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5話 ジャンケン大会 中編

    一章 宴から始まる異世界生活



 ぞくっ


 なんて言うか空気が変わった。酒を飲みわいわいしているけどさっきまでの雰囲気とまるで違う


「おいっ」


「へ!?」


 目の前にビールジョッキ。は?


「バシッ」


 咄嗟に目を瞑った。何が起こったんだ!?


「ちっ。邪魔すんなよ」


「いきなりビールジョッキを投げつけるとは何事ですか!」


 目を開けるとビールジョッキを持っている女性の神様とこちらを睨んでいる男性の神様がいる。


「あぁ?あれぐらいよけれねーでどうすんだよ」


 理解した。自分にあの神様がビールジョッキを投げたんだ。女性の神様のビールジョッキを持った手は自分の顔の前、、、この神様がいなければ間違いなく直撃だった


「それも一理ありますね。貴公もあれぐらいなら受けるか避けるをしないと『白の世界』では苦労しますよ」


 なんの話だ?ビールジョッキを投げつけていい理由でもなんでもない


「なるほど」


「理解してくれて、、、」


 女性の神様がこちらを見て言葉を途切れさせた。今は伊達メガネもかけてない。悪い目付きがさらに怒りで悪いのだろう


「うらぁっ!」


 固まっている女性の女神からビールジョッキを取り全力で投げ返す


「、、、パシ」


「「「「「、、、、、、」」」」」


「神様であれビールジョッキをいきなり投げるのは如何な物かと」


「も、申し訳ありません!あれは全部演技なのです」


「、、、本当にすいまんせん!」


 投げて来た相手が土下座している。何がどうなっている?


「実は、、、」





 簡単に言えば不器用な武人達の初ギルドの洗礼の実演らしい。確かに異世界物ではよくある設定だ。絡まれたりぶつかられたり、やり返したり


「そうでしたか。こちらも失礼致しました」


「僕は顔がイカついらしいので投げる役を、、、ごめんなさい」


 見た目は気合い入ってる感じだが本当はかなり内気な神様みたいだ


「まさか投げ返すとは誰も想像できませんでした。それにあの目付きと殺気は見事でした」


「自分、目付きが良くなくてすいません」


「いい目付きではないですか!」


「「「「「うん、うん」」」」」


 武人の神様達にはどうやら目付きは好評のようだ


「では、仕切りなおしましょ!我々は武器を司る神々です。事前に相談し、色々決めてあります」


「決めているとは?」


「我々は武人です。白黒をハッキリつけたいタイプの集まりなんです」


「っと言いますと?」


「勝てば私達が愛用している武器の複製と技術を差し上げます。あいこであればスキルを差し上げます。こちらは先程のお詫びと思って下さい」


「破格の条件ですね、、、」


「ですが負ければ負けた神の司る武器は使用できません」


「!?」


「貴公が武具作成の技能を所得しているのは聞いております。なので作ったり触ったりは出来ますが装備し扱うことは出来ません」


「なるほど。白黒ハッキリですか、、、」


 実に分かりやすい。初めから最強の武器か装備すら出来ないかだ。それに非を認めあいこにスキル用意する真っ直ぐさ。嫌いじゃない


「剣、槍、弓、杖、筒、無手の大きく分けて6つになります。剣にはナイフから大剣、弓は遠距離武器、筒には鈍器なども含まれますのでご理解下さい」


 なるほど。武器であるからには必ずその6つの武器のどれかにには該当するってことか


「あくまで戦闘に使えないと言うことでしょうか?」


「そうです。私生活での使用は問題ありません」


「なら白黒ハッキリつけましょうか!」






 ズーン、、、全く勝てない。あいこすらない。武人って卑怯だ、、、動体視力が半端ではない。色々試したが残っているのは杖と筒と無手


「次は僕ですね」


「ビールジョッキを司る神様ですね」


「「「「ぶふっ」」」」


「本当にごめんなさい」


 卑怯なのはわかっているがやられたらやり返す。武人は負けず嫌いだが義理堅いのは見ていてわかった。だからあいこ狙いである


「「では、ジャンケン」」


「「ポン」」


「負けるのは嫌なのですいません、あいこで」


「いえ、ありがとうございます」


「僕は筒を司る神です。武器の中では威力に特化しています。しかし貴方は現在何も武器を装備できな状態、、、」


「ぐふっ、、、」


「、、、ユニークスキルの『カルテット』を差し上げます」


「「「「「!?」」」」」


「ユニークスキルですか?」


「私にしか使えないスキルです。せめてものお詫びです」


「凄いスキルみたいですがよろしいのですか?」


「構いません。最悪、貴方は武器を何も装備出来ない可能性もありますし、、、」


「「「「「あぁー、確かに」」」」」


「ぐっ、、、。そ、そのスキルがあれば武器がなくてもなんとかなると?」


 あっ!目をそらした


「低レベルの魔物なら、、、多分ですが、、、」


「まだ!杖の私と無手の『あの方』がおられますので諦めないで下さい!!」


 そうだ!杖だけは魔法を使う為には必須だ。あの女性の神様ならいける、、、はず


「私は他の武人ほど優れた動体視力などはありません。杖を司る神ではありますが魔法が主体なので接近戦なども得意とはしておりません」


「え?」


「いやいや」


「お前めっちゃ杖で殴ってくるじゃん」


「槍のように杖を使っておるよな」


「、、、ごめんさい」


「っと皆さん申しておりますが?」


「味方は敵ばかりですか!?わかりましたよ!なら私は目を瞑ります。運も実力の内です」


 良し!これで確率は約7割。この勝負、もらった


「では、ジャンケン」


「ポン」






 ズーン、、、


「あの、いつまで落ち込んでいるのですか?」


 魔法使いに必須な杖が、、、


「確かに勝てませでしたが負けてもいないじゃないですか!」


 そう。結果はあいこ。スキルはもらえるが杖は装備すら出来ない、、、


「そ、そもそも魔法を使えるかもまだわかりませんし」


 ズーン、、、


 確かにその通りだ。実際どれかは手に入れられると思っていた武器も現状なにも装備出来ない状態だ。魔法も手に入れるかもわからない。むしろ杖が使えないから魔法が使えるのかすらわからない


「気の毒ではありますが続けましょう」


「おうっ。ってあいつ大丈夫か?」


「大丈夫ではないでしょうけどあなた様で武器の神のジャンケンは終わりです」


「あれに止めさせっての?あいつ泣いてんだけど」





 床に手を付き四つん這いの状態で落ちこんでいる姿は見てられませんね


「大将はあなた様です。最後のジャンケンをお願いします」


 私達は武人です。善一様は気が付いていないでしょうが武力の強さの順番でジャンケンをして来ました


 先鋒 弓 次鋒 槍 中堅は均衡している剣と筒 副将 杖 大将 無手


「わぁったよ」


「おい、ジャンケンするぞ」


 あっ、四つん這いの状態から弱々しく右手をあげました


「はぁー。んじゃジャンケン」


 あれは駄目ですね、、、私ですらハッキリ見えます。善一様はチョキをしたままゆっくり腕を下ろしました。あなた様も分かっているようで一瞬確認して頭をかきながら斜め上を向きました。おそらく見てられないのでしょう


「ポン」





「「「「えっ、、、」」」」


「なっ!?」


「よっしゃー!!」





 作戦成功だ!!神様を出し抜いた。実際杖が装備できなくてガチに落ち込んでいた。もうそれは泣くレベルに、、、


 だが武器なしで異世界とか危険でしかない!幸い今の体勢であれば顔は見えないしその良すぎる動体視力を逆手にとってやる


「ジャンケン」


 上げていた手をゆっくりチョキにしたまま下ろす。なら相手はグーでくるはずだ。頼むそのまま油断していてくれ!


「ポン」


 ギリギリのタイミングで手を開きパーに変えた、、、どうだ!?





「してやられたな」


「最後で諦めてなかったのですね」


「動体視力の良さとあなた達にやられた仕返しの演技です」


「諦めないとは凄いです!」


「ジャンケンとはいえ負けたのはいつぶりだ?だが約束は約束だ」


「無手とは格闘術でよろしいのでしょうか?」


「そうだ。だからお前、、、善一は俺と一緒でグローブは装備出来る」


「え?グローブだけですか?」


「後はソルレットだ。俺はグローブとソルレットしか武器は装備しねぇ。だから装備もその2つだけだ」


「漢ならわかんだろ?俺達はあいこでスキルをつけた」 


 あちらは筋を通した。ならこちらも妥協するべきだ


「確かにそうですね。受け入れます」


「お前は魔法を諦めてねーんだろ?」


「はい!」


「なら手はフリーの方がいいな。利き足は、、、右か」


「わかるのですか?」


「見ればわかるっての」


「右足のソルレットをやる」


「片足のみですか」


「弱いうちから力は持ちすぎるもんじゃねー。才能と知識はやるが努力しろ。無手なんか極めなけりゃ最弱だ」


 逆を言えば極めれば最強なのか?


「精進します」


「おうっ。しっかりやんな」


「おほんっ。貴公が落ち込んでいたのでスキルを渡しそびれているのですが?」


 スキル?

 そうだった!!杖を装備できないしか頭になかったがあいこならスキルをもらえるんだ!


「期待しています」


「そうですね。貴公の魔法への執着と我々を欺いた作戦を評価しキスルではありませんが『多重思考』の技能を差し上げます」


 多重思考、、、おそらくは魔法使いにとって優れた技能なのだろう


「おっ、奮発するじゃねか」


「凄い技能なのですか?」


「魔法使いなら誰しもがほしがる技能です。デュオの二重思考ならめずらしくはありますがいます。トリプルの三重奏も数人ではありますがいます」


「多重思考はそれよりも上と言うことですか?」


「多重なので制限はありません。ですがあるからと言って簡単に使えるわけでもありません。何事も修練です」


「差し支えなければ知りたいのですが貴女はいくつ使えるのですか?」


「セクステット。6つの思考まだ可能です」


 数人しかいないトリプルのさらに倍、、、


「半端ないですね、、、」





「色々ありがとうございました!」


「僕たちも楽しませてもらいました」


「俺ジャンケンとはいえ勝ったんだ。情けねぇーことはすんじゃねーぞ」


「「「頑張れよ、若人」」」


「御武運をお祈りします。あっ、少し屈んでくれませんか?」


 言われた通り屈んだ


「んしょ、、、ちゅっ」


 へ?


「これは選別です。善一様に良き人生がありますように」


「え?え??」


「ひゅー。お前が加護を授けるてか初めてじゃねーか」


「一度してみたかったのです。善一様は私の初めてに値する方だと定めました」


「あ、あの?」


「呆けてねぇーで早く次にいけ」


「あっ、はい!」


「頑張って下さい」

 



 新たに手に入れたのは5つ


「カルテット」

 4倍の威力を出せるスキル


「無手の極意」

 格闘の知識や才能が向上する技能


「覇剛」

 無手の神のソルレットの複製。右足の装備


「多重思考」

 複数の思考を使える技能


「武女神の祝福『バージン』」

 健康で頑丈な身体と身体能力の向上「激」の祝福




 え?「激」って何??






「お前加護の加減はしたんだろうな?」


「あっ、、、」


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