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プロローグ★
大変ご無沙汰しております。逢沢くいなです。挿絵有りの回は★がタイトルに入ります。以前何度か立ち寄って下さった方、はじめましての方もお気軽に感想等頂ければ嬉しいです。出来るだけ読みやすくしようと思いますので、よろしくお願いします。
薄暗い洞窟の中、青白い鬼火を纏わせて現れた異形の者は言う。
「ようこそ、地の牢獄へ。」
「ろ、牢獄・・・?!」
「そう。ここはお前達人間が地獄と呼ぶ場所だ。」
それが僕達の出会いだった。
ここは全ての始まり、そして終着の地。
ここで全ては生まれ、ここに還る。
人々を襲う「獄生」と呼ばれる異界の生物。
幼い頃から仕込まれた戦闘術。
度々現れる獄生を滅するのが僕達の務めだった。
僕達は何の為に戦うのだろう?
ひたすらに力を求め、得たものは死ねない身体に永遠の孤独。
契約において失ったものは多く、大きな犠牲と共に新たな使命が与えられた。
ーーー神殺し。
誰にも悟られてはならない僕の使命。
僕は何度でも嘘をつく。
この世界を守る為にーーー。