表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
反則スキルの条件付き確率  作者: どこにでもいる主人公
プロローグ「        」
3/8

『いつも』の終わり

「ったく、ヒドい目にあった……」

 首を押さえる大河を私は笑顔で諭す。

「因果応報ってやつよ」

「ウルセーペチャパイ」

 カッチーン。

 額に青筋を立てながらも笑顔を崩さない私ってすごいと思う。

「童貞のまま死にたいか?」

 拳の骨をパキパキと鳴らしてみる。

「ど、童貞ですが何か!?俺まだ中学生だしぃ!?」

「この中二病!知ってるんだからね、あんたいつも部屋で変な台詞をさけ……、」

「ちゅちゅ、中学生だしっ!!何か文句あんのか!!」

 不毛な言い争いから取っ組み合いが始まってしまった。既に中学校の校門の前まで来ているというのに。恥ずかしい……。

 ま、後悔しても反省してもしょうがないので気にしない。だってこれもいつもの事なのだから。まわりの中坊どもも「またか」って感じで見てきてるし。


 そんな『日常』が終わろうとしていた。


 生徒たちの悲鳴。

 空気を切り裂く甲高い音。

 タイヤの焦げる臭い。

 その時、私の目に映ったものは、校門に向かって猛スピードで向かってくる大型トラックと、転んで逃げ遅れた一人の女の子だった。

「や」

 ばいやばいやばいやばい。このままじゃ……、

「姉ちゃん!?」

 私が咄嗟に飛び出したのは、反射に近かった。

 疾走の勢いで少女を向こうに突き飛ばす。

 間に合った!よし、あとは私も避ければ……、


 衝撃。


 体は宙に。

 浮遊感の中、心には意外にも余裕があった。

 アハ、私、お空を飛んじゃった☆テヘ☆

 意識もトんだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ