私から言わせれば
「誰だ、そこにいるのは!」
「リーナの馬鹿野郎。いることがばれただろうが。」
「あー!また私のせいにするんだ?」
もはや傭兵そっちのけで喧嘩する二人。あからさまに無視された事が気に障ったのか、二人の傭兵のうち一人が自分の武器と思わしき銃を抜いて空に撃った。その音で燈馬たちはやっと静かになる。
「お前ら、何やってんだよ、こんな所で。ここはな、傭兵様の土地なんだよ。」
「また自分勝手な事言って。何が傭兵様よ。女の子苛めて、それでも兵士の端くれ?私から言わせれば、脳味噌が紙切れほどしかない馬鹿ね。」
「ガキが、言わせておけば…」
二人が自分の武器を構える。ニヤリと笑ったリーナ。
「へぇ、そんなおもちゃで私に勝てると思うんだ。スカイッククラス筆頭の私に?」
そういうが早く、太もものホルスターから銃を抜き、両手に構える。両足に魔方陣が展開したと思えば、彼女の体は宙に浮いていた。
「じゃぁね、バイバ~イ」
大量の魔力弾が撃ち放たれる。両方の銃から雨あられの如く飛び出て、傭兵に向かっていく。
「キャハハハハハハハ!」
そして、どうやら戦闘狂のスイッチがオンになったらしい。容赦なく撃ちはなっていた。
「おい、お前大丈夫か?」
傭兵の事はリーナに任せ、燈馬はもう一人の少女の方へ向かうのだった。