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異世界冒険少女  作者: 柊 亮
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剣士見習いのパメラ

第6話 剣士見習いのパメラ


私とシェルピーは、必死で走り…剣を取る頃にはクタクタだった…


ボロボロの剣は、予想以上に重く持つ事もままならない…


こいつ…わざと鉄にしたな…


パメラ『あの…剣士さん持てません…』

シェルピー『私も…』


レクサム『だな』


と…言い大きな声で笑った彼を見て…

イライラを募らせる。


私が初めて怒りを覚えた瞬間だった…

と同時に悔しさも抱いた瞬間でもあった。


私は泣いていた。

シェルピーも釣られて泣いた。


レクサムは驚いた顔をして…

「そんなつもりは…」という表情をしながら心配そうに近づいて来た。

こんな事で泣いていたら…いつまでも彼の足手纏いになる分かっていた。


分かっていたが…あの時の私には、どうする事もできなかった。

そう…不意打ち以外は…


近づいて…

余裕をこいているレクサムが、困り顔でお姉さんの方を見ている隙をついて渾身のパンチをお見舞いする。


はずだった…


彼は背を向けながらも…空いている手を使い私の小さな拳を受け止めた。

そしてこう呟く…


レクサム『残念…お前が俺に勝るのは一体いつだろうな…』


と…彼のその言葉を聞いた時…

彼が見せた「テヘ顔」を見て…

私は、初めて性格の悪い人と出会った気がした。

2度泣きしたのも初めてだった…


でも…教えて貰った…どんな時も敵に油断を見せてはいけないと…

こんな人でも…今になって振り返ると沢山の事を、教えてくれた大切な存在だ。


レクサム『あとは…馬車も必要だな…こいつらを、いざとなった時に隠せて…時間稼ぎ出来る荷台も必要だ。』

レクサム『荷物持つの怠いし…引っ張らんでも勝手について来る賢い馬も欲しい…』


涙でぐしゃぐしゃになった私の顔を…

優しく微笑みながら拭いてくれるニイさん…

とても…レクサムのお姉さんとは思えないほど正反対だった…


でも何故…10年も前から会ってこなかった。

ニイさんの剣の腕前を、見なかったのか…

それは…「魔法」と言う…


「魔導協会」…全ての魔法を管理し…魔法を扱う者である…「魔法師」を指揮する。

最高機関によって登録されている(すべ)を扱えるからである。


その他には「剣法」と呼ばれる…魔法を、剣技に組み込んで扱うことの出来る。

(すべ)も存在し…

その数は、魔法と並んで日々数を増やしている。


魔法は、その「魔導協会」によって登録

されていれば…そう呼ばれ…それを扱う者たちを、「魔法師」と呼ぶ。


中には「公認魔法師」と呼ばれる。

魔導協会により正式に認められる…

全ての魔法師が憧れる者たちも存在する。


ニイさんも、その公認魔法師の1人であった…


魔法とは反対に魔術が存在し…


魔導協会によって登録されていない…

無法と化した(すべ)を扱う者たちを「魔術師」として呼び忌み嫌い…

また、それらの者たちを始末する決まりが、魔導協会によって定められている。


また、魔法を扱うには、「魔力」と呼ばれる。

エネルギーの様な力が必要になる。

人によって魔力に属性が宿っており…

それらを「魔力属性」と呼ぶ。


宿している者たちが比較的多い魔力属性を…


「基本属性」

『炎・水・風・雷・土』があり…


さらに、宿している者たちがその中では極端に少ない属性を…


「希少属性」

『光・闇』がある。


レクサムは、存在こそ知らないが他にもあると後に言っていた。


魔法と剣法は、人々が個々で日々磨き上げ編み出される(すべ)であり…

一方で弓や槍などは

それぞれ「弓法」や「槍法」として分類されている。


次の目的地は…

「王立国」…王が建国し治める国のこと。


「リートグルム」…

自然と共に暮らす人々の国…

そこに向かうまでの道中…また新たな出会いが訪れる。

これも…この不思議な力によるものだろうか…


私は、宿屋に泊まると…

今までの微かな冒険を古い本にまとめた…






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