には刺激が強いかもしれません、今ならまだ会わずに居られます」
あれ? 興味が無いと答えるのが正解だった? ここまでとは伝説も御伽話も越えた神話級の子か? お! それだ!
「俺は御伽話も良いですが神話を信じております信仰心ではシスターに負けますが神の存在を信じている事だけは誰にも負けないと自負しております」
「そうですか其処までの自信がお有りでしたら説明いたしましょう」
お!何が良かったのか分からないが当たりらしい、シスターだから神が良かったのか。
「ノーバン様は吸血鬼やバンパイヤ等の御伽話は知っていますでしょうか?」
「はい動物や人族の特に人間の清らかな女性の生血を好むとか不老不死で有るとか」
凄い話が出て来たな吸血鬼なんて御伽話?伝説だよな? で在りながら神話級じゃないか。
「はいその吸血鬼です」
「はい?」
まさか本物??居るのか? 居たら俺を下僕、いや眷属にして貰い命令されて吸血少女の足の指を舐めたい。首を噛まれるのもご褒美みたいなものだ。
「その吸血鬼の見た目をした少女なのです」
「……はいぃぃ!?」
不味い変な声が出た、引っ張って引っ張って上げて上げて落とされたと、見た目だけね、期待し過ぎた俺が悪い。
「やはり驚かれましたか?」
「いえ正直に申しますと違う意味で驚いただけで何でも有りません」
「違う意味とはどのような?」
「恥ずかしい話し人魚や竜、又話を聞く内に本物の吸血鬼の少女を想像していましたもので、見た目だけであれば言い方は失礼かもしれませんが、俺にとっては細事であります」
「……くすくす……」
正直に言ったら笑われてしまった恥ずかしい。
「もう少し詳しくお話しましょう、吸血鬼の見た目とは金色の髪に赤い目なのです。元々金色の髪も赤い目のどちらも極々稀で、両方を兼ね備えた子など世界中探しても彼女だけでしょう」
「それはそれは是非会わなければ世界でただ一人とは、いや失礼、興味本位などでは無く依頼人と請負人の関係として会いたいと思っております」
見た目だけではと一度は興味も薄れたが、金髪赤眼の少女と聞いては人魚と同じ位に会いたい、気持ちが抑えられず少々言葉として洩れてしまった。
「分りました会わせますが、絶対に傷つける様な事を言ったりしたりしない様にお願いします」
「わかりました」
「チリンチリン」
「はい、お呼びでしょうか?」
「スチイを呼んで頂戴」
「かしこまりました」
院長が呼び鈴を鳴らし用件を伝える。
やっと会える長く苦労の道のりだったが辿り着いた。
「コンコン」
「お入りなさい」
「失礼します」
ドアをノックする音に一度立ち上がろうか迷ったけど、待ち構えて怖がれる可能性も有るか?と少女の入室を待ってから立ち上がることにした。
「はいります、失礼いたします」
「初めましてスチイと申します」
「初めまして今回スチイの依頼を受ける事に成った冒険者のノーバンと申します、宜しくお願いします」
依頼人のスチイは十一才前後位のまだ幼さの残る少女だ、体型は細く見える、大きい帽子を深く被り髪も全て帽子の中で、目も帽子の鍔で隠れてしまっている。
挨拶もハキハキと出来ているし行儀も良く、とても苛められていたとは思えない印象だ、よほどの我慢と努力したんだろう事が伺える。
立ち上がるのが若干遅れたが立って挨拶をした、受けるとは言ってしまったが報酬は大丈夫だろうか?
「ご丁寧に有難うございます」
「おかけ下さい、スチイはこちらにおかけなさい」
院長の勧めで再度腰を下ろす。院長とスチイは俺の向かい側だ。
「スチイ、ノーバン様なら帽子を取っても大丈夫ですから、お顔を見せておあげなさい」
「はい院長様」
スチイは俯きながらそっと帽子を取り、ゆっくりと顔を上げた。
「ほぅこれは美しい姫君だ、まさに俺好みだ」
あまりの美しさに思った事をそのまま口に出してしまった、ベリーショートの髪が少年を思わせるが顔立ちが少女だ、身長と体型からもう少し幼いかと思っていたが、すでに幼女は卒業している姫君がそこに居た、最後の一言は不味かったか、せめて天使と言うべきだったが今更言った言葉は戻らない。
「嬉しいです」
「あら良かったわねスチイ姫君……くすくす」
「院長様まで……」
「失礼しました冷かす積りではなく、何となく思った印象をそのまま口に出してしまっただけです」
「初めてです、綺麗な言葉で見た目を褒められたのは」
俺好みより姫君の方が印象が強かったのかと少し安心した。
「残念な事に審美眼、いや見る目が無い人が多いようですね」
「シンビガン?」
「美しいものを見極める目と判断する力といったとこかしら」
途中、易しい言葉で言い直したのに聞き取り言葉を尋ねてきたが、院長が答えてくれた。
「本題に入っても宜しいでしょうか?」
「はい」
「院長から依頼内容は聞いてはいるが本人から直接聞きたい」
「私を冒険者としてダンジョンの稼ぎで、一人で生活出来る様にして欲しいです」
本題の話をしようと俺の方から切り出した、本人確認では先日の院長の話より難易度が上がっていた、本人確認の必要性をつくづく感じさせられる。
「生活が出来る稼ぎとは幾らだ?」
「えっと分りません、それも含めて教えて下さい」
おおっと、素直な気持ち良い答えが返って来たが院長は止める気が無いらしい。
「完全に孤児院も出て一人で生活しようと思うなら五階層、正確にはダンジョンの地下五階だな、そこで余裕を持って狩りが出来ないと厳しいだろうな、だが五階層からは大人の領域と言われ四階層と五階層では大きな壁があり、子供の身では難しいだろうな」
「依頼を受けられ無いと言う事でしょうか?」
金髪赤眼の美少女に縋る様な上目遣いで見つめられたら、嫌とは言えない。
「いや受けないとも言わないし、仮に俺に断られ一人でダンジョンへ入ろうとしても無駄だ、冒険者のギルド長と今朝話をして来たから」
危ない、ギルドに寄って来て正解だった、ダンジョン一階層で安全に狩れる程度の教育を想定してきたから少々話が面倒だな。
「では報酬次第ではそこまでにして貰えるでしょうか?」
報酬次第ってどんな報酬を言っているのか気に成るところだ。
「俺にも時間は限りがある、目標を見直してみないかい?」
院長、依頼内容の齟齬の責任を取って何か言ってくれよ。
中途半端な所で切れた感じが有りますが、文字数や話数、執筆速度の関係で切らさせて頂きました。
書籍化は断念しました、ただただ読んで頂けたら幸いです。
※挿絵は二次配布禁止につき閲覧のみ許可、作成ツール(ページ)『こんぺいとう**メーカー』




