テイム実践
「それじゃ早速テイムの実践をしましょ。まずはスライムでやってみなさい。」
そう言うとティアはスライムを呼び出した。
よーしやるぞー。
俺はティアから教えてもらったテイムをする際の言葉を唱えながら手に魔力を込めていった。
『テイム!』
するとスライムの体に紋章が浮かんだ。
「テイム成功ね。ま、これくらい当然だけどね。」
なんだよ ちょっとくらい褒めてくれたっていいのに。
そんなことを思っているとスライムが触手を伸ばしてきて俺の頭を撫でてくれた。良い子だなぁ。
「よーし、お前の名前は今日からライムだ!」
「スライムだからライムって…… ちょっと安直じゃない?」
うるさいなあ。こういうのは安直なのが一番なんだよ。
ん?ライムがぽよぽよ跳ねている。もしかして嬉しかったのか?むふー、愛い奴め。
「次は角ウサギにしましょうか。角ウサギはスライムと違って普通に攻撃してくるけど、あんたにとっては蚊に刺された時ぐらいのダメージしかないし大丈夫でしょ。」
ティアがそう言うと今度は角ウサギを召喚した。
これが角ウサギか。見た目はただのウサギにデカイ角が生えてるだけに見えるな。
よーしやるぞ!
『テイム!』
すると角ウサギの体にライムと同じような紋章が浮かびあがった。
「テイム成功ね。これであなたも一人前のテイマーよ。」
ティアが言った通り、簡単だったな。
「でしょ?ところでその子の名前は何にするの?」
「ラビにする。」
「これまた安直な……」
「よーしラビ おいで。」
「きゅー」
ラビは俺に跳びつき、俺はそれを受け止めた。
うわぁ、すっげーもふもふだ!
「ね、ねぇ。私にもちょっと抱っこさせて!」
ティアはそう言って俺からラビを奪い取った。
女神のくせになんて横暴な!
「しゃーない。ライム、おいで。」
俺がそう言うとライムは嬉しそうに跳び跳ねて俺に向かって跳んできた。
おお……ライムの体、ひんやりしてすごく柔らかい…… すっげー心地良いなぁ…
「あっ、ずるい!私も!」
そう言ってライムもティアに奪い取られた。そんなぁ……
「んー!もふもふとぷよぷよ!ちょーサイコー!!」
くっそー…… ズルいぞ、ティアばっかり……
結局、いくら時間が経っても全然返してくれず、ティアはライムとラビを抱きしめながら眠ってしまったので、俺は1人で寝ることにした。
俺もライムとラビと一緒に寝たかったな……