夜遊び
夜のネオンが好きだ。
現実と夢の狭間の様な世界を見つめて、ただジッと夜空を見上げている自分に酔えるから。
止めどなく溢れる人の音。
車の走音、信号機に電車。
そのどれもが風景に溶け込んだ時に、世界を越えて一つになれる。
ガードレールに座っていたからか、お尻が冷えてきた。
このまま、この世界から自分が消えたとしたら、どれくらいの人が気づいてくれるのだろうか。
なんて
ありえもしない妄想も、この世界では許される。
日常に非日常を求める快感もこの時だけは許される。
静かに
ただ、静かに
時間の流れに身体を預けよう
誰かを待つ時間は嫌いじゃない。
それがどんな結末になるのか分かりきっていたとしても。
どうせなら、このまま覚めなければいい。
君に追いつかれない様に
追い越さない様に
君が朝を連れて来るまで。