なんだよ、それ?
ずっとプリンを連呼するリーナは、燈馬に鉄拳制裁を加えられ、床にうずくまっていた。やがてミリィも引き剥がすと、キッチンへと足を運ぶのだった。どうやら、本当に彼が料理係になってしまったようだ。
「ご飯ご飯ご飯~!」
立ち直りの早いリーナがいち早く食卓に着く。ミリィは食事の準備の手伝いをしていた。
「リーナ、お前も手伝い位しろよ。ミリィを見習え。」
燈馬がちょうど隣に立ったミリィの頭をポンポンと叩いた。満足そうな笑顔で目を閉じているミリィ。
「あ~!またミリィだけだ!私に対して優しさはないの?」
「生憎、怠け者に与える優しさを持ち合わせてない。因みに、近日中にはナマケモノにやる餌さえなくなる予定。」
言葉を租借するように解釈するリーナ。やがて完全に理解したのか、ガタッと席を立った。
「トーマぁ~。そんな事言わないでよ~。」
甘えるように正面から燈馬に抱きつくリーナ。首筋に息が掛かる。確信犯であるが。
「手伝いしろ。手伝い。」
あっさりと撃破されてしまった。唖然として一歩二歩と後退するリーナ。やがて壁に背中が当たると、ヘナヘナと崩れ落ちた。
「ま、まさか…。今日友達から借りた“男を虜にする方法186選”の一つが効かないなんて!」
「よし、リーナは飯が食べれないようだ。二人で食べ始めるか、ミリィ。」
「うん♪」
「食べます!片付けは私に任せてね!」
すいません。アンケートはもう少し後にさせてください