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 アルムの弟子入りを心から歓迎するサークリエは、アルムが部屋に入ってきた時には考えれらないほど上機嫌そうに、それこそ鼻唄でも歌い出しそうな程のテンションで席を立つ。



「アルム、夕食はもう済んでるのかい?寝泊りする宿は?」


「いえ、どちらも全く手付かずです」


 アルムが恐縮しつつ答えると、サークリエはそうかい、と楽しそうに頷く。


「ならもう今日から泊まりな。まだ夕飯の時間には早いから、先に部屋を決めようか」


 サークリエは机の引き出しを開けると、ゴソゴソと中をあーでもないこれでもないと探して、やがて何かを見つけたのか引き出しを締め、中から取り出した物をアルムの方に投げて寄越す。



 コントロールはめちゃめちゃだったが、アルムは魔法で肉体を強化して素早く落下点まで行くとそれを難なくキャッチする。だがアルムがキャッチしたと思った物は手の中で霧散してしまった。


「そりゃ実体のあるもんじゃないよ。私の使い魔供が共通して認識できる匂いみたいなもんさ。別に手で取る必要もなにもなかったんだが…………大した身のこなしだね。それはともかく、今のあんたなら館内の魔法的に鍵がかかってる場所なら自由に開けられるよ。不用意に出歩いて使い魔に襲われたりもしない。物理的に鍵がかかってんのは、従業員の部屋とかそれぐらいだから、あんなたにゃ要らないだろうよ。

あとここに来るまでに乗っただろうリフトも自由に動かせるようになってる。さて詳しい話はまた追々するとして、取り敢えずは部屋だ。どんな部屋がいいんだい?」


「普通に寝泊まりできればそれ以上に望むことは無いんですが……………」



 いきなり部屋について聞かれても、アルムは最悪自分で家を作れるような人間ではないし、贅沢を尽くした事もないので“良い部屋”と言う物もわからない。落ち着いて睡眠できることの有り難みはククルーツイに滞在開始までの2週間でよく理解しているアルムは、本気で寝れる場所さえあれば倉庫でも構わなかった。



「謙虚でいい事だが時に無欲も厄介だね。取り敢えずついてきな。部屋は余ってるんだ」


 サークリエは赤い門から出ると、部屋を右に2度曲がり、まっすぐ進んでそこを左に曲がる。するとそこには青い扉があった。


「あの、このフロアってどうなってるんですか?」


「ん?此処じゃ探査の魔法は当てにならないよ。このフロアそのものが使い魔の一部だ。構造もコロコロ変わるようにできてる。多分デカすぎてあんたはまだ気付いてないだけだと思うが、この館自体が複数の使い魔が複合して造られてる。見かけは擬態の様な物さ」


 アルムが感じ取った大量の使い魔が犇く感覚。しかし実際は、屋形から庭までが複数の使い魔が絡み合って形成されているのを誤認したのだ。


「うちにはうんと沢山の薬に用いる素材がストックされてるし従業員も寝泊りしている。こんな大きな建物を木造で作ったら壊れちまうに決まってるだろ?だから使い魔に擬態させて全てを賄っているわけさ」


 サークリエの衝撃的なカミングアウトにアルムは呆然とする。


「これほどの使い魔を契約しようとすれば、精霊との契約に匹敵する対価が必要ですよね?どうやって契約を…………そもそもどうのような手を使えば召喚出来たんですか?」


 基本的に使い魔は召喚者より弱い物しか召喚できない。


 アルムもイヨドを召喚しているがそもそもあれは召喚したと言うよりイヨドが勝手に自分の力で来ただけ。しかも契約は結べていない。

 万が一サークリエが喚び出せても、どうやって契約を結んだのか、そもそも対話に応じる存在なのか、アルムの疑問は尽きない。

 しかしサークリエの返答は、アルムの心に氷水を被せるような物だった。



「あんたのローブとか手首に隠すように嵌めてるブレスレットについて話してくれるなら、私も少しは話してやるよ」


 ギクッと効果音がつけたなるほどアルムは不自然な挙動をして、目を見開き硬直する。


「ワ、ワカルンデスカ?」


 驚きと動揺のあまり片言のようになるアルムだが、サークリエの反応は素っ気なかった。


「あのジジイの方がよくわかってただろうさ。憎たらしいがその手の審美眼は逆立ちしようが何しようが奴には勝てない。まあ、あんたのローブと似たようなもんさ。普通の手段は取っちゃいないよ。だからこそあんたのローブの異常さにも気付くんだがね。別に凄く隠してる訳でも無し、教えの身につき具合が良けりゃ御褒美に質問に答えてやってもいいさ。今はまだお預けだね」


サークリエはそう締めくくり、青いドアを開ける。するとそこには18畳くらいの広い部屋があった。如何にも高級そうな家具も調度品でさえも置いてあり、アルムも未だ泊まった事はないが超高級なホテルってこんな感じかな?と考える。


「どうだい?なかなかシンプルでいい部屋だろ?」


 サークリエはさも当然の如く気負う事もなく言うが、アルムは足を踏み入れる前から気後していた。


「うーんと、もう少し小さくてもいいかなぁ、と。広くても持て余しそうなので」


「これでダメなのかい?じゃあもっと具体的にオーダーを言ってくれ。そっちの方が逆に楽だよ」


 それでしたら、とアルムはトイレが近くにあると助かる、と言ってみたが、サークリエはどの部屋もトイレどころか風呂もあると解答してアルムを慄かせる。


「では、ベッドが凄く眠りやすいと嬉しいかなぁ、なんて贅沢ですか?」


 泣く泣く置いていった祖父の用意してくれたお気に入りのベッドを思い出してアルムは恐る恐る言ってみるが、サークリエはかぶりを振る。


「ベッドなんかいっくらでも質の高いやつなんざ用意できる。それより問題は部屋だ。何か具体的な望みはないのかい?」


「大きさ的に6畳くらいが嬉しいんですけど」


 アルムが率直に答えると、サークリエはそんな小さな部屋は無いという斜め上の返答をした。


「では部屋が、小さめの部屋が3分割くらいの奴とか無いですか?」


 3部屋が連結してるのはあるんだが、小さい部屋が3分割ってなると…………とサークリエは少し考え込んでアルムを白い扉まで導く。


「こことかどうだい?一応3部屋、トイレと風呂合わせて5部屋なんだが」


 中は少しエキゾチックな感じで、他の2部屋も10畳くらいで大きい。スイキョウは何処となく南国リゾートの超高級ホテルを思い出した。


「ここもまだ広いんですが……………そもそもこれらの部屋って何ですか?」


「私がむかーしこのエリアに住むことを許した者たちが望んだ物を再現した部屋だよ。あんたのオーダーにはなかなか合わんようだし、自分の部屋でも作ってみるかい?」


「そんなあっさり作れるもんですか?」


 どうなってるんだ一体、とアルムは驚嘆するがサークリエはそう凄いことでも無いという。


「粘土捏ねてるのとそう変わりないからイメージさえ与えれば作れるだろうよ。そりゃあイメージがあやふやなのにオーダーが細かけりゃ上手くいかんがね。このフロアは特に使い魔の中枢で私らの思念を読み取ってるから、念じながら歩いてみな。うまくいけば直ぐ現れるよ」


 アルムはサークリエに言われるがまま、似たような通路を適当に歩く。暫くして何かに呼び寄せられるようにルートをジグザグに変えていると、目の前に寂れた黒いドアが現れた。


「この部屋は何ですか?」


「私の記憶に無いね。元からあったか新しくできたか、とりあえず開けてみな」


 サークリエに促されドアを開けてみると、そこはこじんまりとした部屋だった。そこにはドアが5つあって、1つは6畳ほどで大きな白いベッドがあり他に置いてあるのは空の本棚だけの部屋。綺麗なトイレ、脱衣所と一体化した浴槽に続く扉が並び、他2部屋は10畳のなにも無い部屋と6畳ほどで執務室にあるような机と椅子が置かれた部屋。

 床は質素な黒っぽい板張りで、壁も飾り気のない白っぽい色だ。


「なんだい、なんか物置みたいなところだね?」


 サークリエは不思議そうに部屋の中を眺めていたが、アルムは初めて目を輝かせていた。


「サークリエさん…………いえ、師匠。僕はここがいいです」


「はぁ?ここがいいのかい?」


 変な子だね、とサークリエは言うが、アルムにとってこの部屋は生まれ育った家をどことなく思い出させられた。こじんまりとした自分の部屋、父の執務室にあった机と似た机、そして何もない部屋は祖父が用意した離れの自室と同じくらいの大きさと雰囲気。


 アルムは、これが自分の思念で作られたものだと直感した。


「まあ気が休まるなら好きにしな。勝手に部屋を移ったって怒ったりしないよ。学ぶのに身が入るならなんだっていいさ。あと部屋に何かを持ち込んでも構わないよ。好きにやりな」


 サークリエもアルムの選択が理解できないだけ突っぱねもしない。寛大にアルムの選択を受け入れる。


「ありがとうございます!」


 アルムが頭を下げると、構わないさ、とサークリエは答える。


「それで、教える時間はどの時間帯が良いんだい?何処でもいいと言ったが、流石に昼間は仕事もあるから全て自由にとはいかないよ?」


「本当に僕の都合で構わないんですか?」


 アルムは恐れ多いといった感じで尋ねるが、サークリエは時間にそこまで縛られる暮らしはしてないね、と答える。


「えーっと、朝方と夜方なら何方がよろしいですか?」


「それだったら夜の方が嬉しいね。1日の予定が終わった後の事だし」


「でしたら………………」


 アルムはスイキョウにも少し相談して考えた末、20時〜23時迄の時間を提案してみる。


「なかなかいい時間だ。では明日の20時から早速始めるよ。場所は私の執務室の横にある作業場でいいだろう。取り敢えず執務室にいれば問題ない。食事はうちの従業員に振る舞っている物があるよ。本来なら8階に食堂があるんだが、時間も結構自由にやりたいだろうし、このフロアの食堂を使いな。そこに行けば使い魔が運んできてくれる。

そもそもそこは魔法で鍵がしてあるからあんた以外と出会すことはほぼ無いだろうし、あんたにも都合が良いだろうね。お代わりも自由さ。育ち盛りには沢山食うのが1番だよ」


 アルムの虚空にはまだまだアートが作り置きしてくれた食料は残っている。だが母の手料理が日に日に減っていくのはアルムもなんとなく寂しく余計にバカスカ食ったりできない。最近更に食欲旺盛なアルムにとっていつでもおかわり自由で食べれる食事のサービスは非常に嬉しかった。


「別に聞いてどうってわけじゃないが、20時からやりたがるってことぁ昼間は何かする事があるんだろう?何するんだい?場合によっちゃ便宜してやるよ」


 なんだかザリヤズヘンズの様にもう全てを見透かされてるような気がしつつ、アルムは素直にサークリエに白状する。


「実は『金冥の森』の森で活動する予定なんです」


 それを聞いたサークリエは驚くようでもなく、何かを想起する様にぼんやりと上を見上げる。


「そうかい。では一応確認しておくが、何故あの森型の魔重地が『金冥の森』と呼ばれるか知ってるかい?」


「『稀少資源の宝庫で、あの中にある遍くものに価値がある。土でも草でも集めれば金になる。ただし冥府にとても近い場所でもある。数多の者が果てなき黄金の夢を見て冥府に下った。若人よ、命より重きものは無きことを夢夢忘れる勿れ』」


 アルムがとある譜を諳んじると、サークリエは瞠目する。


「原典まで把握して応える子は初めてだよ。そうだ、『ルーガルブ・ガルォヴ旅行記』の一節にある様に、一攫千金を夢見て非常に多くの者が散っていた場所だからだ。特に魔術師にとっては非常に危険な場所だ。それを理解しているんだね?」



 発動した魔法は周囲の自然界の魔力により減衰をするから射程距離が存在する。

 魔重地とは空気中の魔力が濃い場所の事。魔法の威力減衰率や操作難度の上昇率は通常の2倍から3倍まで跳ね上がる。幾ら武霊術があるとは言え、魔術師達の方が戦闘のみならず多岐に渡る利便性を持つ。しかしシアロ帝国のみならず世界で魔術師が絶対の地位を占めず戦士と同等なのは、魔重地と迷宮の存在がとても大きい。

 戦士達は基本的に霊力を基にした武霊術を使うので、魔重地でも本来のスペックを発揮できる。加えて魔重地は未開拓の場所なので兎に角基礎体力と地の身体能力がモノを言うのだ。

 余談ながら迷宮も魔重地よりマシでも魔力が濃い。そして地形も複雑だったり奇怪なので、戦士達の方が身軽に行動が取れる。


 魔重地や迷宮が生み出す莫大な利益は国1つを左右する。故に戦士の権力は絶対に堕ちない。

 魔重地は魔術師とって色々と鬼門の土地である。

 例えるならば、魔術師が魔重地で活動するのは人が水中で動くのと一緒くらい行動を制限される状態である。動きも鈍重になり視界も悪くなる。なのに魔獣達は魚の如くそのエリアが生まれつき育った場所なので普通に活動できる。

 一方で水中は体温も奪っていくように魔術師側はガンガン魔力を消費させられる。それほど普通の場所と魔重地の環境が大きく違うのだ。



「はい。危険は重々承知です。しかし僕は金属性魔術も相当に鍛えてきたつもりです。自然界の魔力が濃くても、金属性魔術は身体に作用させるので減衰がない唯一の魔法系統です。僕の恩師の1人、ゼリエフさんには近接格闘術も仕込まれています。万が一の時でも逃避に徹すれば、逃げ切るだけの自信は多少はありますよ」


 如何に優秀な魔術師であろうと、それはアルムであろうと魔重地は魔法の性能を2段階ほど低下させられる。しかしアルムは、それを良い鍛錬の場だと思っていた。未だアルムは炎の糸を針の穴に通す様なカッターの技術には追いついていない。簡単に例えると、アルムは豪速球のストレートのコントロールはピカイチなのだが、カーブやフォークといった変化球のコントロールがまだまだ甘い。

 空中を走るような曲芸を披露できても、それは力技で為している部分も大いにある。加えてアルムはレイラの治療の時に治療の魔法に大いに手こずった事で自分の甘さを痛感した。

 二度と同じ事を繰り返さない様に、より成長を遂げる為に、敢えて危険な地に身を置く。アルムの覚悟は強く硬かった。


「いい目をするね、本当に。蛮勇だけでは無い、確かな知性の光と若々しい熱意が秘められたいい目付きだ。よし、どんな物から仕込んでやろうか考えていたが、それを聞いて決まったよ。それとアルム、私の御使いをするつもりはないかい?」


「お使いですか?」


「一応確認するが、アルムはそもそも魔重地で手に入れた物は何処へ売却する気なんだい?」


 アルムの問いからそれたサークリエの問いかけ。アルムは一拍置いてあっ、と惚けた声を出した。


「魔重地由来の物の売却は慎重にしなきゃならん。本来は魔重地の物全てが国有資源なんだからね。少なくとも帝国公権財商クラスじゃなきゃ直接の買い上げなんてできっこ無い。だからうちで買い上げてやるよ。大方金が必要なんだろ?贔屓はしてやらんが全てきちんと適正価格で買い取ってやる。そこに付随して御使いをして欲しい。

魔重地の旨みは魔獣だけでなく魔獣の植物版、魔草も大きな旨味がある。うちは色々と煩わしいくて魔草を直接買い上げたりしないから仲買いをどうしても挟む。そこでだ、アルムが魔草を直接納品するなら、うちで買い上げている通常の値段と同等で買ってやるよ」


「え?元値ではなくですか?」


「弟子と言う信頼のおける場所から買い上げる事が出来るし、払う金は結局一緒でこっちになんの損はない。その元値との差額がアルムへのお小遣いって訳だ。魔獣を探し回って狩るのと平行して魔草で利益を上げられるのはアルムの為にもなるだろう?だから御使いと言っている訳さ。場合によってはボーナスも付けてやるよ」


 当然ながら魔草と魔獣を量単価で比較すれば利率の良さは圧倒的に魔獣に軍配があがる。加えて値段交渉も一括で片付けられないのでアルムは魔草での利益は切り捨てる気だった。

 だが安定して色をつけて買い上げてくれる場所があるなら、魔重地での活動における体力分配を考えても魔草の回収はプラスになる。

 そしてアルムは周りよりも更に利益を上げられる。何故なら【極門】があるからだ。乱獲しようが鮮度を保ったままアルムなら魔草を回収できる。 

 そうなると結果的に魔獣オンリーよりも、魔草も視野に入れて活動すれば更に利益をあげられるのだ。


 サークリエ側には一切の損失がなく、むしろ仲買との交渉を挟まないので商会側にプラスに働くし、アルム側も色々と嬉しい。アルムはサークリエの配慮に深く感謝をして頭を下げる。



「若いってのに頑張るもんだ。せいぜい生き急いで死なんように。命あっての物種だからね」


 ポンポンとアルムの肩を叩くサークリエ。その手にはとても温かみがあり、アルムの心から色々な思いが溢れて目が思わず潤む。

それを見てサークリエは優しげな目付きをすると、アルムを抱き寄せて背中を撫でてやる。


「もっと肩の力を抜きな。あんたはよく頑張ってるよ」




 その言葉はアルムの心に深く染み込み、心の中の何かが遂に決壊する。

 アルムの瞳から留めなく溢れる涙。前後不覚に成る程に号泣するアルムをサークリエは優しく抱き締めやる。



 独り立ちした不安。大事な者との別離。そして人を殺した重責。

 アルムの無意識化で大人である事を強い続け、苦しめていた様々な要素。


 アルムにとっての大切な者達は殆どが自分が守るべき者だった。

 アート、アルヴィナ、リリーを中心に、自分が矢面にたたねばならないと強く思う者達。

 生まれてからずっと、全てに於いて自分を上回るカッターがアルムの前にはずっと立っていた。アルムは全てを預けられる、絶対的な保護者がいた。その存在を失った事でアルムの精神は急激に成長をせざるを得なかった。


 自分が母親を守り支えなければならない。その思いがアルムを子供のままでいる事を許さなかった。

 まだ被保護者であるべき期間に保護者として振る舞う必要があったアルムの心は、色々な感情を溜め込んでいた。


 そんなアルムを深く理解し、すべてを上回る女性によって与えられた安心感。

 アルムの心から全て溢れ出し、アルムは初めて年相応に完全に無防備で泣くことができたのであった。




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[良い点] 楽しくいこうぜ 「どちらが正しいかではなく、どちらが楽しいかで決めなさい」って言葉を思い出しますね。某宇宙の兄弟より
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