大魔導士の墳墓~美女の臍に嵌め込まれた宝玉は妖しく光輝く~
墳墓の盗掘とハーレムをテーマした短編です。
舞台としては古代エジプトと日本の古墳をイメージしています。
この世と思えぬ光景を目の当たりにして、アタシは未盗掘の墳墓へ盗掘の為に、侵入した事を後悔している。
伝説の大魔導士シ・ライ・カイトの墳墓に。
※ ※ ※
アタシの名は、ルミナ。
墓泥棒を生業としている一家の末娘だ。
我が一家、いや我が一族は代々は墓泥棒を生業として生計を立ていた。
父が墓泥棒の頭となり、父母の兄弟姉妹、従兄妹を束ね墳墓の盗掘を墓泥棒を続けていた。
砂漠の国セトムの王侯貴族、裕福な平民は死後、あの世のでの復活を信じて、襟飾り、首輪、腕輪、足輪、指輪等の豪華な宝飾品を副葬品を死者と共に埋葬する習慣がある。
我が一族を始め墓泥棒の一味には、高貴な身分の貴人や裕福な平民が葬られた墳墓は絶好のカモだ。
盗掘された高価な装飾品は、金銀は金塊、銀塊に鋳つぶされて闇市場で売払われる。
墳墓に埋葬されていた木乃伊さえ盗まれ、魔法の触媒、魔法薬の材料として魔法使い、錬金術師に売払われた。
木乃伊は、高貴な身分の木乃伊ほど効能が高いとされ、王、王妃、王子、王女等の王族の木乃伊は金塊、銀塊、宝石よりも高値が付く事もある。
死後に墳墓に埋葬される王や王族や貴族達も死後、永遠の住家となる墳墓を荒されない為、可能な限り対策を講じましたが、効果は無い。
王族を始め貴人の墳墓、裕福な平民の墳墓は軒並み荒され、主の居ない墳墓が増えていく。
アタシ達、4姉妹は幼い頃から家業、墓泥棒の手伝いをしていた。
盗掘品の首輪、腕輪等の装飾品の仕分け、墓泥棒の見張り役等・・・
幼い頃より父母と一族の英才教育の賜物か、アタシと姉達は、16歳で成人迎える年には一人前の墓泥棒に成長していた。
アタシが16歳の迎えた年に、のれん分けされて新しく盗掘窃盗団が結成された。
頭は長女アリア勤め、4人姉妹で結成された墓泥棒のパーティだ。
父母も含め一族に期待された墓泥棒パーティの初仕事は未盗掘の墳墓での墓泥棒、盗掘作業だ。
未盗掘の墳墓には、莫大なお宝が手付かずで残っている筈。
小山の山腹の開かれた入口から頭目アリナが、率いる盗掘者のパーティは未盗掘の墳墓に侵入した。
アタシ達姉妹は、大魔導士シ・ライ・カイトの魔法で操られ未盗掘の墳墓へと導かれた。
大魔導士の掌の上で操らりいてたアタシ達姉妹には運命から逃れる術はなかった。
※ ※ ※
王侯貴族の墳墓には、盗掘を防ぐ為に罠が仕掛けられている事も多い。
罠に掛り命を落とした盗賊達は少なくない。
運命に導かれたアタシ達姉妹は地下迷路で迷う事も罠に掛る事も無く無傷で財宝が眠る玄室へ辿り付いた。
この墳墓の地下通路は光源不明の光に照らされていた為、姉達と逸れる事も無く玄室に辿り着く事が出来た。
玄室には、財宝も石棺も無い岩肌が剥き出しの岩屋だった。
光源不明の光に照らされた玄室には先客達が居た。
妙齢の女達が。
辛うじて股間が隠れる腰布と高貴な人々が身に纏う高価で豪勢な装飾以外身に着けていない、裸の女達が。
幼き頃より盗掘品を仕分けしてきたアタシには彼女達の身に着けている冠、耳輪、襟飾り、首輪、腕輪、指輪等の装飾品が、王侯貴族が身に着ける高価な装飾品だと一目で見ただけで理解する事が出来た。
様々な人種、民族の女達が辛うじて股間が隠れる腰布と王侯貴族が、身に着ける豪華絢爛な宝飾品を身纏う以外は肌を晒し玄室にいた。
小麦色の肌、赤銅色の肌、象牙色の肌の女達。
黒髪の長髪、赤毛のくせ毛、茶髪、金髪の巻き毛等、頭髪の色も様々だ。
女達の中には長く尖った耳を持つ女達も居る。
彼女達は伝説のエルフかも知れない。
様々な人種や民族の女達が立ち並ぶ玄室だが、女達には幾つかの共通点がある。
立ち並ぶ女達は全て妙齢の女達で、年齢は10代後半から20代前半の女達である事。
人種、民族を問わず、全ての女達が器量よしの美人である事。
王侯貴族が身に着ける豪華絢爛の装飾品と腰布以外、身に纏っていない彼女達の臍に紫の宝玉が嵌めこれ妖しく輝きを放っている。
下腹部には五芒星の紋章が刻まれている。
女のアタシでも魅入られる素晴らしい裸身を晒し女達の蠱惑的な笑みを浮べている。
豪華な装飾品と腰布以外は何一つ纏っていない女達は、30人程いる様だ。
玄室に声が響く。
「我が招待に応じてた娘達よ、眷属として我に仕え名誉を与える」
強力な呪詛に身体の自由を奪われたアタイ達は、女達に身に身に纏う衣服、麻布のシース―を剥ぎ取られていく。
盗賊団4姉妹の一糸纏わぬ褐色の肌が、光源不明の光に照らされた玄室に晒されたのだ。
声の主が唐突に何も無い空間から姿を現した。
伝説の転移魔法だろうか ?
声の主は黒髪目、肌の白い長身の若い男だった。
年齢は20代前半位。
男は頭巾の付いた、紫のローブ身に纏い顔と手を除いては、衣服で覆われている。
セトムの国では男の衣服は身分に関係なく、シェンティ(三角の腰巻)と襟飾りや腕輪等の装飾品以外は身に着けない。
玄室の空間より唐突に姿を現した謎の男が身に纏う紫のローブは珍しい。
黒い瞳で、褐色の裸身を晒すアタシ達姉妹を一瞥した。
満足げに頷くと捕らわれたアタシ達、姉妹に話しかけてきた。
「我が名は、シ・ライ・カイト。生と死を超越した魔導士なり」
身体の自由が奪われたアタシには返事する事が出来ない。
シ・ライ・カイトは、小さな子供達でも其の名を知る伝説の大魔導士だ。
約300年前に筆頭魔導士として王と王宮に仕えたと伝えられている。
彼の魔力は、他の魔法使い魔導士の追随を許さず、類まれな魔力により数多くの奇跡を起こしたと伝えられる大魔導士だ。
115歳で自らの死を悟り忽然と人々の前から姿を消したと伝えられる。
伝説の大魔導士シ・ライ・カイトが怪し笑みを浮べアタシの目の前に居る。
「我が呪術に導かれ者達よ。我が眷属、我が側女に迎え入れようぞ」
アタシと姉達の運命を告げる声が、無情にも玄室に響き渡る。
シ・ライ・カイトの魔力に操られ、一糸も纏わぬの褐色の肌を晒した姉達の臍に紫光を放つ宝玉が嵌めこまれていく。
長女アイリの臍に。
次女イリヤの臍に。
三女ラミナの臍に。
姉達の臍にはめ込まれた宝玉は妖しく輝きを放ち、姉達の下腹部には魔導士の紋章が刻みこまれた。
紫の輝く五芒星、大魔導士シ・ライ・カイトの紋章が。
大魔導士シ・ライ・カイトの新たな眷属が誕生した瞬間だ。
満足げに姉達を見つるシ・ライ・カイト。
「お前達は我の何か、答えよ」
姉達が答える。
「アイリは、シ・ライ・カイト様の忠実な僕です」
「イリアは、ご主人様の僕です。身も心も捧げお使いします」
「ラミアもご主人様の忠実な僕です。身も心も全て捧げ仕えします」
一糸纏わぬ裸身を晒し臍に紫の宝玉嵌めこまれ、問いに答える姉達の姿は私が、知っていた姉達の姿は欠片も無い。
永遠に姉達が人間へ戻る事は無いとアタシは悟る。
「お前達は生娘か?」
再び大魔導士は、姉達に問う。
「「「私達は生娘です」」」
姉達が答える。
姉達の服従の儀式完了した。
次はアタシの番だ。
魔力で身体を操られ叫ぶ事も逃げ出す事も出来ない。
アタシの臍に紫に輝く宝玉が嵌め込まれる。
臍に宝玉が嵌めこまれた瞬間、意識が暗闇に呑み込まれ身体に力が全て失われていく。
宝玉に命が吸い取れて行く。
宝玉に吸い取られた生命は全て魔力に還元され身体に戻されてい行く。
臍には嵌め込まれた宝玉を中心にアタシの心が、身体が再構成されていく。
身も心も、大魔導士シ・ライ・カイトに相応しい存在に生まれ変わる為に。
玄室に居る多様な人種、民族の女達同様に、主の眷属、愛人、ハーレムの一員として。
穢れなき身体を捧げ、大魔導士シ・ライ・カイトに使える為に。
3人の姉、長女アイリ、次女イリヤ、三女ラミナも穢れを知らぬ清い身体を捧げた。
アタシ達、姉妹は初めての契りで女の喜びに目覚め、シ・ライ・カイトと時が過ぎるのを忘れて幾度も肌を重ねた。
墳墓の寝所にはアタシ達、姉妹の嬌声が何時までも木霊していた。
初めての経験でこの世の思えぬ女の喜びを知り、アタシ達姉妹は二度と人の世に戻る事は無い。
大魔導士シ・ライ・カイトの永遠の愛人、ハーレムの一員として、女の喜びに溺れる日々を過ごす為に。
300年以上も20代前半の若さを保ち続ける大魔導士シ・ライ・カイトが何者かは知らない。
何者であれ、人知を超え限りなく神に近い魔力を有している彼が、アタシの主であり愛人である事は揺るがない。
大魔導士シ・ライ・カイトに導かれ、愛人としてハーレムの一員として仕える女達と同様に。
山腹に開かれた墳墓への出入口はアタシ達、姉妹を招き入れた後は役目を果たし閉ざされた。
山腹の墳墓へ入口は閉じたらが、我が主シ・ライ・カイトのお眼鏡に叶う女が現れたなら再び墳墓への入口は開かれる事だろう。
墳墓への入口が開かれるのは、セトムの国の辺鄙な場所かも知れないし、又は異国の森の中かも知れない。
無数に存在する異世界かも知れない。
異世界から導かれアタシの仲間、主の愛人、ハレームの一員に加わった女達も数多くいる。
アタシは、異世界ニホンより導かれ仲間に加わった異世界人の女、ヒトミとは仲良しだ。
我が墳墓への入口は場所を問わず開かれる。
大勢な人々い行きかう賑やかな、繁華街にも墳墓への入口は開かれる。
ヒトミはニホンの繁華街に、開かれた入口から墳墓へ誘導された。
大魔導士シ・ライ・カイトの魔力で亜空間を歪め発生させた異空間、ダンジョン『大魔導士の墳墓』へ。
彼のお眼鏡に叶った女達は、わが身に降りかかった運命からは、逃れる術はない。
例え、一国の女王や、高貴な身分の貴族の令嬢でも。
アタシの知らない異世界の美女・美少女達でも。
何者も大魔導士シ・ライ・カイトからは逃げる事は出来ない。
彼に魅入られた女達に出来る事は、運命に従う他には術はない。
墳墓の入口は開き運命に導かれた、女達をダンジョン『大魔導士の墳墓』に導き招き入れている。
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