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お久しぶりです、鳥頭でございます。
久方振りに更新をさせて頂きました。
短編小説となりますので、お気軽にご一読頂ければ幸いです。
「お疲れ様」
放課後、机の上にノートを広げる僕に対して、頭上から声が掛けられる。
僕はゆっくりと夕陽が差し込む教室の中を見回すと、ゆっくりと口を開いた。
「先輩、ここは下級生の教室です。」
僕の言葉に対して、先輩は可笑しな事でも言われたかのように吹き出す。
「君がいるんだから当然じゃない」
何を言ってるの?と言外に含ませた様子の先輩。
この場合、間違っているのはこちら側ではないと思うのだが…。
僕は溜め息をひとつ吐くと、机の上のノートを鞄にしまった。
「先輩、帰りましょうか。」
僕の言葉に答えるように前の席が引かれ、誰かが座り込む。
僕はまたひとつ、大きな溜め息を吐いた。