表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

1000文字小説

囚われの瞳 [千文字小説]

作者: 尖角

イメージとしては、かぐや姫。

しかし、本物とは違うので、そこのところをよろしく願いします。


また、200文字の「囚われの瞳」も存在するので、そちらもよろしくお願いします。

 悲しみに明け暮れて、君をただただ探すだけ。






 君は星に帰ってしまった。


 哀しいかな、 君は他の星の人で。


 なんでなのかな?


 君がせめて、この星に生まれていたのなら、僕達は恋をするだけじゃなく、堕ちることもできたのに。


 なんでなのかな?


 確か君はお姫様って言ってたっけ?


 ってことは、女王ってことかな?


 優しい君には似合わないよ。


 なんだかさ、君が命令するって言われても、“ピン”とは来ないよ。


 だってさ、 どっちかって言うと、君は聞いてくれていた方だったから。


 あぁ、なんで人生ってこんなに酷いものなのだろうか?


 君と巡りあわせたのに、それを引き裂くなんて。



 僕は君にどこまでも付いて行くよ。


 例え、君の部下が僕の旅立ちを認めなくても、君に付いて行く。


 “体”が無理なら、せめて“心”だけでも、


 “心”が無理なら、せめて“願い”だけでも。


 「愛してる」は、もう言う必要がないかな?


 でも「君が必要だ」ということは一度も言ったことはなかったっけ?



 残念だよ、君を見送ることしかできないなんて。


 ほんと、悲しく感じてしまうよ。


 君はなんで、戻ってしまうのかな?


 確か任務が終わったとか・・・だったっけ?


 あんまし覚えてないや。


 君のことは、記憶に確かに刻んだはずなのに。


 その記憶すら、君の部下に穿たれるなんて。


 ほんと、人生ってなんだろうね?


 僕は君に問い続けるよ。 答えが返ってくるまで、 君が帰るまで。



 地球が君達の餌になろうと、君の思い通りになろうと、僕は君と出会ったことを後悔しないよ。


 だって、僕は君に助けられたんだもの。


 『人間なんて、二度と信用するか!』って思ってたんだ。


 でも、それが君と出会って変わったんだ。


 信じることは大切なんだと。 例え、裏切られたとしても。


 例え、見捨てられたとしても、 出会えたことに意味があるのだから。




 君は、この星の人間でもなかった。


 けれども、そんなのを言い出したら、人種差別と同じだよ。


 違う星だから? 知能が君達の方が上だから?


 そんなのは関係ないよ。


 僕達の関係を、妨げることなんてできないよ。


 だって、僕らの絆は、この世の中で最も固いんだから。


 君に送ったダイヤモンドなんかより、他人の愛情なんかよりも。




 僕達は、きっと今でも、どこかで通じ合っている。


 僕は、そう信じているよ。


 君だって心の中では、そう思ってるでしょ?


 だから、僕達なら次の世界でも巡り合えるよ。


 きっと、きっと出会えるって信じてる。


 だから、僕は安心していけるよ。 君のためを想って。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ