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DIE CORN 〜転生したら大根だったがな!〜  作者: 瑞 ケッパオ
狙われた王族・王女様、覚醒するっちゃ!編
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第97話 今夜はみぞれ鍋よ! 4月なのに雪降るとかやだなー。 ブギーポ○プのイマジネーター回に影響されたのだろうか?


ダリアちゃまは自身諸共、ウサタンとともに川へ落っこちた!


「ぐへぇ!? お、泳げん事忘れとったっちゃ! ……助けて兄者ぁ! お母様ぁ!」


ウサタンの姿は見えないが、川に流されるダリアちゃまの姿を確認する事が出来た。

彼女は俺とシオンに助けを求めている。


「川の水、凍らせてはどうだい?」


俺は冷静に、流されるダリアちゃまに指摘する。




ダリアちゃまは俺の指示に従い、自身の能力で川の一部を凍結させ、それによじ登る。


よじ登ったのは良いが、速攻で氷は溶けていくので、下手に動いたら滑って転けて再度川へ、ドボン! って事になりかねない。


俺は根っこ触手を伸ばし、彼女の体を掴む。

これで一応ダリアちゃまの身の安全は約束された。



「……おい大根!? そこから逃げろぉ!」


後ろのドン・グリードが血相変えて叫んできた。

彼はこちらに走り寄ると、鉄筒を咥え臨戦状態になる。


ドン・グリードのその変わり様に、クレアやアードバーグ達も身構える。




ダリアちゃまを根っこ触手で手繰り寄せている時、事件が発生する。



「ざっぶーん!!! 倒せたと思った? 残念、僕は健在だよー! ……ヘックション! ブルブル……」


「おわわわ!」


目の前に、ウサタンが現れた。

その唐突な出現は海坊主。

または、ごっつえ○感じの板○係長を彷彿させる登場だ。

そんなのを目の前で目撃してしまったので、俺は驚きの余り、腰を抜かしてしまい、大きな隙を見せてしまった。


「こっちだ!ウサタン!」



俺がウサタンに圧倒されていると気づいたドン・グリードは瞬時に木ノ実を口の中に頬張ると、鉄筒を咥えて、連射する。


「こんな木ノ実! 無意味! んがーー!」


あろう事か、ウサタンは飛んでくる木ノ実を口で受け止めて平らげてしまった。


キャー! 間接キッスじゃん!(ケモナー女子中学生並みの感想)


「兄者から離れろぉ!」


ダリアちゃまは、泳げないが泳ごうとする気持ちは強かった。

物理演算が狂った3Dモデルみたいにブルブルと荒ぶっている。 彼女なりに泳いでいるのだろう。

せっかく、根っこ触手があるんだからそれを、手繰ればいいのに……。


けれど変化はあった。


ウサタンと俺の周りの空気が、肌に突き刺さるほど冷たくなった。


それに気づいたウサタンは急いで上陸するが、全身の刈り取られずに、残った体毛が凍りつき、足は氷の中に埋もれ、動けなくなった様だ。


「そ、そんなぁ! 寒すぎて魔術を唱える事に集中出来ないじゃないか! ……ハックション!」



幸いな事に、ウサタンの集中力を削ぐ事が出来たようだ。


これでこいつの魔術を封じさせる事が出来た。



「こうなったら、噛み殺してやるぅう!」


ウサタンは諦めなかった。

残った力を振り絞り、俺を掴むとトウモロコシを貪るように噛み付いてきたのだ。


あまりにもシンプルなその行動は読めなかった。


「んが……! んが!」


ウサタンは俺を噛み潰そうとしている。


実際、めっちゃ痛い。


赤筋大根の力があれば、抜け出す事は出来る。


或いはわさび形態なら、辛さのあまりに吐き出してくれるかもしれないが、都合良くそれになる事は出来ない。


ん? 待てよ。

辛くて吐き出させるとな?

もしかしたら、わさびにならなくとも出来るかもしれない。

ただ、この身を犠牲にする必要性がある。


「頼む! ヌーターンに足を斬られた時みたいに再生してくれ!」


俺はそう願うと、体を左右に揺らし始める。


ウサタンの歯が当たっているが、そこは我慢だ。

我慢しなければ噛み殺される。




「今だ! 大根ドリルスピン!」


この技は、ネスノ村のハダカデバネズミ人族のアジトを見つけたり、地中に潜る時に使う技だ。


それをあえてウサタンに咥えられた状態で行った。


ウサタンの前歯に当たっていく俺の身は、どんどんおろされていく。


ものすごい激痛が俺の身を駆け巡る。

だが、これでいい! おろされてなんぼのもんじゃい!


「むっ! 辛ーーーい! うぉおおおお!??」


そう、俺は自分の身体の一部をウサタンの歯を利用して『大根おろし』にした。


大根おろしの魅力といえば、その辛味だろう。

ただの大根では無いが、おろされる事で、大根には辛味が現れる。


これは、大根の細胞が破壊される事で辛くなるらしい。


辛くなったのは、大根という植物が、種を残す為に身につけた術なのだ。

この特性のお陰で、野生動物に齧られたとしても、その辛味によって、動物に食べられる事を拒んでいるのだ。


なお、人間には逆に気に入られてしまった模様。

みぞれ鍋美味いやん!


そして、ウサタンにもその辛味は効力を発揮した。


俺はウサタンに吐き捨てられ、彼の口から抜ける事に成功。


齧られ、おろされた事で、俺の身体はクビレのあるボディへと、結果にコミットした。


俺はそのまま、川に飛び込んだ。


「なんだよそれ! ひどいじゃないか! 僕にだってそんな力無いのにぃ! 嫉しい! その力奪ってやる! 今は出来ないけども!」



ウサタンは川に向かって、俺に向かって怒り散らしている。


ウサタンは俺を食べようとした事で『暴食』を手に入れた。

さらに、辛味成分に『嫉妬』している。


ウサタンはこれで、七つの大罪すべてを背負った事になる。

コンプリートおめでとう。


そんな君に最後のプレゼントだ。


俺は川の中で、人も恐れる辛さを持つ『わさび』に形態変化する。



ウサタンはこっちに向かって怒り散らしている。

そんなウサタンの口に、とびっきりのわさび弾を撃ち込んだ。



「また辛ーーーい!!!」


わさびが口に入るとウサタンはひっくり返る勢いでびっくりした。


俺はさっさと川から上がり、『わさび』から『わさび大根』へと変身する。


やはり、形態を変える事で、欠損した部位を再生することができた。

俺は、ウサタンの前歯によってクビレあるボディとなったが、再生したので大根特有の寸胴体型に戻る事が出来た。


大根おろしの辛さ成分はマスタードやわさびと同じ物なのだ。


「辛い! ゴホゴホッ! うぎゃああああ!?」


連続的に辛い物を口に含んだ、ウサタンは絶叫し、正気を失った。


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