隕石落下
「魔法を覚えたいんだけど。」
「どうしたの?そんな藪から棒に。」
「さっきまで、仮面◯イダーウィ◯ード見てて思ったんだ。俺も魔法使いたいって。」
「あんた魔法使えるじゃない。空飛んだり鑑定したり。」
「いやそーゆうのじゃなくて、火をだしたり何かを凍らせたりとかそういうやつがしたいんだ。」
「ああ、そっち系のやつね。じゃあこれあげるわ。」
ティアはそういうとどこからか本を取り出して俺に渡してきた。
「なにこれ?」
「アタシが女神学校に通ってたときに使ってた魔法の教科書よ。それには全ての魔法とその効果、使い方が掲載されてるからそれ見て魔法おぼえてね。」
「ティアが教えてくれるんじゃないのか?」
「私今からネト◯リの社◯お見合い観るから忙しいのよ。」
それは忙しいとは言わないのでは?まあざっと見た感じこの教科書があれば簡単に魔法を覚えられそうだな。
そして二週間後、俺は全ての魔法を覚えることが出来た。
「以外と早かったわね。も少しかかるかと思ってたけど。まあ褒めてあげるわ、おめでとう。」
「さんきゅ。ところで早速試し打ちに行きたいんだけど。」
「いいけどなんで?別にその辺でやればいいじゃない。」
「使いたい魔法が隕石落下なんだ。その辺でなったら被害がでかすぎるだろ。」
「ああー隕石落下ね。確かにその辺で使うと被害が大きいわね……。よし、ちょっと待ってなさい。試し打ち出来る場所を探してあげるわ。」
そして三時間後………
「いい場所が見つかったわよ!」
「それってどこ?」
「魔族の国の奥深くの森に古びた砦があるのを見つけたの。それに向かって試し打ちすればいいわ。」
「魔族の国って大丈夫なのか?」
「バレなきゃ平気よ。」
「また不法侵入すんのかよ……」
「まあ今回は転移魔法でいくから絶対バレないから安心しなさい。それじゃ出発するわよ。クルル、留守番よろしくね。」
「はい。カズトさん。無事に帰ってきてくださいね。」
「うん。ちゃんと無事帰るからね。」
「じゃ、行くわよー。」
「ここが魔族の国か……森しかないからダンジョンの近くの森とたいして変わんないようにみえるな。」
「砦はこっちよ。ついてきなさい。」
ティアについていくと、かなり古ぼけた大きな砦があった。
「それじゃ早速試し打ちしなさい。」
よーし、やるぞー。
「隕石落下!!」
すると、隕石がどこからともなく現れ、ゆっくりと落ちてきた。すげー…… あ、あれ?何か予想したよりデカイんだけど!!
「な、なあティア。ちょっとこれでかすぎるんじゃないのか?」
「あんた魔力を込めすぎたのね。初心者がよくやるミスよ。私もよく魔力調整ミスっちゃったことあったわねー。」
「しみじみ言ってる場合じゃないだろ!ど、ど、ど、どうしよう!?」
「まあ私にまかせなさい。ほいっと。」
ティアがそういうと砦の周りに青いオーラみたいなのが出てきた。
「あれってなんだ?」
「あれはバリアよ。あれならバリア内だけで爆発がおきるから周りの被害はゼロよ。」
そんなことを話してる内に隕石が砦に衝突し大爆発が起きた。うわーすっげー威力だな……
………ャァァァァ
「ん?何か聞こえたか?」
「さあ?空耳じゃない?」
「そうか。よし、それじゃ帰ろうぜ。そろそろお昼ご飯の時間だし。」
「どんなメニューかしらね?」
俺とティアはほのぼのと話しながらダンジョンへと帰っていった。