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異世界冒険少女  作者: 柊 亮
30/36

魔王と魔王

第30話 魔王と魔王


ドォォォォォ…

ドォォォォ…

ドォォォ…


ムーガル『来たか…』


都市の中心街からでも…その姿が確認できる。

あれが魔龍…


魔導兵団A『なんという大きさだ…』

魔導兵団B『あれでは、都市の一角など覆い尽くすほどではないか…』


レクサム『あいつ…』

レクサム『あの魔王よりも…遥かに強い…』

レクサム(だが…妙だ…まるで突然と姿を現した様な…)


ガルドット『王国魔導兵団を此処に集結させよ!事態は、常に最悪のケースを想定しろ!』

ガルドット『あれが…魔龍セルターン…急ぎ!「不可侵結界」で王国中を包む!』


ムーガル『その必要は無いガルドット…』


ガルドット『陛下それでは…』


ムーガル『結界は既に施してある…』


ガルドット『なんと…これは…』


ムーガル『魔龍は、此処で迎え撃つ…』


レクサム『王国中を覆う結界術で、魔龍を閉じ込めたか…』


ゼイル『おいおい…何という「魔力質量」を持ってやがる…』

ゼイル『魔法の同時発動は、それ相応の「魔力質量」と「魔法技術」が必要なはずだ…』


レクサム『打ち破るにも、それ相応の魔力質量が必要になってくる…』

レクサム『結界術は、魔力質量によって強度と性能が変わるからな…』


シェルピー『それだけではありません!見てください!建物すべてに別の結界術が施されています。』


ニイ『このような結界術は、見たことがありません…』

ニイ『ほとんどの結界術は、自身の周囲を護る目的で扱います。』


レクサム『ああ…まさか、すべての住民だけで無く建物にまで可能とはな…』


セルターン『ウォォォン!!』

「風の魔術 ヒュドゥ・マーゴア」

ゴォォォォォ!!

ドゥゥン!!


ムーガル(私の結界術が歪むほどの魔術…)


ムーガル『さて…魔龍よ…私の魔法は、結界術で覆わなければ使用出来ない程に…力任せだ…』

ムーガル『その身で受けると良い…』

ムーガル『「ハンドレッド・インファイト」』


ドッドッドッドッドッ!!

ドドドォォォォン!!


レクサム『まともに…向けると都市一つ消し飛ぶ威力だな…』


セルターン『ウォォォォン!!』

ボコボコッ…

ドドドドドドッ!!


ムーガル(私の「魔力特性」を前にしても…それに追いつく不死身の魂…これが魔龍の持つ「魔力性質」か…)


ガルドット『あれが…魔力特性「インファイト」…魔力属性である「雷」に宿る力…』


ムーガル『太古より災いを招く悪しき龍よ…「四大精霊」より受けしこの力…その圧倒的な武を持って其方を鎮めよう…』


セルターン『ウォォォォォォ!!!』


魔龍の断末魔が都市全体に鳴り響く…戦いは一瞬にして幕を閉じた。


ゼイル『倒したのか…』


レクサム『数多の王国討伐隊でも敵わなかった…あの魔龍をこんなあっさり…』


グラドール『おや…彼方(あちら)は片が付いた様ですね…』

グラドール『と…なると…残すは、もう一つの脅威である…魔王ベンガロのみですか…』


レクサム(だが…まだ他にもいる…)

レクサム(この気配…何処かで…)


ザグッ!

ドドドドドドドド!!


グラドール『この音…』

グラドール『通り癖に周囲を傷付けるその力…』

グラドール『確かに覚えております…』


ベンガロ『貴様はグラドールか…』


ザグッ!

ザザザザザザー!!


シュッ!

ドグゥン!!


グラドール『相変わらずの…』

グラドール『敵味方の区別の付かない気性の荒さですね…』


グラドール『まぁ今の(わたくし)は敵ですが…』

ベンガロ『魔王として落ちぶれはしたが…貴様の魔術は今もなお…廃っておらぬか…』


ドドドドドドドドー!


グラドール(あれが…魔王ベンガロの持つ魔力特性「ブレイク」ですか…)

グラドール(それは、切り裂く生命や物質を破壊し尽くす凶悪な力…)


グラドール『確かにですが、このまま野放しにはできない存在ですね…』


グラドール『攻撃範囲からして…得意な「伸縮魔法」で補う戦闘形式を取ると…』

グラドール『変わっていませんね…英雄軍を避けて…ただひたすらに「100万人の兵」を殺して来た貴方は…』


ベンガロ(我が意思に反して…確実に此奴に敵意が湧く…)


グラドール『全ての出会いには意味がある…こうして相対した意味も当然ある訳です…』


グラドール『今ここで…貴方を倒します。』

ベンガロ『今此処で貴様を殺せと…』


グラドール『召喚術…上階「魔蟲ゼビド」』


ズズズ…

ブブブブ…


ベンガロ(あれは…「魔境大陸」に棲まう魔蟲(まちゅう)…あの針に備わる猛毒は触れるだけでもあらゆる生命を死に至らしめる…)

ベンガロ『だが…我ら「魔王」は!無から生まれし生命を卓越した存在!』

ベンガロ『待ち受ける死を招く猛毒など…無意味であるぞ!』


グラドール『果たして…それは…どうでしょうか?』


グラドール『確かに…魔蟲ゼビドの猛毒は、あらゆる生命をも死に至らしめる。所謂…「魔力性質」を持ちます。』

グラドール『そして…我ら魔王には、「死という概念」が存在しない…』


グラドール『すべての生命には「感情」や「老衰」がある弱き存在です。ですが…』

グラドール『互いに分かち合うこともできる…』


ベンガロ『それは…貴様も同じことだろう…』

ベンガロ『魔王とは、闇を統べる存在…』


ベンガロ『貴様は、その「起源」を冒した…醜き存在なのだ…』


グラドール『あらゆる生命を断ち切る手段は、この様に無数にある…ですが…魔王(われら)には、その手段のほとんどが通用しない…』

グラドール『もう良いでしょう…』

ズズズズ…


グラドール『では…どの様にして…魔王を倒すのか…それは、我らの核となる「魂」にも届き得る…「魔法文明」が生んだ「魔法術」…』

グラドール『それが鍵です。』


ベンガロ『今なんと…』


グラドール『闇の魔術「序章の盤面」』

パチッ

ズゥゥゥン!


ベンガロ『暗闇か…』

ベンガロ『闇を統べる我らには、暗闇などまるで意味をなさない…』


ベンガロ(だが…なんだ…此処は…目の前には、巨像…これが此奴の「魔力特性」なのか…)

ベンガロ『巨像の頂き…そこか!』

ヴゥゥゥン!!


シュゥン…

ベンガロ『!?』


グラドール『此処は、時の流れが一切存在しない…元の世界とは隔絶した場所…』

グラドール『「魔力特性」には、極稀に魔力の中に「自身の世界」が存在するものもあります…』


ベンガロ『それが貴様の力であると…』


グラドール『これが…その内の一つです。』


グラドール『生命を持ち得ない…魔王(われら)には、魂そのものを打ち滅ぼさない限り決して倒すことはできない…』

グラドール『魔法とは、見えない概念にも届き得る…』


パチッ

ゾゥン…


ベンガロ『「収納魔法」か…取り出すのは…』

ベンガロ『あれは虹色に輝く「魔導剣」…』


グラドール(いつもの散歩のついでにあ

る国から盗んで来た。何て言えませんね...)

グラドール(いくら...転送魔法で盗んで来たとは言え...あれは中々のスリルでした...)


グラドール『虹剣こうけんエミール...7つの属性を秘めると言われる魔導剣の傑作と聴きます。』


ベンガロ(魔導剣…確かに持つ者の魔力質量によって…その真価を発揮する…あの英雄軍でも形は違えど確かに有していた。)

ベンガロ(我を此処に引き込んだのは…紛れもなく…元の世界と完全に隔絶する為…)


グラドール『剣は久方ぶりですね…』

グラドール『あの者と相対した時以来でしょうか…』


ベンガロ(故に、自身の戦い方を隠す為か…)


グラドール『(わたくし)は、自身に掛けた「暗示魔法」によって他者の「感情」と「思考」が読めます。』

グラドール『そうですね…あながち間違っておりません…』


シュゥ!


ベンガロ『此奴…いつの間に背後に…』

グラドール『ですが…(わたくし)の方が優っていた様です。』


ドスッ!

グラドール『この剣を扱うのは、初めてですが…魔王である貴方を貫くなど造作もありません…』


ベンガロ『ぐっ!?』


グラドール『貴方を引き込んだのは、紛れもなく…他の者を巻き込むことになりかねないから…になります。』

グラドール『魔王が持つ「魔力性質」は、魔力を持つ者には少なからず影響します。』


グラドール『(わたくし)の様な脆弱な存在でも…十分に身体を犯してしまいますからね…』


ベンガロ『貴様…すべて見越していたと言うのか…』


グラドール『はい…(わたくし)の強みは、手数の多さですので…』

グラドール『そして…これが最後の一手です…』


ドグゥン…


ベンガロ『貴様は我を滅しても…何も変わらぬ…人間と分かり合えた魔王など…』

ガタッ!


グラドール『魔王は滅びる時も…無に帰るですか…』


?『これが…英雄軍の力…』

?『確かに壊し甲斐がある…』

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