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ショートショート:失敗の多いコンビニ

掲載日:2026/09/04

 最近は人手不足と言うことで、どこのコンビニもロボットが店員をやっている。まぁ珍しくもなんともない。


 俺は出先から直帰ということで普段は使わないコンビニで軽く何か買おうと思い入った。


 例によってそこもロボットがレジに立っている。


「らっしゃっせー」


 ……ロボットなんだから普通に喋ればいいのに、なんでそんなところを人間に寄せようとするんだろう?


 俺はパンの棚から菓子パンを取り、セルフコーヒーをレジで頼むことにした。


「お客様、困ります-」


 レジの前に立った瞬間、いきなりロボットに殴られた。はぁ?唐突なことで俺は後ろに吹っ飛ぶ。


「すいませえええええええええん!!!!」


 すると、バックヤードからコンビニ制服を着たお姉さんが飛び出してきた。胸元も開けてて、しかもムチムチ体型のえらくエロいお姉さんだ。正直タイプ。


「申し訳ありません!いますぐ交換します!」


 お姉さんはそう言うやいなや、スマホを取り出して操作した。するとバックヤードから別のロボットが出てきて、それまでのロボットを連行して引きずっていく。


「ほんとにすいませんでしたぁ。大変失礼致しましたぁ」


 お姉さんはそういいつつ、胸をこっちに押しつけてくる。それで俺の怒りは吹っ飛んでしまった。我ながらチョロい。


「失礼しました!それではお買い物をお楽しみ下さい!」


 それっきりお姉さんはバックヤードに引っ込んだ。……まぁいいか。


 もう一度俺はレジ前に立つ。


「ホットコーヒーのSを下さい」


「ありゃーっす」


 ……ロボットだからなまる必要ないよね?


 ロボットの店員はマシンを操作してコーヒーを抽出している。


「あー手が滑ったー」


 するとそのロボットはカップに入った熱々のコーヒーを俺にぶっかけた。唐突なことで避けられず、まともにそれをかぶってしまう。熱い熱い熱い熱い熱い!俺は悶絶する。


「すいませえええええええええん!!!!」


 すると、またバックヤードからお姉さんが飛び出してきた。


「申し訳ありません!お体におけがはありませんかぁ!」


 またスマホを操作している。そして同じように別のロボットが現れ、俺にコーヒーをぶっかけたロボットを引きずっていく。


「すいません!すいません!熱かったですよね!大変失礼致しました!」


 言いながらお姉さんは俺の顔を念入りに拭いてくれる。……妙に暖かくていい匂いがするな?肌触りもふわっとしてる……?形も何だか……?


 確かめる間もなく、お姉さんは俺の顔を拭き終えたようだ。


「失礼しました!それではお買い物をお楽しみ下さい!」


 そそくさとお姉さんはバックヤードに引っ込む。


 もう買い物をする気が失せた。二度もひどい目に遭ったんだし、もういいや。帰ろう。


「お会計お願いしゃーす」


 と思ってたのに、今度のロボットはコーヒーも入れ直してパンと共にカウンターに置いていた。レジの登録も済んでいるらしい。こうなるとキャンセルして帰るって言いづらいなぁ。


 じゃあ払うかとレジの画面を見たら、会計8万円と出てる。


「金額おかしくない?」


「お支払いおなしゃーす」


「すいませえええええええええん!!!!」


 ……またかよ。


「なんか故障したみたいで!すぐ交換しますぅ!」


 お姉さんはスマホを操作する。すると今度はレジが床に吸い込まれて新しいレジと入れ替わった。え、なにその機構?その機能必要?


「申し訳ございません!本当にごめんなさい!」


 お姉さんはペコペコと頭を下げる。そのたびに胸元のあたりがたゆんたゆんしてぼよんぼよんする。なんか肌色に混じって色の違うパーツも見えた気もする。


「失礼しました!それではお買い物をお楽しみ下さい!」


 そういうとお姉さんはバックヤードに消えた。……なにこのコンビニ?そういうシチュエーションのお店?


「お会計おなしゃーす」


 今度のレジには税込み三百円の表記。どうやらおかしなところはないようなので俺はスマホを取り出し決済。決済の音が鳴って完了。


「ありゃーっしたー」


 どうやらちゃんと買えたらしい。安心して俺はパンと蓋が付いたコーヒーカップを手に取って出口に向かおうとした。


 そうしたら、いきなり床が開いて落っこちた。


 何とかコーヒーをこぼすことはなかったが、落とし穴の底で尻もちをつく俺の横には。


「すいませえええええええええん!!!!」


 そう言いながら薄暗いところで制服を緩めているお姉さんがいた。

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