十三話!追いかけられる友人side北条
これからは、空太以外の視点も入れようと思います。
四時限目が……終わった。四時限目の前の休み時間は、いろいろな人と会うことが多く、遊君に会えなかった。はじめの休み時間以外は、遊君に会えた時間は短かった。私の人望のおかげだが、もっと遊君に会いたかった。
だが! 今からは昼休み。遊君と一緒に弁当を食べるチャンスだ。弁当派は、教室からでないだろうから、あまり話しかけられないはず。更に、下僕に調べてもらったから、遊君が弁当派だというのは、把握済み……
「朱音様! 本日の昼休みは、私共めと、昼食をご一緒しては如何でしょうか?」
下僕(同級生男子の内、特に好意を持ってくれているもの)の堺が、昼食のお誘いをしてくる。下僕同士で固まっているようだ。代表で堺が来たのか……
「今日はいいわ。また今度よろしくね」
女子からの風評は決して良い方ではないと自覚している。昼休みは下僕と食べた方が、何かと都合がいいし、気楽だ。さてと、遊君の教室にでも行きますか。
遊君の教室、一年一組には、遊君はいなかった。素っ頓狂な声で、なんで!? と叫ぶのを我慢して、手近な……ちょうど良い。聡子がいる。
「おーい! 聡子ちゃーん! 遊君知らない?」
結構大きな声がでちゃったけど、別に問題ないだろう。視界に見えた女子が何人か嫌な顔をするが、気にしない気にしない。
「あー、遊は、食堂にいっていると思います」
聡子が答えてくれる。でも、食堂?変ね。下僕共に調べてもらった限りでは、遊君は弁当派だったのだが、
「遊君って、弁当でしょ?」
いや、遊君自体が弁当な訳じゃない。
「あー、そうですね。でも、毎日食堂で食べてますね」
食堂で弁当食べるって珍しいわね。
「ありがとーまたねー」
「ではまたー」
そう聡子と挨拶をすると、食堂に向かった。
騒がしい。私は、教室de弁当派なので、食堂に来ることは少ないのだった。騒がしい中で、明確に女子が多い場所を見かける。その近くにいたのは……
遊君
結構もてるわねーとか思いながら、遊君の席に近づき、
「遊君! 一緒にお弁当を食べましょう!」
さぁ、これで、ラブラブであーんなお昼展開が……
って、周りの、キモオタとマッチョとガリ勉が嫌な顔をしているな。何でだろ?
「いえ、俺は空太と健介と勇次郎と飯食っているので、今日は遠慮しときます」
懸命に頼み込んだら、遊君だって、了承してくれるはず!
「そんな、キモオタとマッチョとガリ勉なんか気にしないで、結構かわいい私と、一緒にお昼を食べた方が、目の保養になるわよ!」
ここまで、いったら大丈夫だろう。と思ったのだが、周りのキモマッチョ勉三人組は怒ってるし、なんか、結構な人数が引いている気がするが、気にしたら負けだよね!
「いえ、僕は空太と健介、勇次郎と食べる方が楽しいので。残念ながら先輩のご期待に添うことはできません」
丁重にお断りされた……仕方ない、作戦No.番外。『誘えなかった時の対処法』を発動させるときなのね……
「じゃぁ、食べ終わった後、校舎を回りましょ!」
美少女からのデートのお誘いとあれば、断ることは……先刻断られた気がするけど、気にしない気にしない。
「いえ、この後も予定がありますので……」
なんだと!ほかの作戦は……
隊長!ほかの作戦が見あたりません!
なんだって!?朱音脳内分隊6隊目隊長の朱音6号君!それは本当のことなのか!
申し訳ありません!隊長!
八方ふさがりになった朱音は、トボトボと教室に帰り、一人で昼食を食べた。