最有力入門者と学園長
第19話 最有力入門者と学園長
レクサム『「魔龍」…過去に「セルターン」を含め「5体」の存在を確認し…魔導協会が最大の脅威と認める…竜の姿を持つ怪物…』
レクサム『魔王と同じで…かつて…古の時代より無から生まれた存在だと信じられていた。』
レクサム『俺達が旅をする上で最も脅威となりうる存在の一つだ。』
ゼイル『しかも…大陸の攻略に響くと言うね…』
レクサム『ああ…七つある大陸は、それぞれ…魔導協会によって…冒険での「攻略危険度」が定まっている。』
レクサム『攻略危険度は、冒険者の攻略完遂・死亡・行方不明の報告を元に決定される。』
レクサム『攻略危険度は、「3つ」の分類に分けられている。』
攻略危険度の分類
・大陸「大陸の危険度指数」
・討伐「生息する生態の危険度指数」
・ダンジョン「各大陸に点々と存在する確認された。ダンジョンの危険度指数」
レクサム『大陸は、「魔法術」の駆使が必須だと危険度が跳ね上がる。』
ゼイル『魔力属性によって…対応出来る環境が違うからな…現代の魔導解明の、成果か…』
今日…一日目を終えた。
明日は、冒険者にとって必須となる…「基礎能力」と「魔法術」を学ぶ日だ。
今日の出来事を古い本に書き残すと…疲れたのか…そのまま寝りに着いてしまった…
翌朝…目を覚ますと同時に、シェルピーも目を覚ます。
シェルピー『おはようございます。パメラさん…』
パメラ『おはようございます…シェルピーさん…』
シェルピー『今日も、お互い頑張りましょうね…』
私達の部屋は、大変広く…
私は、広い部屋は…どうも落ち着かなかった…
入った時は、あまりの豪華さに慣れずに居た。
シェルピー『大丈夫ですよ…寝心地が良いですよ…』
そう言って、カーテン付きのベッドを譲ってもらった。
シェルピー『これなら、あまり…周りが見えないので寝付きが改善されるかも知れません…』
言われた通り私には、馴染んでいた。
シェルピー『朝食が用意なされているみたいなので…向かいましょうか…』
学園内の廊下は、とても広々く…
何処までも続いているようだった。
朝食は、4階ある内の1階にあり…
白いテーブルクロスが敷かれていて…
その上に豪華なお食事が並べられていた。
3学年に当たる入門者は、赤いテーブルクロス…
2学年に当たる入門者は、青いテーブルクロス…
1学年に当たる入門者は、白いテーブルクロスだった。
私は、どれも食べたことが無いので…
少し迷っていたが…後ろからシェルピーの声では無い誰かに声を掛けられる。
?『あら…見たこと無い顔ですね…』
?『たとえ…少女とは言え…3学年に、先を譲るのがこの学園では常識…』
?『制服を見よ…月の紋様…噂の特別入門者の方達だ。』
?『ああ…あの…会長とお知り合いの方ですか…』
3人の肩辺りには、太陽の紋様があった。
他の人達には見当たらない…
ユリウス『失礼…私は、ユリウス・デュゼリオン…』
ユリウス『二人は、左からアゼール・クラジール…物忘れが多いがその場凌ぎで生き抜いて来た私も認める実力者だ。』
ユリウス『そして…ランザリオ・ウェングレイ…』
ランザリオ『初対面の人に、まずは自分の名前を名乗る…これは、確かに常識…』
ユリウス『賢くは無いが…常識は理解している奴だ。どうか嫌わないで貰いたい…』
?『何の騒ぎだ。』
大勢の入門者が道を開ける…
ユリウス『ラザトーム学園長だ。魔導協会では、最高幹部も務める…此処では、教師を束ねる最高責任者にあたるお方だ。』
ラザトーム『ラザトーム・エバンダリアだ。この者達に失礼は無かったかね?』
ラザトーム『!』
ラザトーム『これは、失礼しました。シェルピー様…』
ユリウス『シェルピー様?あのヴァラメンス共同国の第三王女様…』
一斉に頭を下げ始める…
シェルピー『皆様…頭をお上げ下さい!』
冷静沈着な…シェルピーが、この様に慌てて居るのを見るのは、この時初めてだった。
ラザトーム『どうぞ…特別入門者のお二人方…この学園での…最高のお食事をお楽しみなさって下さい…』
先程の、3人はこの学園の「最有力入門者」である。
最有力入門者とは、その学園内で最も好成績を残している者が、そう呼ばれている…
もし…出門すると首席で出門した事になる学園で指示が集まる人達だ。
アゼール『本日は、大変賑やかですね…』
朝食を、済ませるとそれぞれの学年棟に戻って行く…
ユリウス『それでは、私はこれで…』
アゼール『またお会いした時にでも…』
ランザリオ『別れの挨拶は常識…』
次の試験の為に教師を待って居ると…
そこには、再びカルドラさんが見えた。
カルドラ『お二人共…遠征試験お疲れ様です。予想外が起こり…なかなかハラハラしましたが…』
カルドラ『お二人を、学園の広場に集めたのは他でも無く…』
カルドラ『これより…お二人の「適正試験」を始める為です。』
パメラ『適正試験?』
シェルピー『パメラさんは、聞いたことがありませんよね?適正試験とは、魔力質量などを審査する試験のことです。』
カルドラ『具体的には、「基礎適正」と呼ばれる。「基礎能力の適正」を審査すること…』
カルドラ『もう一つに「魔法適正」と呼ばれる。「魔法術の適正」を審査することの2つが試験内容だ。』
カルドラ『本来なら…この試験の審議によって…今後の成績が変わって来る…』
カルドラ『だが…1学年では、「落門者」は出さないようになっている…』
シェルピー『落門者は、この学園を成績が下回ることで落とされる者達のことです。要は失格ですね…』
カルドラ『具体的に落門者は、2学年から…それもオスマーズでは、極少数だ。』
カルドラ『オスマーズは、他の魔導学園と比べて易しいので…』
レクサム『姉貴遅いな…』
ゼイル『買い物ぐらい…ゆっくりさせてやれよ…』
レクサム『まあな…』
レクサム(昔からの癖が出たか…)
レクサム『欲しい本があると…買いに行ったが…にしても…遅すぎる…』
レクサム『かれこれ…2時間は待っているぞ…』
ニイ『お二人とも…お待たせしました。』
レクサム『でっ?買いたいと言っていた本は何だ?姉貴…』
ニイ『それは…この「魔法書」です。』
レクサム『魔導協会が一般向けに魔法について記してある書籍か…』
ニイ『これを見れば…「日常魔法」を扱えるようになるかなと思いまして…』
レクサム『姉貴って…応用術の大半は得意なのに…「日常魔法」は、出来なかったんだな…』
レクサム『応用術の中では…基礎なのに…』
レクサム(ま…俺も人のこと言えないけど…)
ニイ『上に行く為には、余裕が無かったので…簡単な魔法術は、飛ばしてばかりでした。』
ゼイル『それ見せれば…魔導学園行かなくても良くね?』
レクサム『言うな…あくまで一般向けだ。冒険での最低限のことしか書いてねぇよ…』
ニイ『まず覚えるのは…「応用術」の一つである…「日常魔法」の「保存」です。』
ゼイル『それって…確か「常温・低温・冷凍」が可能にならないと扱えない…「魔法術」の一つだよな…』
ゼイル『「属性変化」を駆使する魔法術は困難を極めるとか…』
ゼイル『俺自身…剣法は、得意だけど魔法はな…』
レクサム『俺も…得意なのは剣法…他はまるっきりダメだ。』




