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異世界冒険少女  作者: 柊 亮
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遠征試験

第17話 遠征試験


案内人『本来…王立魔導学園では、3年間魔法について学びます。』

案内人『それを…5日間に短縮致しました。』


案内人『明日の早朝に、同学年の皆様と遠征試験に向かいます。』

案内人『本日から…このお部屋で、休まれてください…』


一通り…学園を案内してもらい…自分達の部屋に通される。

部屋は、王族仕様になっており豪華な装飾が施されていた。

私は、内心…戸惑いながらも…

その「古い本」に今までの出来事を、書き留める…

そのあいだに、眠りにつき翌朝を迎えていた。


遠征試験は、魔導学園が保有する。

敷地内で行われ…そこに向かう為に沢山の馬車が用意されていた。


カルドラ『教師のカルドラだ。』

カルドラ『今から、この馬車で試験場に向かう…』


馬車に乗り込み試験場へと向かって行く…

しばらく馬車を走らせると…目的地である試験場に辿り着いた。

馬車を降りると…その場でカルドラさんから、試験についての簡単な説明を聞く…


カルドラ『此処は、魔導学園が開かれて以来より訓練地として使われていた場所だ。』

カルドラ『この試験の内容は、「魔力属性」の強弱を調べることだ。』


カルドラ『この試験の数日後に行う「適正試験」では…「魔力適正」と「魔法適正」を審査している。』


魔力適正とは、魔力を持つ者なら誰もが持ち得る「魔力質量」と呼ばれる…

魔力の「質」と「量」を測ることを言う…


魔法適正とは、「5つの魔法術」である「応用術」・「回復術」・「紋章術」・「結界術」・「召喚術」の内…受験者が最も適したものを測ることを言う…


カルドラ『特例2人を除いて…此処にいる者なら理解しているはずだ。』

カルドラ『それでは遠征試験を開始する。』


カルドラ『と…その前に…人手不足の為…3人の応援が来ている。』


レクサム『で…そのカルドラと名乗る教師…どんな奴だった?』

レクサム『他の魔導国では、散々な評価を下す連中も少なく無いと聞くが…』


ニイ『心配要りませんよ…』

ニイ『今回の、教師であるカルドラさんとは、つい先程…会って話していますので…』


ニイ『そうですね…』

ニイ『やっぱり少し変わっていますね…』

ニイ『真っ直ぐ私の顔を、見てしっかり話を聞きます。それは、良いのですが…どこか不思議な雰囲気があります。』


カルドラ『応援を呼んだのは…他にも意味がある。是非とも…君たちにこの入門者たちの腕前を見て貰いたい…』


ゼイル『ああ…なるほど…』


カルドラ『私1人では、とても全員を見られない…』

カルドラ『公認魔法師…直々の審査だ。』


入門者A『公認魔法師…』

入門者B『噂でしか聞いたことがない…実在したのか…』


カルドラ『2人は…私が直接見よう...こちらへ…』


カルドラさんの、後を再び追う…

少し歩くと、岩の空洞があり入ると涼やかな風が吹く…

空洞を抜けると、そこは花畑が広がっていた。


カルドラ『それでは…試験を行おう…』

カルドラ『先ずは…シェルピーさんから…』


カルドラ『なるほど…シェルピーさんからは、報告にあった。「炎」と「水」と「風」と「雷」と「土」の基本属性が感じ取れる…』

カルドラ『「魔力感知」は、魔力を感じ取り場所を特定するだけで無く…こうやって対象の持つ「魔力属性」を特定することもできる。』


カルドラ『シェルピーさんからは、他にも一つ…微かに感じ取れる属性がある。それは「光」だ。』


カルドラ『これは…シェルピーさんの魔力属性の内…5つの基本属性が、反応を強く持ち…「光」のみが…反応を弱く持つ…』

カルドラ『魔力属性は、本来…3つの特徴を持っている…』


カルドラ『1つは、「反応が強い」性質と2つは、「反応が弱い」性質…そして…3つは、「反応の強弱が一切無い」性質…この3つだ。』


カルドラ『この区別を一言で表すなら…「得意」と「不得意」と「器用」だな…』


カルドラ『磨けばいずれ…その属性も扱い慣れる…』

カルドラ『それと…持ち得る…全ての魔力属性の反応が、弱いなら「不器用」と呼ばれているらしい…まず滅多に無いが…』


シェルピー『「7つの属性」を扱える。「お祖父様」と良く似ていましたね。』


カルドラ『本来…魔力属性は、性格や血筋も関連するからね…それでシェルピーさんが、そのお祖父様と似ている訳になる…』

カルドラ(7つの属性か…現代でもほとんど確認されていない…逸材…)


カルドラ『次はパメラさん…』


そして、私の番が来た。


カルドラ『パメラさんの属性は…上手く表現出来ない「別のなにか」ですね…』


パメラ『…』


カルドラ『と言うより...今までに感じた事が無いですね…』

カルドラ『ただ…確かに魔力属性は、宿っている…』


カルドラ(こんなことは初めてだ。異例中の異例…)

カルドラ(確かに…「あの人」が、気にいる訳だ。)


カルドラ『それでは以上で、試験を終わります。』

カルドラ『では、戻るとしょう…』


来た道を戻ると、レクサムが呆れた顔で出迎えた。


レクサム『でっどうだった?』


カルドラ『シェルピーさんからは、希少属性が見え隠れしていた...』

カルドラ『後は、引き出すだけ…となる…』


カルドラ『パメラさんからは、感じた事が無い魔力属性を…』

カルドラ『まぁ…言い換えると「ダダ漏れ」だったが…』


レクサム『だろうな...』

レクサム『良く「魔力切れ」しないよ

な...』


レクサム『!』

カルドラ『!』


レクサム『そうか!「膨大な魔力質量」!』


カルドラ『常に漏れて居るとは言え…寝ている時を、差し引いても減らない「魔力質量」…』


レクサム『それだけじゃない…「魔力感知」を、ダダ漏れだけで機能しなくなる「魔力質量」…』

レクサム(この戦法は、こいつだけにしか出来ないな…)


レクサム『道理で…おかしいと思った。こいつに近付いた時からずっとだからな…』

レクサム『だが…問題は…』


カルドラ『ああ…』


レクサム『お前…今まで「魔力操作」が出来てなかったのか?一体…「何者」で「何処」から来た?だな…』

レクサム『どんなに…魔力質量が、凄いやつでもいつかは、魔力切れを引き起こす…』


レクサム『だから、魔導将軍の様な戦いに手慣れた者は、長期戦を嫌う…』

レクサム『こいつは、魔力操作が全くできていない…』


レクサム(だから…目立って居たんだが…)

レクサム『カルドラさん…こいつ大物ですわ…』


「ガッシリ!」


何やら意気投合し出した。


カルドラ『ところで…他に見てもらった皆さんは、どうだった?』


レクサム『ああそれだが...』


ニイ『基本属性は、1つお持ちの様ですね…このまま…ゆっくりで良いので…1つの強みを引き出して行きましょう…』


入門者A『はい…』


ゼイル『あっ…ごめん俺寝てた…』

ゼイル『ふあぁ…でっ何の話だったっけ?』


レクサム『それが...全然ダメだ。』


カルドラ『人それぞれですからね…』

カルドラ『そろそろ戻りますか... 』


レクサム(膨大な魔力質量…こいつが...)

レクサム(この魔力操作も出来ないコイツが...)


何やら、視線がゾクっと来る。

私は、遠征試験を終え魔導国オスマーズに戻るのだった…


?『先程…「伝達魔法」でカルドラより報告がありました。』

?『なんでも…魔力操作を行わずに尚…決して枯渇しない…「膨大な魔力質量」を持つ子が現れたと…』


?『今まで…それ程の者が居たでしょうか…』


?『「魔力操作」が行えないのは…僕も範疇外だけど…』

?『うーん…過去に膨大な魔力質量を持つ者は、ほとんど存在しなかったはず…』


?『もしかしたら…あの「歴代皇帝」をも上回る魔力質量なのかも…』

?『もしくは…あの英雄軍をも…』


?『またまた…ご冗談を…』


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