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トーマがぁ~
「ひぐっ、うぅ…」
頭を抱えながら半泣き状態で教室に入ってくるミリィ。その後ろから着いて来る燈馬。
「どうしたの、ミリィ!?」
いまだ教室に残っていたリーナが駆け寄る。ミリィはワッと泣いてリーナに抱きついた。
「トーマがぁ、トーマがぁ~」
「何、トーマがミリィに何かしたの?…ちょっと、トーマ!」
リーナが詰め寄る。教室にいたほぼ全ての男子も燈馬が逃げ出せない様に構えた。
「トーマ、ミリィに何したの?まさか、ナニしたとか言わないでしょうね!」
「リーナ、お前は口を慎め。はぁ…。ミリィにキスされそうになったんだよ。それを妨害しただけだ。」
「あ、そうなんだ。じゃぁ、ミリィが悪い。ミリィ、抜け駆けはダメよ?いくら人気があるからって、早まった行動はするものじゃないのよ。」
そう言って、スタスタと自分の教室へと戻っていった。男子達もその場を引いたのだった。
反ミリィ派の方々!反旗を翻せ!