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いたずら感覚で
「それで、あなたが今回の事件の黒幕だっていうの?」
翌朝の学園長室。手を組んで学園長は目の前の小さめな女の子を見据えた。その周りには眠たげな目を擦る燈馬を始めとした面々。奈々だけは唯一燈馬の腕にしっかりとつかまっていた。
「はい。燈馬がいない腹いせにいたずら感覚で。」
まったく悪気はないと言いたげな表情で奈々は答える。学園長は一つため息をついた。
「で、因みにあの5人は?」
「適当に催眠術掛けただけですよ。」
四天王を始めとするあの五人はどうやら、奈々に催眠術を掛けられた上で操られていたらしい。
「で、何が目的なのかしら?」
「燈馬、頂戴!」