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分かったよ
ミリィが起きたのは日が落ちた頃だった。どうやら午前中にあの泉へ向かったのが疲れたのだろう。
「お腹すいた。」
「何か食っていくか?」
ずっと燈馬は起きていたのだろう。遠くを見ながら聞いてきた。
「ううん、トーマのご飯が食べたい。」
「分かったよ。何か食いたい物はあるか?」
「プリン…」
分かったよ。と返して燈馬は立ち上がる。ミリィも燈馬の横に立った。
「手、繋ご?」
ほっそりとした手を差し出してくる。一瞬迷った燈馬だが、肩をちょっと竦めて見せた。
「分かったよ。」