◇46
優しさ と 甘さ は同じだと思っていた。今でもハッキリとした違いは解らない。
でもさっきプーが、あのケットシーにした行動は甘さではなく優しさからの行動だろう。
それは理解できた気がした。
何かを感じて、何かを思って、無視出来なかったんだと思う。
その何かは わたしには解らないけど、きっと大切な何かなんだろう。
でもねプー....、
「なんでこの猫が一緒にくるのさ!」
ここだけは理解出来ない。
「なんでって、この子強いしきっと力になってくれるとボクは思うんだ!」
「ボクは思うんだ!じゃねーよ!バカ狐!猫の手なんて必要ないよ!」
こんなワケも解らない野良猫がわたし達の、わたしのクエストに参加する?許さんぞ認めんぞ!
強い?それは素晴らしい事じゃないか!でも、報酬をこんな野良猫に分け与えるなんて絶対嫌だ!いきなり襲ってきたくせに謝らないし、何なの!
「私はいいと思うわよ、ケットシーに興味あるし」
「ワタシも全然いいよ、1人でも多い方が成功率は上がるしね」
「まぢかよ!1人って1匹だからね!?猫と犬と狐って...なに!?わたし達は動物保護団体!?勘弁してくれよぉー」
◆
わたし達はあの後一旦宿屋へ戻った。
王猫さんが眼の前で狐と猫の戦闘を見て興奮、血圧上昇で一旦休憩する事になったからだ。
狐と言っても耳や尻尾は出ていない。わたしもまだ噂の狐モードを見ていないので少し期待したが、今回も電気ウナギで終わった。
それはまぁいい。
でも、なんでこの猫が一緒に来て、なんでこの猫を仲間にしようとしてるのか。
「今怒ってるのがエミちゃん!隣に座ってるのがワタポ!」
「どうも~」
「ワタポの友達のクゥ!クゥを膝に乗せたお姉さんがひぃちゃん!」
「よろしくね」
「そしてボクが」
「怪獣ボリボリ!お前は何をしている!こんな子猫に紹介して、まぢで連れていくの!?」
ちょっと眼を離せばコレだ。
勝手に紹介までして....見てみろ!もうこの猫は仲間になった気でいるぞ。仲間になるのは別に反対じゃないし、仲間が増えるのは嬉しい事だけど、報酬が減るって事が許せない。
可能なモノなら何でも好きなだけくれる と言っていたがわたしもバカじゃない。
好きなだけ に隠れる大人の暗黙の何かを知らない子供じゃないんだ。
お金なら多くて200万v、分けたら1人50万vだぞ?そこにこの猫が入ってみろ。
種族戦争勃発の危機だ。
この猫が「報酬にゃんていらないにゃんにゃん」と言えば認めるが、見てみろ!あの汚れきった眼、お金が好きで好きでたまらない顔、下心の塊みたいな顔してるじゃないか。
そんな危険で下品で危ない野良猫を飼う事はお母さん認めません!
「ワタにゃん、クゥ、ひぃにゃん、....ボリボリ、、フロー」
....、ボリボリ...プー残念だな!この猫は拾ってくれたキミの事をクッキーだと思っているぞ!
飼い猫に食われる。そんな身体をはって、心を削ってまで笑いをとりたいかプー...立派すぎるぞ。
「私はゆりぽよ、キティって呼んでニャ」
ほら見ろ。もう仲間になった気でいる。
それに、ゆりぽよ で キティ...完全に頭オカシイ奴だしょ。
名前に掠りもしてないあだ名を自ら名のって...腐ったトマトみたいに紫色の髪で所々ピンクのメッシュ...。
腐ったトマト や ナスビ でいいんじゃないのか?
それより、さっきの戦闘時と今の性格、この温度の差は何だ?
コイツもアレか、ワタポと同じでスイッチ入ったら危険!みたいな感じか?
そーゆーイカレたヤツはワタポだけで充分だし、今フローって言ったよね?
フローってあのグルグルぱーだよね?アイツとわたしを間違えた?いや...確かにエミちゃん と言ったハズだ。
ならわざとか?
このクソ猫...尻尾つかんで2、3回振り回してブン投げてやろうか。
わたしが色々考えているうちに、挨拶を済ませ完全に溶け込み始めていた。
まずい、ここでガツンと1発エミリオ様の恐ろしさを植え付けておかねば...よし。
「ゆりぽよ、キミは何歳?」
「16ニャ。フローは何歳ニャ?」
「大人の20歳。それと、エミリオさん ね」
「20歳でその感じ、ぶふぉ、終わってるニャ」
殺すか。
「エミちゃ、何で武器持つ!?」
「コイツは生かしておけん!」
止めてくれるなワタポ、ケットシーとの全面戦争?望む所だ。どいつもコイツもケットシーってヤツはわたしを怒らせやがって、猫刮ぎ駆除してくれるわ!
「カッコイイ剣だニャ」
「は?」
「フローに似合うニャ!」
「お、おう。まぁそうだろうね」
「私の武器はこれニャ」
何だ?突然武器の話をし始めて...その武器さっきも見てたけど、本当に剣と弓の合体みたいな武器なんだな。
近接戦闘もするのでハンドガード付き...中々のデザイン。
センスは認めよう。
「私フローの事好きニャ。一緒に行ってもいいかニャ?」
「....そっかそっか好きか。仕方ない。今回だけだよ?」
「フッ、チョロいニャ)....よろしくニャ!」
「「「 (猫なで声...) 」」」
最初はクソ猫だと思ったけど、よく見ると可愛らしい子猫じゃないか。それにわたしの事を好きなのか...カワイイ奴め。
仕方ない。今回だけは同行を認めようではないか。
心は広く、深く、それがエミリオさんだ。うんうん。
自分の心の広さと器の大きさに自分で感心していると猫騎士が宿屋までわたし達を迎えに来た。
「せ、世界樹のま、前まで来て、くださいニャ」
怯えているのはハロルドのせいだろう。
面倒な行動をとられるよりはいい。
わたし達は今度こそ世界樹を見る為、二階層へ。
なぜ世界樹を見る事になったのかハッキリ覚えていないが、見たい気持ちはあるし丁度いい。
先に到着していた王猫さんはわたし達の到着を確認し、猫語を喋る。すると世界樹は徐々にその姿を露に。
まさに世界樹。
その幹はわたし達4人と2匹が手を繋ぎ合って包んでも両端の手を掴めない程太く大きい。天辺は靄を貫きそびえ立つ。世界に根付いた樹木...圧倒的で神秘的な存在感はその名に相応しい。
「これが世界樹...」
珍しくハロルドが言葉を漏らす。半妖精のハロルドは沢山の木々を見てきたハズ。それでも世界樹の存在に驚くとは...本当に凄い木なんだな。
「それで、ワタシ達に世界樹を見せて一体何を?」
「うむ、世界樹の根を見るニャ」
見上げていた目線を下げ根、と言っても地面の下ではなく地面に一番近い部分。そこを見ると七色に揺れ輝く壁が存在している。
「あれ、空間魔法!?」
空間魔法は空間と空間を繋げる魔法。
例えば今わたしが空間魔法を使って扉を作り、その扉の先をあの宿屋に設定すると1歩で宿屋前まで移動出来る便利魔法。
簡単に言ったが超高難度魔術の1つだ。
その空間魔法の扉をあれ程大きく保てるのは世界樹の魔力あってこそだろうか。
人間が窮屈な思いをせず通過できる大きさ、まさに扉だ。
「うむ、この先はケットシー達が腕試しをする場所へ繋がってるニャ。そこで1勝すれば貰えるモノを持ってくるニャ」
腕試し...1勝...よく解らないけどそこで勝てば弓素材が手に入るのかな?なら迷う必要はない。
「行こう、余裕っしょ」
「うん、行こう!」
「おっけー!」
「戦うのね、了解」
いい返事だ。
それでこそ チームエミリオだ!
ゆりぽよは宿屋の時とは違った顔で頷いた。
この先に何が待っているのか。猫ぽよは知っている様子。しかしまぁ入ってみればわたし達も解る事。
迷わず空間魔法の扉を潜る。
一瞬身体が浮く感覚、そして地に足がつき空間移動は終わる。
さて、どんな場所に到着したのか。眼の前の世界を確認する為に頭をあげようとした時、驚く程大きな歓声?がわたし達を貫いた。
数えきれない程の人間...ではない生き物が四方八方から大声をあげる。
「なにここ...」
「みんなは...観客 かな?」
「そニャ、ここは闘技場ニャ」
「闘技場!?バトルすんの!?誰と!?」
「十二星座が暇潰しの為にぃケットシー達と戦う闘技場、ここで勝てば凄い弓が貰えるニャ」
「「「「 ....は? 」」」」
なんの説明もないまま空間移動してしまったわたし達は完全に今の状況へついて行けてない。
ただ声を合わせてクチを開く事しか出来ない。
「エントリーして待機室へ行くニャ、詳しい説明はそこでするニャ...ここに来た時点で戦って勝つ以外にぃ帰る方法はないニャ」
何だが面倒そうな場所に送り込まれた気がしてきた....。
やっぱりわたし、ケットシー嫌いだ。
◆
牡羊座、牡牛座、双子座。
蟹座、獅子座、乙女座。
天秤座、蠍座、射手座。
山羊座、水瓶座、魚座。
これが十二星座と呼ばれる星霊の中でも段違いの存在らしい。
今わたし達がいるこの場所はケットシー達が腕試しをする場所、と聞いていた。
しかし昔は悪さをしたケットシーを送り込む場所だったらしく、十二星座の誰かと試合をして勝てば帰れる。負ければ勝つまで帰れない場所らしい。
このルールは今でも適用されていて、腕試しに来たケットシーは負ける度にこの世界で修行し強くなって戻る。
それが理想。
しかし現実は違う。
この星座世界へ行って、戻って来たケットシーは存在していない。誰も戻って来ない。
でも腕試しに行くケットシーは存在する。
理由は簡単だ。
星座に勝てば[星神の弓]と呼ばれる名前的にもぶっ壊れ性能が期待できる弓を貰えるからだろう。
そんな凄そうな弓を背負っていれば誰だって「あの人 最強じゃね?」と思う。
わたし個人もその弓を背負ってバリアリバルの各酒場や集会場を意味もなくのし歩きたい。
しかし今わたし達がここに来た理由は調子に乗る為にその弓をゲットしよう!という訳ではなく、猫族の里 シケット の空を覆う靄を射ち抜く為に必要だからだ。
戦いの方法は闘技場でやる事と言えば1つ。戦闘だ。
勿論ルールは存在している。
死んだ時点で星座の勝ち。
相手の人数に合わせて星座も同じ人数で戦う。
アイテムは無し。
戦闘中フォン禁止。
死んだ時点で星座の勝ち は どういう意味なのか猫ぽよに聞いてみると、面白い答えが返ってきた。星座は怪我もするし痛みも感じるが、死ぬ事はないらしい。だからこっちが死ねば星座の勝ちになる。
死ぬ事はない...か。
こちらは4人と2匹の6だが、5人でやる事になった。
クゥは本来ワタポとセットなのだがそれは認められないらしく、今回はお休み。
正直言えば フェンリルを使わない手はないと思っていたので少々ガッカリ。
相手は本番までどの星座が出て来るか解らない。
星座側もわたし達の情報を何一つ持っていないので、この初戦で勝利しなければ情報を得た相手に2度と勝てないだろう。
しかし...落ち着いて考えてみれば凄い話だ。
魔女、人間、半妖精、魅狐、猫人。種族が違う5人で十二星座、星霊と戦う事になるとは...こんな体験もう2度と出来ないだろう。
今回の試合は5人で1チーム、チームエミリオ と言った所か。
先に何勝ではなく、絶対全員が戦って、最後に勝ち点が多いチームが勝利となる。
簡単に言えば....先に何勝とかじゃ戦えない場合もあるじゃん!つまんね!
とりあえず全員戦ってさ、終わった後にどっちが多く勝ったかで決めようぜ!
って感じだ。
本当に十二星座の暇潰し。
だから戦えないのはダメ。って事だろうか...そんな戦いたいなら悪魔やらに喧嘩売ればいいのに。アイツ等なら喜んで買うし悪魔が減ればみんなハッピーじゃんね。
星座の街とかあるみたいだけど、わたし達は行けない。
勝てば星霊達に認められて街を自由に歩けるらしいし、ここは是非勝ちたい...と言うか勝たなきゃ帰れないし弓貰えないしヤバイ。
試合まであと1時間 。
この控え室?待機室?に入れるのはエントリーした者だけで、入った時点で試合が終わるまで出られない。
星霊魔法がかけられていて、傷や体力、魔力に武具までも完全回復。
食べ物に飲みのも、シャワーとトイレは勿論、ベッド等まで用意されていて最高にくつろげる空間。
「~~~っ...ねっむ」
大きなアクビが出る。
暇でやる事もない状態だからなのか、プーが寝ているからなのか...、
「プンちゃんが眠ってるの見てると...~っ、眠くなるわよね」
「ふにゃ....」
プーが眠っていると全員が眠くなる謎の現象に名前をつけよう。
何がいいか...うーん、......。
◆
試合開始まで残り10分を切っていた。
プーが寝るとみんな眠くなるあの現象に名前をつけるつもりだったが、まさか呑まれるとは...恐ろしい狐だ。
わたしだけではなく、全員が眠ってしまっていた。
15分前に大きな鐘が鳴り響き睡眠地獄から解放され、今では全員スッキリした顔をしている。
あっちの世界では夜になった頃だろうか。
蜘蛛退治に始まり、星座と試合で終わる1日...。
随分と濃厚な1日だこと。
「みんにゃ、ちょっといいかニャ?」
残り時間7分の所で猫ぽよが話す。
「この試合にぃ勝てば弓と星霊街を楽しめる権利を貰えるニャ」
それは聞いたぞ?
ゲキヤバ弓とウハウハ権利。
最高じゃないか!さっき雑誌でみた[星屑パフェ]が気になるし勝利した後に食べて、それから靄をサクッと消そうかな、と思っていた所だ。
「その他にぃも、1つお願いを叶えてもらえる権利 も貰えるニャ」
「ゆりぽよ はそれが欲しいんだね?ボクはいいよ」
プーまぢかよ。
「私も構わないけど」
ハロルドもかよ。
「うん、いいよ」
ワタポまで。
星に願いを~なら靄消してもらったり悪魔来なくしてもらった方よくないか?
んでも、まぁ、うん。
「いよ、それキティぽよ貰いな」
いっか。この世界だけでしか使えませーん!とかだったらテンション下がるし、本当にそうなりそうだし。
「ありがとうニャ!私も頑張るニャ!」
「おっけー!頑張ろうね!」
「クゥも連れて行っていいよね?」
「いいでしょ」
「んだんだ。来ちゃダメって言わない星が悪い」
腰のポーチとフォンをテーブルの上へ。
武器と防具、装備品の最終確認を済ませ、闘技場へ続く細い通路を進んだ。
星座チームはもう到着している様子で溢れ湧く観客。
わたし達への心無い言葉も飛び交う。
「うわぁ~...すっごい行き辛いね。ワタシこーゆーの苦手」
「ボク達完璧 悪者じゃん!」
「弓を貰えるなら悪者でも何でもいいじゃない」
「うっへっへっへ、お宝全部かっさらうぜぇ、ひひひひ」
「悪い顔してるにゃフロー、キャッハッハッハ、お宝はにゃいが~ お宝はにゃいが~」
空間移動前と控え室でのゆりぽよは何処か曇った表情だったが今もうその雲はない。
全員最高の敵顔になった所で歓声溢れる闘技場へ悪者チームが乱入する。
◆
楕円形の闘技場。
そこで今から十二星座のどれかと戦う。両チームが出揃って星の数程いる観客が一斉に煌めく。
魔女であるわたしは細剣。
人間のワタポは熱を持つ剣。
半妖精のハロルドは芸術的造型の剣。
魅狐のプーは身の丈程あるカタナ。
猫族のゆりぽよは上下に翼刃を持つ弓。
対するチーム星座は...誰が何の星座だ?
天秤を持つ黒髪男...天秤座か?
大剣を背負う金髪の男は...何だ?
剣と盾を持つ銀髪の女性...あれも謎。
鉄の弓と鉄の鎧で身を固める男、ありゃ間違いなく射手座だ。
最後は...あれ?1、2...6人いないか??
「あにゃー...双子座がいるニャ。これはちょっと面倒だにぇー」
「双子...あの真っ白髪の女の子?双子とかズルくね?」
と言った所で「私達2人で1人です」とか言われるんだろうな。
ならこっちもクゥいいだろっての...。
天秤座、射手座、双子座、謎2。これが今回戦う十二星座の5人。
「下界から遥々星霊界までやって来たあの者達!狙いはズバリ!星神の弓!さぁ星霊界最強の十二星座達は守りきる事が出来るのかぁぁっ!!」
おぉ!司会まで居るのか!
くっそー!ここに居るのがみんな星霊ってのがオイシクない!
これがみんな冒険者達ならわたしの存在を見せ付けるチャンスなのに...まぁいい、この盛り上がりだ。ここで華麗に、優雅に、少し切なく舞えば星霊界で有名になれるチャンス。どうせなら目立ちに目立って帰る。
「おぉっと!?今回の相手は猫耳可愛いケットシーだけではなく、人間達もいるぞぉぉぉっ!!これは歴史上初の戦いが見れそうだ!早速両チームの初戦を始めたいと思います!さぁ、記念すべき初戦は誰が出て来るのかぁぁぁぁっ!」
司会すっげー楽しそう!
かぁぁぁぁっ!とか、やってみたい。
「誰にゃ?最初に出るにょは?」
うむ、初戦は大事だ。完全アウェイでの初戦は落とす確率が高い一戦だがここを獲れば一気にチームは加速する。
謎2は絶対イヤ。双子も無理。鎧星人もできれば避けたい。あら、天秤しか残らないや。
「天秤が出てきたらわたし行く」
先に言って、出て来る相手を見て決める作戦。これは賢いぞ。さすが天才エミリオ様だ。
「おっけー...それじゃボクはあの大剣がいいかなぁ」
「私にゃ...射手座がいいニャ!双子座は無理ニャ」
やはり脅威は双子座か。
2対1の時点でちょっとヤバそうなのに相手は星霊でそれも十二星座の双子。個々の能力も高いだろうし双子の連携はハメワザだろう...双子戦はダルそうだ。
「どうしよっかな...双子座も確かに脅威だけど...あの銀髪の人...凄い雰囲気がある」
「そうね...一番雰囲気があるのは間違いなく銀ね。私が銀を貰っても?」
「いいの!?それじゃワタシは双子座ね!」
あの銀色...確かに落ち着いていると言うかクール気取っててヤな感じだ。
これで戦う相手は決まった。
わたしが天秤座。
プーが 金髪大剣男。
ゆりぽよ が射手座。
ハロルドが銀色女。
ワタポが双子座。
恐らくこの足下にある虹色のラインの中へ入った者が対戦者として認められるシステムだろう。
相手は誰が入ってくるか、それでこっちの動きが決まる。
「あら...初戦はエミリオね」
ハロルドが少々残念そうに声を漏らす。わたしは「え?」と言いラインの先を見ると...黒髪を揺らし謎のマスクで眼元以外を隠した黒魔術師オーラむんむんの...天秤座が闘技場に立ち、こちらを見てた。




