表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界冒険少女  作者: 柊 亮
3/33

一人の青年と無垢な少女

第3話 一人の青年と無垢な少女


私の生まれ育った村は…

『ヴァラメンス共同国』という国の最南部にあるらしい…


つまりは田舎の村である…

共同国とは、一切の争いを無くし…身分を緩和させ…人々の意見を聞き入れ…より良い国作りを目指す国に区分されており…

今まで一つも争いが、起こらなかった国の一つとなっている。


人々の噂では、国王様がかつて…多種族間との戦争を終わらせるために立ち上がった「英雄軍」の、一人だという話が広まっている…

更には大変…国王様は人見知りだそうで、ごく一部の者たちしか顔を見せない噂が、返ってこんな噂になったと呟く人も居るのだとか…


森を抜けるとそこは、一面に広がる草原と遠目に見えるヴァラメンスの、中央都市である「ハバン」の街が広がっていた。


建物は高く街の中に入ると、周りが入り組んでおり思わず迷いそうになる…


その街には、高低差があり…階段の次に階段…さらに登り降りと上下が入り組んでいてとてもオシャレであり…不思議な街並みをしていた。


そうこう思っていると、突然何処からか呼び止めるような声が聴こえる…


『おい!』


その声の主は、壁を背に座り込んでいる1人の青年だった。

ふと私は、びっくりして固まった声を出した。


パメラ『はい!』


そのまま青年がこう呟く…


『お前…ここが平和な国だって思っているのなら大間違いだぜ…』

『お前は気付いてないだろ?さっきからおっさんらが、お前のことをジロジロ見ているのを…』


周りを見ると…確かに、おじさん達が広場の端に立っている。


パメラ『でも…道行く人達を、眺めているだけかもです…』


『はあ…いいか覚えておけ…此処は、この国一子供や女たちが何者かに攫われている場所だ。』


パメラ『でも…そう言って私を、攫おうと思っていませんか?』


『おう…そうだ…その危機感がお前には必要だ。今気に入った!タダでお前を守ってやる!』


レクサム『俺は、レクサムだ。』


パメラ『私は、パメラ・イズ・マーシェルです。』


レクサム『実は金に困っていてな…丁度良い賞金稼ぎ依頼が、あったからここに来た。』

レクサム『でっ!お前が、丁度良く来たから変態共を誘き寄せられたって訳だ。』


お金を稼ぐために私を、使っていたことに対して、この時の私は何も言わなかった…

なぜなら…そんなことよりも…共に旅をしてくれる友とも呼べる仲間が、出来たことが嬉しかったからだ。


青年に安全な場所へ案内され…その青年は、倍以上ある背丈のおじさん達を、気付かない速さでやっつけていった…

賞金であるお金を、受け取り…青年は何を食べるのか悩んでいた。

その顔は、少年のような雰囲気が出ていたとても面白い人だ。


レクサム『あの馬車に乗るぞ、隣町にはヴァラメンスの「王都グンファル」直通の街道がある。そこでまた馬車を拾う…』


そう言って…私達は、隣町の「マドニナ」に向かった。

その町は円形になるように…建物が建てられており…ハバンの街並みのように高さがあるとは違い…マドニナの街並みは真っ直ぐな道が交差するように、並んでいた…

辿り着くと…すぐに、馬車を拾いに行く…はずだったが…

そこに、馬車は通っていなかった。


その理由は、年一回行われる。建国を祝うために、王族と貴族並びに国中の騎士と兵士の皆様達が、王都から始まり…

各町を通って…ヴァラメンス中を、一周する祭りが行われるためである…


あの街道は、馬車のみが通れる為…

王都に向かうためには、遠まわりをしないと行けなかった。

半分に差し掛かる頃には、夜も更け辺りは静まり返っていた…


ヴァラメンスの国には、旅人の憩いの場所として「温もり石」という…いわゆる温泉が出来る…

冷えない火山岩が、嵌め込まれた場所が、点々と建てられている…

勿論そこには、宿場もありタダで休めるのだ。


私達は、そこで一晩休まることにした。

温泉に浸かるために、服を脱ぐと水面にふと…背中に「ある印」が見えた。

そう…お父さんが言っていた…あの印だ。


あの時の私は、それが気になり…

とある行動に出てしまっていたのだった…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ