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我に任せよ
「理解能力のない奴め。こちらに魔力攻撃が効かない事がまだ分からないのか。」
『ならば、無効化できないほどの魔力を送り込んでやろう』
紫電走るその魔力弾は、一直線に4人の方へ向かっていく。だが、突然苦痛の表情に顔をゆがめた。
「なんだよ、この力…。無茶苦茶じゃないか…」
その途端、燈馬の首を絞める摩訶不思議な力は終わり、彼はやっと息をつくことができた。
「4人分あわせても魔力を無効化しきれないとは…」
余程魔神の放つ魔力の量が多かったのだろう。謎の4人衆は苦悶の表情だった。
「さぁて、ここで一気に型をつけるわよ!」
ナナリーが骨を鳴らしながら前に出てくる。日和見的な彼女、全員から怒られたのは無論だった。
『我にまかせよ、このままこれらの愚弄を葬ってやる』
とどめとばかりに魔神が腕を振り上げる。しかしだった…。
「四天王が何やってるのかな?」