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一話!リア充な友人

 ピピピピピ・・・・・・

 目覚まし時計の音が鳴り響く。設定した時刻は、朝の6時半だったか。歩いていける距離にある高校に通学するんだ、もう少し遅くてもいいだろう。

「おーい! 空太! 起きなさい! 朝でしょ!」

 母親がうるさく言う。朝なんだから、起きるよ。当然のことだ。だが、俺は眠いんだ。後10分程度寝かしてくれ。俺は眠いんだ。


 40分後


 俺は眠い目をこすりながら、リビングについた。

「空太遅い。そんなことじゃ、遊くんより早く家を出ることは到底不可能ね」

 母親がうるさく言う。9年間以上一緒に通学しているのに、一回も先に出ていないのも悔しいが、俺があいつより早く家を出るのは無理だな。

「明日、明日は頑張るわ……だから、今日は飯を早く食わせろ」

「ご飯と言いなさいっていくつ言ったらわかるのかしら……」

 母の小言は無視するに限る。俺は食卓という名の布無しこたつに座り、飯を食い始めた。ご飯に……肉団子に野菜炒め。まぁ、特別変なものではないし、いいだろう。うん。俺は朝飯を食い始めた。

 食い終わった後は、着替えて、歯を磨いて、顔を洗って、支度の確認をして、高校に向かう。朝準備していた中学時代に比べて、格段の進歩だな。

 母親に挨拶をしてから、高校に向かう。

「いってきます」

「いってらっしゃーい」

 弟の靴はなかった。もう家を出ているらしい。正直どうでもいい。

 家を出ると、親友の姿が目に映った。

「よう、遊。おはよう」

「お! 空太じゃねーか、おはよー。じゃぁそろそろ学校に行くか」

 高校生活になっても、小学校の頃から一緒に通学した奴だと代わり映えがなくてつまらないな。高校になっても、一緒に登校する面子増えないし……

 遊と俺は世間話を交わしながら、歩いていた。といっても、俺が昨日丑三つ時まで起きて攻略していたゲームのことだがな。受験勉強の反動は、ゲームに来たらしい。

 俺がそのゲームのおもしろさについて、遊に語っていた所だった。

「キャッ!?」

 名前も知らない美少女がぶつかった。遊に。

「あ、大丈夫ですか? ぶつかってしまってすいません。たてますか?」

 遊は、その少女に聞く。俺はその間なにもできない。高校に入ってからは、5度目くらいか。週1より高い頻度で起きている気がする。

 ぶつかった美少女は名も言わずに、慌て、謝りながら走り去っていった。テンプレすぎて、つまらないな。パン食ってたし、このパターンは小坊時代から数えると10回は越えてるな。

 というか、俺が寝坊したせいだけど、時間やばくね?って思ってたところに……

「なんだったんだ? まぁいい、空太、このままじゃ遅刻する。急ぐぞ!」

「おう!」 

 俺たちは走り出した。やっぱ、遊は頼りになるな。

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