七話!ゲーセンでの友人
俺は遊と別れ、家に帰った。最低限の身なりを整え、財布をバッグに入れ外に出た。
数分後、遊が出てきた。
「おう、じゃぁ、行くか」
俺が言うと、了承という意味だろうか?遊は軽く手を挙げ、俺の方に来た。特に話すこともなかったので、俺が
「じゃぁ、集合場所の学校にでも行くか」
と言うと、遊が
「おう」
と言い、俺らは自転車に乗り、漕ぎだした。
学校に行くと、既にそこには健介が居た。軽く手を挙げながら
「よう」
と言うと、健介も手を挙げながら
「よう」
と返してきたので、
「じゃぁ、行くか」
と遊が言い、俺らはゲーセンに向かって、ペダルを漕ぎだした。
風が強く吹いていたので、自転車の上では会話ができなかった。だが、まぁいいだろうと思いながら、俺らはゲーセンへの道のりを漕いでいた。
結構ゲーセンは遠いので、10分程度の道のりを漕ぎ終わったら、体力がない俺は、肩で息をしていた。
「おい、大丈夫かよ、空太」
ガリ勉っぽい見た目とは裏腹に、、結構体力がある健介が笑ったような調子で俺を心配する。ありがたいと思いながら、
「おう、大丈夫だ」
と返事をする。
「じゃぁ、行くか」
遊が言うと、俺らはゲーセンに入っていった。
煙草臭さと、機械音の喧噪。眩むほどの、照明に、久しぶりにゲーセンに来た俺は、圧倒されていた。最近は買うラノベが多く、なかなかゲーセンにはこれなかったことをしみじみと思い出しながら、
「おい、遊、何処行く?」
「あー。格ゲーでもやってくるわ」
遊に続き、健介が
「俺はクイズゲーでもやってくる」
と言う。俺はクイズゲーは苦手だし、格ゲーはさらに苦手なので、
「じゃぁ俺は音ゲーでもやってくるわ」
と言い、3人は別れた。
今日は500円ほど、光る貯金箱に入れた、いつもよりも調子がよかったのだが、疲れか、後半に行くほどぼろぼろの戦果になっていった。体力を付けないとなぁと考えていると、時間が結構遅くなっていた。
「おい、空太、そろそろ帰ろうぜ」
遊が俺に言ってきた。となりには健介も居る。
「そうだな。腹も減ってきたし」
そういい。ゲーセンの音ゲーを後にする。自転車に乗ったところで、
「じゃぁ、俺あっち方向だから。じゃぁな」
健介が俺たちの家と逆方向を指して言った。
「おう、じゃぁな」
「また明日な」
そう俺らが挨拶をすると、健介は手を振り、走り去っていった。
俺らは、自分の家方向に、逆風に吹かれながら帰った。
かえって、遊の家を見ると、そこには朝ぶつかった奴……噂話によると、朱音が、居た。
8月25日 多少訂正