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亡霊からの招待状

『拝啓、白金大学登山サークルの皆様へ


 おそらく、この手紙が届く頃は、私が死んでから1年の月日が経っていようと思います。


 私は1年前、アガサ山の崖から転落死しました。


 私は遺書も、死にゆく理由も伝えませんでしたので、私の死は不可解なものとして、皆の心の中に残されているものだと思います。


 私はその当時、研究が高く評価され、長年の夢であった研究者としての夢が叶おうとしていました。そして、皆との登山サークルとしての活動も楽しいもので、誰もがうらやむような順風満帆の大学生活であったと思います。


 しかし、私はあの日、死に至るだけの動機がありました。


 この動機には、白金登山サークルの皆様が深く関わっています。


 一部の皆様には、その動機を知りはしないと思います。


 しかし、一部の皆様には思い当たる節があるのではないでしょうか?


 なので、この動機をこの手紙に書くことは止め、ある屋敷に皆様を招待したいと思います。


 そこで、私が死に至った理由を皆に伝えます。

 

 もし、この私の行動に不都合がある方は、全力を尽くしてください。死者である私にはそれに抵抗する術はありません。


 それでは、アガサ山にある私の別荘にお越しください。


 私の別荘と言えど、私の祖父の管理する別荘を譲り受けただけでございます。今、その別荘は祖父により再び管理されていようと思います。


 きっと、私の祖父を訪ねれば、快くその別荘の鍵を渡してくれることでしょう。


 皆とまた再開できることを心から楽しみにしております。


                                 冴島雫』


 天神は渡された手紙を読み切り、手紙を黒島に返した。


「な、怖いだろ?」

「それは本物なのか?」

「ああ、その登山サークルのリーダーである向島って奴の葬式に行った能登羽のとば先輩が、向島の両親からもらったらしい。」

「なんでまた能登羽先輩が……。」

「まあ、能登羽先輩はその向島の親友だったし、その両親に、推理小説サークルであることを伝えたらしい。


 おそらく、その向島の両親は少しでもこの事件の謎が分かるなら、猫の手でも借りたいんだろう。」

「まあ、3年経った今でも未解決事件だからな。」

「ああ、全員が他殺の可能性があったが、有力な犯人すら見つかっていない。一部では、亡霊である冴島雫が犯人であるとさえされた


 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()7()()()()()()()()()()()()()()()()。」

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